入れ子になったテーブル
Microsoft SQL Server 2005 Analysis Services (SSAS) では、データを、ケース テーブル内の一連のケースとしてデータ マイニング アルゴリズムに入力する必要があります。1 行のデータですべてのケースを表すことはできません。たとえば、1 つのテーブルに顧客情報、別のテーブルに顧客の購入記録が含まれている 2 つのテーブルから、ケースが派生している場合があります。顧客テーブルの 1 人の顧客が購入記録テーブルに複数の購入記録を持っている場合、1 行でデータを表すことが難しくなります。Analysis Services では、入れ子になったテーブルを使用して、このようなケースを扱うための独自の方法が用意されています。次の図は、入れ子になったテーブルの概念を示しています。
この図では、親テーブルである最初のテーブルに顧客に関する情報が含まれ、各顧客の一意の識別子が付けられています。子テーブルである 2 番目のテーブルには、各顧客の購入記録が含まれています。子テーブルの購入記録は、一意の識別子である CustomerKey 列によって親テーブルに逆方向に関連付けられています。図の 3 番目のテーブルは、2 つのテーブルが結合されていることを示します。
入れ子になったテーブルは、ケース テーブル内で TABLE のデータ型を持つ特別な列として表されます。特定のケース行では、この種類の列に、親テーブルに関係する子テーブルから選択された列が含まれます。
入れ子になったテーブルを作成するには、片方のテーブル内のアイテムをもう片方のテーブルに逆方向に関連付けできるように、2 つのソース テーブルに定義済みのリレーションシップを含める必要があります。Business Intelligence Development Studio では、データ ソース ビュー内でこのリレーションシップを定義できます。2 つのテーブル間でリレーションシップを定義する方法の詳細については、「データ ソース ビュー デザイナを使用して論理リレーションシップを追加、削除、表示、または変更する方法」を参照してください。
データ マイニング拡張機能 (DMX) または分析管理オブジェクト (AMO) を使用して、入れ子になったテーブルをプログラムによって作成できます。または、Business Intelligence Development Studio のデータ マイニング ウィザードおよびデータ マイニング デザイナを使用できます。
詳細情報 : 「データ マイニング デザイナ」、「データ マイニング ウィザード」、「CREATE MINING MODEL (DMX)」、「CREATE MINING STRUCTURE (DMX)」
参照
概念
データ マイニング アルゴリズム
データ マイニングの概念
マイニング構造 (Analysis Services)
データ マイニング ツールの使用
データ マイニングの操作