チュートリアル : レポートへの横棒グラフの追加 (レポート ビルダー 3.0)
横棒グラフでは、カテゴリ データが水平方向に表示されます。これは、次のようなことに役立ちます。
長いカテゴリ名を読みやすくする。
値としてプロットされた時間をわかりやすく示す。
複数の系列の相対値を比較する。
次の図は、ここで作成する横棒グラフを示しています。このグラフでは、2008 年と 2009 年の上位 5 人の販売員の売上をアルファベット順に示します。
学習する内容
このチュートリアルでは、次の方法を学習します。
グラフ ウィザードからグラフ レポートを作成する
グラフの種類を選択する
すべてのカテゴリ値を縦軸に表示する
縦軸の名前の表示を変更する
凡例を移動する
グラフ タイトルを移動する
横軸の形式とラベルを設定する
フィルターを追加して上位 5 件の値を表示する
レポート タイトルを追加する
レポートを保存する
注 |
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このチュートリアルでは、ウィザードに関する複数の手順を 1 つにまとめて示します。レポート サーバーの参照、データセットの作成、およびデータ ソースの選択に関する詳細な手順については、このシリーズの最初のチュートリアル (「チュートリアル : 基本的なテーブル レポートの作成 (レポート ビルダー 3.0)」) を参照してください。 |
このチュートリアルの推定所要時間 : 15 分
1.グラフ ウィザードからグラフ レポートを作成する
[作業の開始] ダイアログ ボックスで、埋め込みデータセットを作成し、共有データ ソースを選択します。グラフ ウィザードを使用して横棒グラフを作成します。
注 |
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このチュートリアルのクエリにはデータ値が含まれているため、外部のデータ ソースを必要としません。この場合、クエリが非常に長くなります。ビジネス環境でクエリにデータを含めることはありません。これは、学習に使用することのみを目的としています。 |
新しいグラフ レポートを作成するには
[スタート] ボタンをクリックし、[プログラム]、[Microsoft SQL Server 2008 R2 レポート ビルダー 3.0] の順にポイントして、[レポート ビルダー 3.0] をクリックします。
[作業の開始] ダイアログ ボックスが表示されます。
注 [作業の開始] ダイアログ ボックスが表示されない場合は、[レポート ビルダー] ボタンをクリックし、[新規作成] をクリックします。
左ペインで、[新しいレポート] が選択されていることを確認します。
右ペインで、[グラフ ウィザード] をクリックします。
[データセットの選択] ページで [データセットを作成する] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[データ ソースへの接続の選択] ページで、既存のデータ ソースを選択するか、レポート サーバーを参照してデータ ソースを選択し、[次へ] をクリックします。ユーザー名とパスワードの入力が必要な場合があります。
注 適切な権限を持っている限り、選択するデータ ソースは重要ではありません。データ ソースからはデータを取得しません。詳細については、「別の方法でデータ接続を取得する (レポート ビルダー 3.0)」を参照してください。
[クエリのデザイン] ページで、[テキストとして編集] をクリックします。
次のクエリをクエリ ペインに貼り付けます。
SELECT 'Luis' as FirstName, 'Alverca' as LastName, CAST(170000.00 AS money) AS SalesYear2009, CAST(150000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Jeffrey' as FirstName, 'Zeng' as LastName, CAST(210000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(190000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Houman' as FirstName, 'Pournasseh' as LastName, CAST(150000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(180000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Robin' as FirstName, 'Wood' as LastName, CAST(75000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(175000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Daniela' as FirstName, 'Guaita' as LastName, CAST(170000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(175000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'John' as FirstName, 'Yokim' as LastName, CAST(160000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(195000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Delphine' as FirstName, 'Ribaute' as LastName, CAST(180000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(205000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Robert' as FirstName, 'Hernady' as LastName, CAST(140000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(180000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Tanja' as FirstName, 'Plate' as LastName, CAST(150000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(160000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'David' as FirstName, 'Bradley' as LastName, CAST(210000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(180000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Michal' as FirstName, 'Jaworski' as LastName, CAST(175000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(220000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Chris' as FirstName, 'Ashton' as LastName, CAST(195000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(205000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Pongsiri' as FirstName, 'Hirunyanitiwatna' as LastName, CAST(175000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(215000. AS money) AS SalesYear2008 UNION SELECT 'Brian' as FirstName, 'Burke' as LastName, CAST(187000. AS money) AS SalesYear2009, CAST(207000. AS money) AS SalesYear2008
