sqlps ユーティリティ

sqlps ユーティリティは、PowerShell セッションを起動し、SQL Server PowerShell プロバイダおよびコマンドレットの読み込みと登録を行います。SQL Server PowerShell コンポーネントを使用する PowerShell コマンドやスクリプトを入力して、SQL Server インスタンスとそのオブジェクトを操作できます。

構文

sqlps 
[ [ [ -NoLogo ][ -NoExit ][ -NoProfile ]
      [ -OutPutFormat { Text | XML } ] [ -InPutFormat { Text | XML } ]
  ]
    [ -Command { -
               | script_block [ -args argument_array ]
               | string [ command_parameters ]
                 }
  ]
]
[ -? | -Help ]

引数

  • -NoLogo
    sqlps の起動時に著作権画面を表示しないように指定します。

  • -NoExit
    スタートアップ コマンドの完了後に sqlps の実行を継続するように指定します。

  • -NoProfile
    sqlps がユーザー プロファイルを読み込まないように指定します。ユーザー プロファイルには、複数の PowerShell セッションで共通して使用する別名、関数、および変数が記録されます。

  • -OutPutFormat { Text | XML }
    sqlps の出力を、テキスト文字列形式 (Text) にするか、シリアル化された CLIXML 形式 (XML) にするかを指定します。

  • -InPutFormat { Text | XML }
    sqlps への入力を、テキスト文字列形式 (Text) にするか、シリアル化された CLIXML 形式 (XML) にするかを指定します。

  • -Command
    sqlps で実行するコマンドを指定します。-NoExit が同時に指定されていない限り、sqlps ユーティリティはこのコマンドの実行後に終了します。-Command の後にはその他のスイッチを指定しないでください。指定すると、コマンド パラメータとして読み取られます。

  • -
    -Command- は、sqlps で入力を標準入力から読み取ることを指定します。

  • script_block [ -argsargument_array ]
    PowerShell コマンドのブロックを実行することを指定します。ブロックは中かっこ {} で囲む必要があります。Script_block を指定できるのは、sqlpsPowerShell または sqlps から呼び出すときだけです。argument_array は、script_block 内の PowerShell コマンドの引数を含む PowerShell 変数の配列です。

  • string [ command_parameters ]
    実行する PowerShell コマンドを含む文字列を指定します。"&{command}" 形式を使用します。引用符は文字列を示し、呼び出し演算子 (&) は sqlps にコマンドを実行させます。

  • [ -? | -Help ]
    sqlps オプションの構文の概要を表示します。

説明

sqlps ユーティリティは、PowerShell 環境 (PowerShell.exe) を起動し、SQL Server PowerShell スナップインの読み込みと登録を行います。SQL Server PowerShell のスナップインは次のとおりです。

  • Microsoft.SqlServer.Management.PSProvider.dll

    SQL Server PowerShell プロバイダおよび関連するコマンドレット (Encode-SqlNameDecode-SqlName など) を実装します。

  • Microsoft.SqlServer.Management.PSSnapin.dll

    Invoke-Sqlcmd コマンドレットを実装します。

sqlps を使用して、次のことを行うことができます。

  • PowerShell コマンドを対話的に実行する。

  • PowerShell スクリプト ファイルを実行する。

  • SQL Server コマンドレットを実行する。

  • SQL Server プロバイダ パスを使用して SQL Server オブジェクトの階層内を移動する。

既定では、sqlps 実行時のスクリプト実行ポリシーは Restricted に設定されます。これにより、PowerShell スクリプトの実行が防止されます。Set-ExecutionPolicy コマンドレットを使用すると、署名されたスクリプトまたは任意のスクリプトの実行を有効化できます。信頼できるソースからのスクリプト以外は実行しないでください。また、適切な NTFS 権限を使用して、すべての入力ファイルと出力ファイルのセキュリティを保護してください。PowerShell スクリプトの有効化の詳細については、「Windows PowerShell スクリプトの実行」を参照してください。

A. 既定の対話モードで著作権画面を表示せずに sqlps を実行する

sqlps -NoLogo

B. コマンド プロンプトから SQL Server PowerShell スクリプトを実行する

sqlps -Command "&{.\MyFolder.MyScript.ps1}"

C. コマンド プロンプトから SQL Server PowerShell スクリプトを実行し、スクリプト完了後も実行を続ける

sqlps -NoExit -Command "&{.\MyFolder.MyScript.ps1}"