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式における Parameters コレクションの参照の使用 (Reporting Services)

レポート パラメータは、式から参照できる組み込みコレクションの 1 つです。パラメータを式に含めると、レポートのデータと外観をユーザーの選択に基づいてカスタマイズできます。式は、(Fx) オプションまたは [<式>] オプションを利用できる、すべてのレポート アイテム プロパティやテキスト ボックス プロパティで使用できます。式は、他の方法でレポートの内容と外観を制御する場合にも使用されます。詳細については、「式の例 (Reporting Services)」を参照してください。

実行時にパラメータ値をデータセットのフィールド値と比較する場合は、比較する 2 つのアイテムのデータ型が同じである必要があります。レポート パラメータには、Boolean、DateTime、Integer、Float、または Text のいずれかを使用できます。Text は基になるデータ型 String を表します。必要に応じて、パラメータ値のデータ型をデータセットの値に一致するように変換することが必要になる場合もあります。詳細については、「式におけるデータ型の使用 (Reporting Services)」を参照してください。

パラメータ参照を式に含めるには、パラメータ参照に適切な構文を指定する方法を理解する必要があります。これは、パラメータが単独値パラメータと複数の値を持つパラメータのどちらであるかによって異なります。

式での単独値パラメータの使用

次の表は、任意のデータ型の単独値パラメータへの参照を式に含めるときに使用する構文の例を示しています。

使用例

説明

=Parameters!<ParameterName>.IsMultiValue

False が返されます。

パラメータが複数値であるかどうかを確認します。True の場合、パラメータは複数値でオブジェクトのコレクションです。False の場合、パラメータは単一値で 1 つのオブジェクトです。

=Parameters!<ParameterName>.Count

整数値 1 が返されます。単独値パラメータの場合、カウントは常に 1 です。

=Parameters!<ParameterName>.Label

パラメータ ラベルが返されます。パラメータ ラベルは通常、使用可能な値のドロップダウン リストの表示名として使用されます。

=Parameters!<ParameterName>.Value

パラメータの値が返されます。Label プロパティが設定されていない場合、この値は使用可能な値のボックスの一覧に表示されます。

=CStr(Parameters! <ParameterName>.Value)

パラメータの値が文字列として返されます。

=Fields(Parameters!<ParameterName>.Value).Value

パラメータと同じ名前のフィールドの値が返されます。

フィルタでパラメータを使用する方法の詳細については、「レポートでのレポート データのフィルタ処理」を参照してください。

式での複数値パラメータの使用

次の表は、任意のデータ型の複数の値を持つパラメータへの参照を式に含めるときに使用する構文の例を示しています。

使用例

説明

=Parameters!<MultivalueParameterName>.IsMultiValue

True または False が返されます。

パラメータが複数値であるかどうかを確認します。True の場合、パラメータは複数値でオブジェクトのコレクションです。False の場合、パラメータは単一値で 1 つのオブジェクトです。

=Parameters!<MultivalueParameterName>.Count

整数値が返されます。

値の数を表します。単一値パラメータの場合、カウントは常に 1 です。複数値パラメータの場合、カウントは 0 以上です。

=Parameters!<MultivalueParameterName>.Value(0)

複数値パラメータの最初の値が返されます。

=Parameters!<MultivalueParameterName>.Value(Parameters!<MultivalueParameterName>.Count-1)

複数値パラメータの最後の値が返されます。

=Split("Value1,Value2,Value3",",")

値の配列が返されます。

複数の値を持つ String 型のパラメータに基づいて、値の配列を作成します。Split の 2 番目のパラメータでは、任意の区切り記号を使用できます。この式は、複数値パラメータの既定値を設定したり、サブレポートやドリルスルー レポートに送信する複数値パラメータを作成する場合に使用できます。

=Join(Parameters!<MultivalueParameterName>.Value,", ")

複数の値を持つパラメータの値をコンマで区切ったリストで構成される String が返されます。Join の 2 番目のパラメータでは、任意の区切り記号を使用できます。

フィルタでパラメータを使用する方法の詳細については、「レポートでのレポート データのフィルタ処理」を参照してください。

関連項目

タスク

レポート パラメータを追加、変更、または削除する方法 (Reporting Services)

参照

式の例 (Reporting Services)

式での組み込みコレクションの使用 (Reporting Services)

概念

単独値パラメーターと複数の値を持つパラメーターの使用

チュートリアル : レポートへのパラメーターの追加

レポート パラメータの作成とレポート パラメータ プロパティの設定

その他の技術情報

レポートでのカスタム アセンブリの使用

チュートリアル (Reporting Services)