レポート サーバーのアイテムに対する Windows SharePoint Services の組み込みのセキュリティの使用

SharePoint は、SharePoint のサイトおよびライブラリにあるレポート サーバー アイテムへのアクセスに使用できる、組み込みのセキュリティ機能を提供します。サイトおよびリストに対する権限がユーザーに割り当て済みである場合は、SharePoint とレポート サーバーの間の統合設定を構成すると、直ちにそのユーザーがレポート サーバーのアイテムおよび操作にアクセスできるようになります。

セキュリティ保護可能なアイテム

サイトやライブラリに対して定義する権限は、レポート サーバー アイテムへのアクセスを許可するために使用できます。ただし、個々のアイテムのセキュリティを保護する場合は、次のコンテンツ タイプに対する権限を設定できます。

ファイルの種類

説明

.rdl

レポート レイアウトおよびデータの取得に使用するコマンドを定義するレポート定義ファイルです。レポートが処理されると、レポート定義はデータ ソース接続情報を使用してデータを取得します。レポート定義がレポート ビルダーで作成されたアドホック レポートである場合、表示されたレポートに対するデータ探索スコープを設定するレポート モデル (.smdl) ファイルがレポートに付属しています。

.smdl

データ構造およびデータ構造の関連付けを記述するレポート モデル ファイルです。このファイルは、レポート ビルダーのレポートの作成および実行に使用します。

.rsds

外部データ ソースへの接続情報を指定する共有データ ソース ファイルです。レポート定義 (.rdl) およびレポート モデル (.smdl) ファイルによって使用されます。レポート モデルは、常に .rsds ファイルを使用して基になるデータ ソースへの接続情報を取得します。レポート定義では、.rsds ファイル、またはレポートのデータ ソース プロパティで定義された接続情報を使用できます。

.rsc

レポート アイテムまたはデータ領域のレイアウトと構造を定義するレポート パーツ ファイルです。このファイルを使用してレポート パーツをサーバーにパブリッシュすると、他のレポート作成者はレポート パーツ ギャラリーからアイテムを再利用できます。

.rsd

データセットのクエリ構文とプロパティを定義する共有データセット ファイルです。共有データセットは、レポートの外部から共有、格納、処理、およびキャッシュできます。

スケジュール、サブスクリプション、およびレポート履歴はセキュリティ保護可能なアイテムではありません。サイトまたはライブラリに対する権限を設定することによって、スケジュール、サブスクリプション、およびレポート履歴をユーザーが作成または使用できるかどうかを決定できます。ただし、これらのアイテムのセキュリティを直接保護することはできません。

個別のアイテムを保護するには、ライブラリのアイテムを選択し、下矢印をクリックして、[権限の管理] をクリックします。[アクション] メニューの [権限を編集] をクリックします。

組み込みのグループおよび権限レベルを使用したレポート サーバーのアイテムへのアクセス

権限の継承および標準の SharePoint グループを使用する場合は、レポート サーバーおよび SharePoint インスタンスの統合設定を構成すると、直ちにほとんどのレポート サーバーの操作にアクセスできるようになります。

SharePoint で提供される標準グループは、SharePoint サイトのドキュメントおよびページにどのようにアクセスできるかを決定する、定義済み権限レベルにマップされます。標準グループおよび既定の権限レベルを使用する場合に、サイトが権限を継承するように構成されていると、以下の方法で Reporting Services 機能を使用できます。

SharePoint グループ

権限レベル

概要

レポート サーバー アクセス

所有者

フル コントロール

所有者は、レポート サーバーのアイテムおよび操作を作成、管理、保護するための完全な権限を持っています。

サイト内のライブラリに格納されたすべてのレポート サーバー アイテムへのアクセスを制御する権限を設定します。レポート モデル内の権限を設定します (モデル アイテム セキュリティとも呼ばれます)。レポート ビューアー Web パーツをカスタマイズします。レポートなどのアイテムをライブラリに追加します。レポートなどのドキュメントに使用するアイテム プロパティを編集します。レポートなどのアイテムを削除します。データ探索にレポート モデルを使用するレポートなど、レポートを表示します。レポートにパラメーターを設定します。レポートに処理オプションを設定します。レポート モデルを生成します。レポート ビルダーでレポートを作成します。共有データ ソースを作成および管理します。任意のユーザーが所有するサブスクリプションを作成、変更、および削除します。サイト全体で使用される共有スケジュールを作成および管理します。レポート履歴など、ドキュメントのバージョンを作成および管理します。レポート定義またはレポート モデルのソース ファイルをダウンロードします。レポート定義、レポート モデル、共有データ ソース、またはリソースを置き換えます (アイテムのプロパティおよび権限は維持)。

メンバー

投稿

メンバーは、新しいアイテムを作成し、アイテムのレポートおよびモデルをデザイン ツールから SharePoint ライブラリにパブリッシュすることができます。

レポートなどのアイテムをライブラリに追加します。レポートなどのドキュメントに使用するアイテム プロパティを編集します。レポートなどのアイテムを削除します。データ探索用にレポート モデルを使用するレポートなど、レポートを表示します。レポート履歴スナップショットなど、ドキュメントの過去のバージョンを表示します (ユーザーには、レポート履歴が作成された元のレポートを開く権限が必要)。レポートのパラメーターを設定します。レポートの処理オプションを設定します。レポート モデルを生成します。レポート ビルダーでレポートを作成します。共有データ ソースを作成および管理します。そのユーザーが所有するサブスクリプションを作成、変更、および削除します。サブスクリプションで共有スケジュールを使用します。レポート履歴など、ドキュメントのバージョンを作成および管理します。レポート定義またはレポート モデルのソース ファイルをダウンロードします。レポート定義、レポート モデル、共有データ ソース、またはリソースを置き換えます (アイテムのプロパティおよび権限は維持)。

閲覧者

読み取り

閲覧者は、レポートを表示し、ユーザーが所有するサブスクリプションを作成してレポートを定期的に配信することができます。

データ探索用にレポート モデルを使用するレポートなど、レポートを表示します。ユーザーが所有するサブスクリプションを作成、変更、および削除します。サブスクリプションで共有スケジュールを使用します。レポート定義またはレポート モデルのソース ファイルをダウンロードします。

組み込みのグループおよび権限レベルを使用しない場合、Reporting Services 機能にアクセスするには、特定の権限が必要になります。詳細については、「SharePoint Web アプリケーションのレポート サーバー操作に対する権限の設定」を参照してください。