チュートリアル: レポートへの KPI の追加
主要業績評価指標 (KPI) は、総売り上げなど、ビジネス上重要なレポートの測定可能な値です。レポートで KPI の現在の状態を表示するには、次の 3 つの方法のいずれかを使用できます。
KPI の状態を示す背景色を使用して、セルの値を強調表示します。
KPI の状態を示すイメージを使用して、セルの値を置き換えます。
ゲージを挿入します。
KPI の現在の状態を定義するには、AdventureWorks2008R2 サンプル データベースに基づくビジネス要件を作成します。行の合計が KPI であるとします。行の合計値が 30 未満である場合、KPI に関心を払うように注意を喚起する必要があります。行の合計値が 20 未満である場合、即時の対処が必要な問題として、その値に注意を喚起する必要があります。
必要条件
このチュートリアルを使用するには、システムに次のものがインストールされている必要があります。
SQL Server Business Intelligence Development Studio.
注 Business Intelligence (BI) Development Studio は、Itanium ベースのコンピューターではサポートされていません。ただし、x64 ベースのコンピューターでは、BI Development Studio を使用できます。SQL Server サンプル データベースを Itanium ベースのコンピューターに配置した場合は、x86 または x64 ベースのコンピューターの BI Development Studio を使用し、サンプルを修正して実行します。
SQL Server 2008 と AdventureWorks2008R2 サンプル データベース。SQL Server のサンプルやサンプル データベースを表示または使用するには、まずそれをダウンロードしてインストールする必要があります。詳細については、「SQL Server のサンプルとサンプル データベースのインストールに関する注意点」を参照してください。SQL Server のサンプル データベースおよび SQL Server Express のサンプル コードに対するサポートについては、CodePlex Web サイトの「データベースとサンプルの概要」を参照してください。
「チュートリアル : 基本的なテーブル レポートの作成」のすべてのレッスンを完了しておく必要があります。
このチュートリアルの推定所要時間: 10 分
既存のプロジェクトを開くには
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft SQL Server 2008 R2] の順にポイントして、[Business Intelligence Development Studio] をクリックします。
[ファイル] メニューの [開く] をポイントし、[プロジェクト] をクリックします。
Tutorial.sln に移動します。これは、「チュートリアル : 基本的なテーブル レポートの作成」で作成されたチュートリアルです。
[OK] をクリックすると、プロジェクトが開きます。そのチュートリアル プロジェクトには Sales Orders.rdl というレポートがあり、ソリューション エクスプローラーに表示されます。
Sales Orders.rdl ファイルをダブルクリックして、このレポートを開きます。
背景色を使用して KPI の現在の状態を表示するには
テーブルで [LineTotal] フィールドが含まれるセルを右クリックし、[テキスト ボックスのプロパティ] を選択します。
[塗りつぶし] に次の式を入力します。
=IIF(Sum(Fields!LineTotal.Value) >= 30, "Transparent", IIF(Sum(Fields!LineTotal.Value) < 20, "Red", "Yellow"))
すると、行の合計が 20 未満の値が含まれるすべてのセルの背景色が赤になります。20 ~ 30 の値ではセルの背景色は黄色になり、30 より大きい値は強調表示されません。
ゲージを使用して KPI の現在の状態を表示するには
テーブルで [LineTotal] フィールドが含まれるセルを右クリックし、[列の挿入] をポイントしてから [後] を選択して、[LineTotal] の右側に新しい列を挿入します。
[デザイン] タブをクリックします。
[ツールボックス] で [ゲージ] をクリックし、次にテーブル外部のデザイン画面内をクリックします。[ゲージの種類の選択] ダイアログが表示されます。
注 レポート データ ペインの左側に [ツールボックス] が表示されます。[ツールボックス] を開くには、ポインターを [ツールボックス] タブの上に移動させます。[ツールボックス] が表示されない場合は、[表示] メニューの [ツールボックス] をクリックします。
[線形] をクリックします。最初の線形ゲージが選択されます。
[OK] をクリックします。
レポート データ ペインから [LineTotal] フィールドをゲージにドラッグします。
フィールドをゲージにドロップすると、組み込み SUM 関数を使用してフィールドが集計されます。詳細については、「ゲージ (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
テーブル内のゲージを、手順 1. で挿入した列にドラッグします。
注 水平方向の線形ゲージがセルに収まるように、列のサイズを変更する必要があります。列のサイズを変更するには、列ヘッダーをクリックし、ハンドルを使用してセルの横方向と縦方向のサイズを変更します。詳細については、「テーブル、マトリックス、および一覧 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
[プレビュー] をクリックします。
(省略可) オーバーフローを処理する最大ピンを追加して、スケールの最大値を超える任意の値が常に最大ピンを参照できるようにします。
プロパティ ペインを開きます。
スケールをクリックします。スケールのプロパティがプロパティ ペインに表示されます。
[スケールのピン] カテゴリで [MaximumPin] ノードを展開します。
[有効化] プロパティを True に設定します。スケールの最大値の後にピンが表示されます。