初期化 (Reporting Services 構成)
初期化されたレポート サーバーは、レポート サーバー データベースに格納された機密データ (格納された資格情報や接続文字列) を暗号化および暗号化解除できるサーバーを表します。レポート サーバーの初期化は、レポート サーバーの操作に必要です。
このページを使用して、スケールアウト配置の初期化状態を表示したり、レポート サーバーをスケールアウト配置に結合します。このページには、単一サーバー インストールの初期化状態は表示されません。単一サーバー インストールは、データベース接続を設定すると自動的に初期化されます。
レポート サーバーがスケールアウト配置の一部である場合、このページには、同じレポート サーバー データベースを共有する複数のレポート サーバー インスタンスの初期化状態が表示されます。スケールアウト配置の状態を表示するときは、どのサーバーに接続していてもかまいません。接続しているインスタンスに関係なく、このページには各ノードの状態情報が表示されます。
スケールアウト配置で考えられる初期化状態は 3 つあります。各状態は、Reporting Services 構成ツールのページ選択ペインの、[初期化] の隣にある色別アイコンで示されます。
- データベース接続が設定されていない場合やスケールアウト配置がサポートされていないエディションを使用している場合は、灰色の状態アイコンが表示されます。
メモ : スケールアウト配置は、SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services、SQL Server 2005 Workgroup Edition、または SQL Server Standard Edition ではサポートされていません。Express Edition で使用できる機能の詳細については、SQL Server Books Online の「SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services の Reporting Services」を参照してください。 - 緑色のチェック マークは、現在のレポート サーバー インスタンスが初期化済みであることを示します。この緑色のチェック マークは、レポート サーバー データベースの接続を構成し、データベースにレポート サーバー インスタンス用の対称キーのコピーが存在するときに表示されます。
- 赤色の [X] は、サーバーが初期化されていないことを示します。この赤色の [X] は、スケールアウト配置から削除され、専用のレポート サーバー データベースがまだ存在しないレポート サーバーに対して常に表示されます。この状況は、レポート サーバーに新しいレポート サーバー データベースを作成すると自動的に解消されます。
赤色の [X] は、レポート サーバー データベースがオフラインであるか使用できないときにも表示されます。このケースに該当するかどうかを確認するには、SQL Server Management Studio を使用して、レポート サーバー データベースをホストしているデータベース エンジンに接続します。
上記以外の場合、赤色の [X] は、サーバーがレポート サーバー データベースのデータを暗号化または解読できないことを示します。この問題を解決するには、対称キーのバックアップ コピーを復元してください。Reporting Services 構成ツールを使用しないでサービス アカウントを変更した後、赤色の [X] が表示された場合で、対称キーのバックアップがない場合は、サーバーを古いアカウントで実行するように一時的に変更し、対称キーのバックアップを取得できるようにします。詳細については、「暗号化キーの管理」および「Reporting Services のサービス アカウントとパスワードの構成」を参照してください。
オプション
- [コンピュータ]
レポート サーバー インスタンスをホストするコンピュータの名前を表示します。レポート サーバーをアップグレードした場合に、このエントリが表示されないときは、コンピュータ名をレポート サーバー データベースの Keys テーブルに追加できます。
- [インスタンス]
レポート サーバー インスタンス名を表示します。レポート サーバー インスタンスは、SQL Server インスタンスに基づいています。
- [ID]
レポート サーバー セットアップの間に作成された GUID を表示します。この値を rskeymgmt -n 引数と共に使用することにより、レポート サーバー データベース内のデータを暗号化または暗号化解除できない状態のリモート レポート サーバー インスタンスを初期化できます。
- [初期化済み]
レポート サーバーが初期化されているかどうかを示します。
[初期化]
共有レポート サーバー データベース内の対称キーが使用されるようにレポート サーバーを構成するには、[初期化] をクリックします。[初期化] を使用すると、レポート サーバー インスタンスをスケールアウト配置に追加したり、移行やインストールで発生した問題のトラブルシューティングを行ったりすることができます。スケールアウト配置を構成するには、追加するレポート サーバー インスタンスを選択してから、[初期化] をクリックします。レポート サーバー インスタンスは、共有レポート サーバー データベースへの接続が構成されている場合にのみ使用できます。また、初期化は、レポート サーバー データベースを使用するように初期化済みのサーバーから実行する必要があります。
[削除]
選択したレポート サーバー インスタンスの暗号化キーをレポート サーバー データベースから削除するには、[削除] をクリックします。キーを削除することにより、レポート サーバーをスケールアウト配置から削除したり、移行やインストールで発生した問題のトラブルシューティングを行ったりすることができます。このオプションをオンにすると、指定したレポート サーバー インスタンスの暗号化キーのみが削除されます。レポート サーバー データベースの暗号化されたデータは影響を受けません。念のために、対称キーを削除する前に必ずバックアップ コピーを作成してください。一覧の最後のレポート サーバーの暗号化キーを削除すると、その後は、そのデータベースのレポート サーバーを初期化するときに新しい手順が必要になります。追加される手順とは、レポート サーバーを初期化した後に、対称キーのバックアップ コピーを復元することです。レポート サーバー データベース内に現存する暗号化されたデータにアクセスするには、対称キーの復元が必要です。
暗号化されたデータが不要になった場合、またはキーのバックアップ コピーがない場合は、暗号化されたデータを削除してください。詳細については、「[暗号化キー] (Reporting Services 構成)」を参照してください。
変更履歴
リリース | 履歴 |
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2006 年 12 月 12 日 |
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参照
その他の技術情報
レポート サーバー スケールアウト配置の構成
レポート サーバー Web ファームのアップグレード
rskeymgmt ユーティリティ
レポート サーバーの初期化
暗号化キーの管理
レポート サーバーのスケールアウト配置を構成する方法 (Reporting Services 構成)