Reporting Services アドインをインストールまたはアンインストールする方法

SharePoint 2010 製品用 Microsoft SQL Server Reporting Services アドインは、Web からダウンロードして、SharePoint の製品またはテクノロジのインスタンスが置かれているサーバーにインストールできます。このアドインでは、Microsoft SharePoint Foundation 2010 または Microsoft SharePoint Server 2010 の配置内でレポート サーバーを実行できるようにするための一連の機能を提供します。機能には、レポート ビューアー Web パーツ、URL プロキシ エンドポイント、およびアプリケーション ページが含まれます。これにより、SharePoint サイトでレポート、レポート モデル、データ ソース、およびその他のレポート サーバー コンテンツを作成、表示、および管理することができます。SharePoint 2010 製品用 Reporting Services アドインは、SharePoint 統合モードで実行されるレポート サーバーの必須コンポーネントです。

注意

Microsoft SharePoint 2010 製品用 Microsoft SQL Server 2008 R2 Reporting Services アドインは、SharePoint 2010 製品準備ツール (PreRequisiteInstaller.exe) によってインストールされます。アドインを別途ダウンロードしてインストールする場合は、このトピックの手順に従います。アドインのダウンロードの詳細については、「SharePoint 製品用 Reporting Services アドインの入手先」を参照してください。

重要な注意事項重要

Reporting Services の配置と SharePoint 2010 製品の配置は、ファーム レベルで統合されます。ファーム構成に複数の SharePoint Web アプリケーションがある場合は、レポート サーバー コンテンツのアクセスに使用する Web フロントエンドのある各コンピューターに Reporting Services アドインをインストールする必要があります。最初に、インストール ウィザードを使用して Reporting Services アドインを Web フロントエンド コンピューターの 1 つにインストールすることをお勧めします。次に、ファイルのみのモードのインストールを使用して、ファーム内の他の Web フロントエンド コンピューターにアドインを順次インストールします。1 つの Web フロントエンド コンピューターでファイルのみのインストールが正常に終了したら、次の Web フロントエンド コンピューターでのインストールを開始し、SharePoint ファーム内のすべての Web フロントエンド コンピューターでのインストールが終了するまで作業を繰り返します。その後、Share Point サーバーの全体管理を起動して、SharePoint ファーム内のすべての Web フロントエンド サーバーについてのレポート サーバーの統合を構成します。

インストールのための準備

Reporting Services アドインのインストールは、レポート サーバーと SharePoint の製品またはテクノロジのインスタンスを統合するために必要な数多くの手順の 1 つです。すべての手順の詳細については、「SharePoint 2010 統合用の Reporting Services の構成」および「Reporting Services を SharePoint 統合モードで実行する要件」を参照してください。

複数の Web フロントエンド アプリケーションがある SharePoint ファームに Reporting Services を統合する場合は、Web サーバー フロントエンドがあるファームの各コンピューターに rsSharepoint.msi をコピーまたはダウンロードします。この作業は、レポート サーバー コンテンツのアクセスに使用する Web フロントエンドに対してのみ行ってください。

アドインのインストール

Reporting Services アドインをインストールするには、コンピューターの管理者である必要があります。

Reporting Services 統合機能をアクティブ化するには、サイト コレクションの管理者である必要があります。

このリリースでは、SharePoint をインストールする前でも後でも、アドインをインストールできます。アドインは、SharePoint の配置前の標準に準拠し、SharePoint のインストールで使用された場所にファイルをインストールします。

注意

SharePoint の製品またはテクノロジより前にアドインをインストールする利点は、新しいサーバーをファームに追加すると、Reporting Services アドインが SharePoint ファームによって構成およびアクティブ化されることです。

SharePoint の製品またはテクノロジの前のアドインのインストール

アドインは、Reporting Services と統合する SharePoint Web フロントエンドとして実行するすべてのサーバーにインストールする必要があります。SharePoint の製品またはテクノロジがまだインストールされていない場合は、すべてのサーバーでアドインのインストール ウィザードを実行できます。

