SQL Server Express の Reporting Services でサポートされる機能
このトピックでは、SQL Server Express with Advanced Services で使用可能な機能の要約を紹介します。このエディションの詳細については、「SQL Server Express with Advanced Services の機能」を参照してください。
機能の要約
SQL Server Express には、次の Reporting Services 機能が用意されています。
レポートの閲覧ユーザーごとにオンデマンドのレポート処理が実行されます。ユーザーがレポートを開くと、レポートが初期化され、クエリが実行されます。クエリによって取得されたデータはレポート レイアウトにマージされ、最終的な表示形式でレポートが表示されます。
HTML、Acrobat、および Excel 対応の表示形式がサポートされています。
レポートのデータ ソースは、SQL Server Express でローカル稼働する SQL Server のリレーショナル データベースであることが必要です。
レポート サーバーの管理とレポートの表示は、レポート マネージャーを通じてサポートされます。
Reporting Services 構成ツールを使用して構成を行うことができます。
SQL Server Express では、rs.exe、rsconfig.exe、rskeymgmt.exe の各コマンド ライン ユーティリティを使用できます。
操作の名前付きコレクションに、既存のグループ アカウントおよび既存のユーザー アカウントをマップするには、Windows 認証および定義済みのロールを使用します。
サポートされていない機能
SQL Server の他のエディションには、このエディションでサポートされていない Reporting Services 機能もあります。SQL Server オンライン ブックに記載されている機能のうち、このエディションでは使用できない機能を次に示します。
スケジュールされたレポート処理、キャッシュ、スナップショット、サブスクリプション、および配信はサポートされません。
Analysis Services、Oracle、XML、SAP、SQL Server Integration Services (SSIS)、OLE DB、ODBC の各データ ソースはサポートされません。
リモート データ ソースはサポートされません。SQL Server Express のレポート サーバーでホストされるレポートは、ローカルの SQL Server Express データベース エンジン インスタンスから SQL Server リレーショナル データを取得する必要があります。
セマンティック モデルおよびレポート ビルダーを使用したアドホック レポートはサポートされません。
TIFF (画像)、XML、および CSV の表示拡張機能はサポートされません。
配信、データ処理、表示、およびセキュリティで使用するための Reporting Services API 拡張可能プラットフォームはサポートされません。
カスタム認証拡張機能およびカスタム ロール割り当てはサポートされません。既存の Windows ドメイン ユーザーおよびグループ アカウントを定義済みのロール定義にマップする必要があります。
カスタム レポート アイテムはサポートされません。
所要時間の長いレポート処理の管理はサポートされません。たとえば、レポート マネージャーの [ジョブの管理] 機能を使用してレポート処理を停止することはできません。
スケールアウト配置はサポートされません。
SharePoint 統合モードはサポートされません。
SQL Server Express でユーザー インスタンス機能 ("通常のユーザーとして実行" または RANU) を使用した場合、リモート接続を介してデータ ソースを使用することはできません。つまり、レポート データ ソースの構成時にユーザー インスタンス機能を有効にした場合、リモート ユーザーがレポートにアクセスすると、次のエラーが表示されます。
"レポートの処理中にエラーが発生しました。データ ソース '<datasourcename>' への接続を作成できません。このエラーの詳細を表示するには、ローカルのサーバー コンピューターでレポート サーバーを開くか、リモート エラーを有効にしてください。"
また、レポート サーバーのログ ファイルに次の情報が記録されます。
Cannot create a connection to data source '<datasourcename>'. ---> System.Data.SqlClient.SqlException: User does not have permission to perform this action.
このようなエラーの発生を回避するには、接続を定義する際に、接続文字列または [詳細プロパティ] ダイアログ ボックスで、User Instance プロパティを設定しないようにします。