  1. Reporting Services アドインのセットアップ プログラム (rsSharepoint.msi) をダウンロードします。

  2. 管理者は、rsSharepoint.msi を実行して、インストール ウィザードを実行します。ウィザードに、"ようこそ" ページ、ソフトウェア ライセンス条項、および登録情報ページが表示されます。セットアップにより、SharePoint 2010 のフォルダーが %program files%\common files\Microsoft Shared\ に作成され、そのフォルダーにファイルがコピーされます。.msi を管理者として実行する必要があるため、まず高度な権限でコマンド プロンプト ウィンドウを開いてから、コマンド ラインから rsSharepoint.msi を実行します。

  3. SharePoint サーバーの全体管理で、レポート サーバーの統合設定と機能のアクティブ化を構成します。

SharePoint の製品またはテクノロジのインストール後のアドインのインストール

SharePoint の製品またはテクノロジがインストールされた後にアドインをサーバーにインストールする場合、アドインの完全インストールを実行できるのは、SharePoint サーバーのうちの 1 台だけです。ファーム内の他の SharePoint サーバーでは、コマンド ラインから、アドインのファイルのみのインストールを実行する必要があります。ファイルのみのインストールでは、ファイルはインストールされますが、インストール プロセスのカスタム アクションはスキップされます。

すべてのサーバーにアドインをインストールしたら、SharePoint サーバーの全体管理を開始して、レポート サーバーの統合を構成します。

ファイルのみのインストール

カスタム アクションの手順をスキップしてファイルをインストールするには、SKIPCA オプションを指定してコマンド ラインから .msi を実行します。

  1. 管理者権限を使用してコマンド プロンプトを開きます。

  2. msiexec -i rsSharePoint.msi SKIPCA=1 を実行します。

アドインの完全インストールの 2 ステップ

インストール中にエラーが発生した場合は、コマンド ラインから 2 つのステップでセットアップを実行できます。まず、セットアップを実行して、カスタム アクションをスキップしてファイルをインストールし、その後で、カスタム アクションの実行可能ファイルを実行します。Reporting Services アドインをファイル専用モードでインストールするには、次の手順を実行します。

  1. 管理者権限を使用してコマンド プロンプトを開きます。

  2. msiexec -i rsSharePoint.msi SKIPCA=1 を実行します。

  3. ファイル システムで rsCustomAction.exe ファイルを探します。このファイルは、セットアップ プログラムによってコンピューターにコピーされます。ファイルは %Temp% ディレクトリにあります。

    このファイルのパス情報を取得するには、[スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックして「%temp%」と入力します。ファイルの配置先は、\Documents and Settings\<your name>\LOCALS~1\Temp となっているはずです。

    コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。[スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックして「cmd」と入力すると開くことができます。新しいオペレーティング システムでは、権限を昇格して、管理者権限で実行することが必要になる場合があります。

  4. 実行可能ファイル rsCustomAction を含むフォルダーに移動します。

  5. 次のコマンドを入力します。この構成手順は、完了まで数分かかります。この処理中に W3SVC サービスが再起動されます。

    rsCustomAction.exe /i
    

Reporting Services アドインを削除する方法

SharePoint 2010 製品用 Reporting Services アドインは、セットアップ プログラム (rsSharepoint.msi) をアンインストール モードで実行することによりアンインストールできます。アドインをアンインストールすると、レポート サーバーでレポートとモデルの処理に使用されているサーバー統合機能が削除されます。

Reporting Services アドインをアンインストールするには、SharePoint Foundation 2010 または SharePoint Server 2010 がインストールされている必要があります。SharePoint 2010 を先にアンインストールした場合は、それを再インストールしないと Reporting Services アドインをアンインストールできません。

注意

ファーム内でアクティブなサーバーからアドインを削除すると、ファーム内のすべてのサーバーからアドインが削除されます。1 台のサーバーのみからアドインを削除する場合は、先に SharePoint ファームからサーバーを削除してから、アドインをアンインストールしてください。

  1. SharePoint サイトで、今後使用しないレポートとその他のレポート サーバー アイテムをすべて削除します。これらは、Reporting Services アドインを削除すると実行できなくなります。

  2. コントロール パネルの [プログラム] で、[プログラムのアンインストール] を選択します。

  3. [Microsoft SQL Server 2008 R2 Reporting Services SharePoint アドイン] を選択します。

  4. [削除] をクリックします。

アドインをアンインストールする手順は、スタンドアロンのサーバーの場合もサーバー ファームの場合も同じです。セットアップにより、インストール時に追加されたプログラム ファイルと構成設定が削除されます。

次のものはセットアップによって削除されません。

  • SharePoint の構成データベースとコンテンツ データベースへのアクセスに使用される、レポート サーバー サービス アカウント用に作成されたログイン。レポート サーバー サービス アカウント用のログインは、SharePoint データベースのホストに使用されている SQL Server データベース エンジン インスタンスからすべて削除する必要があります。

  • レポート ユーザー用に作成した権限またはグループ。レポート サーバーの機能へのアクセスを許可するためにカスタム権限レベルまたは SharePoint グループを作成した場合は、不要になった権限を取り消す必要があります。

  • SharePoint ライブラリにアップロードしたデータ ファイル。レポート定義 (.rdl)、レポート モデル (.smdl)、共有データ ソース (.rsds)、パブリッシュ済みレポート アイテム (.rsc) などのファイルは削除されませんが、実行されなくなります。これらのファイルは手動で削除する必要があります。

  • セットアップによって、レポート サーバー データベースが削除されたり、統合操作に使用されていたレポート サーバー インスタンスが変更されることはありません。アドインをアンインストールした後に、レポート サーバー インスタンスをスタンドアロンのレポート アプリケーションとして使用する場合は、レポート サーバーをネイティブ モードで実行するように切り替えることを検討してください。

コマンド ラインから rsSharePoint.msi を実行する方法

コマンド ラインからセットアップを実行して、Reporting Services アドインを修復またはアンインストールすることができます。

  • 既存のインストールを修復する場合は、rsSharePoint.msi -r を実行します。

  • アドインの既存のインストールをアンインストールする場合は、rsSharePoint.msi -u を実行します。

セットアップ ログ ファイル

セットアップの実行中は、Reporting Services アドインをインストールしたユーザーの %temp% フォルダー内のログ ファイルに情報が記録されます。たとえば、c:\Users\<username>\AppData\Local\Temp フォルダー内の RS_SP_<number>.log (RS_SP1.log など) に記録されます。ログ内では、エラーは "SSRSCustomActionError" という文字列から始まります。

コマンド ラインからファイルを編集するには

  1. コマンド プロンプトで、次のコマンドを入力します。

    cd %temp%

  2. 「Dir rs_sp*.log」というコマンドを入力して、ログ ファイルのディレクトリの一覧を表示します。

  3. 「notepad rs_sp_3.log」というコマンドを入力して、メモ帳でログ ファイルを開きます。

構成とアクティブ化

アドインをインストールしたら、SharePoint サーバーの全体管理から機能のアクティブ化を構成して確認する必要があります。詳細については、「SharePoint サーバーの全体管理でレポート サーバー統合を構成する方法」および「方法: サイトの設定でレポート サーバー機能をアクティブ化する」を参照してください。

アップグレード

Reporting Services アドインの既存のバージョンがインストールされている場合は、最新のバージョンにアップグレードできます。セットアップ時に既存のバージョンが検出され、更新するかどうかを確認するメッセージが表示されます。確認すると、アドインの古いバージョンが削除され、新しいバージョンがインストールされます。

Reporting Services アドインはインスタンス対応ではありません。このアドインのインスタンスは 1 台のコンピューターで 1 つだけ実行できます。以前のバージョンと現在のバージョンとをサイド バイ サイドで実行することはできません。