(省略可) [実行] ボタン (!) をクリックして、グラフの基になるデータを確認します。
[次へ] をクリックします。
2.グラフの種類を選択する
あらかじめ定義されているさまざまなグラフの種類から選択できます。
縦棒グラフを追加するには
[グラフの種類の選択] ページでは、縦棒グラフが既定のグラフの種類です。
[横棒] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[グラフのフィールドの配置] ページでは、使用できるフィールド ペインに、FirstName、LastName、SalesYear2009、および SalesYear2008 の 4 つのフィールドがあります。
LastName をカテゴリ ペインにドラッグします。
SalesYear2009 を値ペインにドラッグします。SalesYear2009 は、2009 年の各販売員の売上高を表します。各製品の集計がグラフに表示されるため、値ペインには "[Sum(SalesYear2009)]" と表示されます。
SalesYear2008 を値ペインの SalesYear2009 の下にドラッグします。SalesYear2008 は、2008 年の各販売員の売上高を表します。
[次へ] をクリックします。
[スタイルの選択] ページのスタイル ペインで、スタイルを選択します。
スタイルは、フォント スタイル、色、および罫線のスタイルを指定します。スタイルを選択すると、プレビュー ペインにそのスタイルのグラフのサンプルが表示されます。
[完了] をクリックします。
グラフがデザイン画面に追加されます。
グラフをクリックして、グラフのハンドルを表示します。グラフの右下隅をドラッグして、グラフのサイズを大きくします。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
2008 年と 2009 年の各販売員の売上を示す横棒グラフがレポートに表示されます。横棒の長さは、売上総額に対応します。
3.縦軸の名前の表示を変更する
既定では、縦軸の値の一部のみが表示されます。すべてのカテゴリを表示するようにグラフを変更できます。
横棒グラフのカテゴリ軸に沿ってすべての販売員を表示するには
レポート デザイン ビューに切り替えます。
縦軸を右クリックし、[縦軸のプロパティ] をクリックします。
[軸の範囲と間隔] の [間隔] ボックスに「1」と入力します。
[OK] をクリックします。
縦軸の [軸のタイトル] を右クリックし、[軸のタイトルの表示] チェック ボックスをオフにします。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
注 |
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縦軸に表示される販売員の名前が読みにくい場合は、グラフを縦方向に大きくするか、軸ラベルの形式オプションを変更します。 |
縦軸に姓と名を表示する
各販売員の姓と名を含むように、カテゴリ式を変更できます。
カテゴリ式を変更するには
レポート デザイン ビューに切り替えます。
グラフをダブルクリックして、グラフ データ ペインを表示します。
[カテゴリ グループ] 領域で、[LastName] を右クリックして、[カテゴリ グループのプロパティ] をクリックします。
[ラベル] で、式 ([Fx]) ボタンをクリックします。
式「=Fields!LastName.Value & ", " & Fields!FirstName.Value」を入力します。
この式は、姓、コンマ、および名を連結します。
[OK] をクリックします。
[OK] をクリックします。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
レポートを実行したときに名が表示されない場合は、データを手動で更新します。プレビュー モードのまま、[実行] タブの [ナビゲーション] グループで、[更新] をクリックします。
注 |
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縦軸に表示される販売員の名前が読みにくい場合は、グラフを縦方向に大きくするか、軸ラベルの形式オプションを変更します。 |
4.縦軸に表示される名前を並べ替える
グラフのデータを並べ替えると、カテゴリ軸の値の順序が変更されます。
横棒グラフで名前をアルファベット順に並べ替えるには
レポート デザイン ビューに切り替えます。
グラフをダブルクリックして、グラフ データ ペインを表示します。
[カテゴリ グループ] 領域で、[LastName] を右クリックして、[カテゴリ グループのプロパティ] をクリックします。
[並べ替え] をクリックします。[並べ替えのオプションを変更します。] ページに、並べ替え式の一覧が表示されます。既定では、この一覧には、元のカテゴリ グループの式と同じである 1 つの並べ替え式が含まれています。
[並べ替え] で、式 ([Fx]) ボタンをクリックします。
式「=Fields!LastName.Value & ", " & Fields!FirstName.Value」を入力します。
[OK] をクリックします。
[カテゴリ グループのプロパティ] ページに戻り、[順序] ボックスで [降順] を選択します。アルファベットの逆順が選択され、名前が降順に表示されます。
[OK] をクリックします。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
横軸の名前は逆の順序で並べ替えられ、Alerca が先頭、Zeng が末尾になります。
5.凡例を移動する
グラフの凡例を移動することで、グラフの値を読みやすくすることができます。たとえば、バーが横方向に表示される横棒グラフでは、グラフ領域の上または下に来るように凡例の位置を変更します。こうすることで、バーの水平方向のスペースを広げることができます。
凡例を横棒グラフのグラフ領域の下に表示するには
レポート デザイン ビューに切り替えます。
グラフの凡例を右クリックします。
[凡例のプロパティ] を選択します。
[凡例の位置] で、異なる位置を選択します。たとえば、下部中央の位置を選択します。
凡例をグラフの上または下に配置すると、凡例のレイアウトが縦方向から横方向に変更されます。[レイアウト] ボックスの一覧から、異なるレイアウトを選択できます。
[OK] をクリックします。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
6.グラフのタイトルを設定する
横棒グラフのグラフ領域の上に表示されるグラフのタイトルを変更するには
レポート デザイン ビューに切り替えます。
グラフ上部の [グラフのタイトル] というテキストを選択し、「Sales for 2008 and 2009」と入力します。
テキスト外の任意の場所をクリックします。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
7.横軸の形式とラベルを設定する
既定では、横軸の値が一般的な形式で表示されます。この場合、グラフのサイズに合わせて自動的にスケーリングされます。
横軸に表示される数値の書式を変更するには
レポート デザイン ビューに切り替えます。
グラフの底辺に沿った横軸をクリックして選択します。
リボンの [ホーム] タブの [数値] グループで、[通貨] ボタンをクリックします。横軸ラベルが通貨に変更されます。
(省略可) 小数点以下の桁を削除します。[通貨] ボタンの近くにある [小数点表示桁下げ] ボタンを 2 回クリックします。
横軸を右クリックし、[横軸のプロパティ] をクリックします。
[数値] タブで、[値を千単位で表示] を選択します。
[OK] をクリックします。
[軸のタイトル] を右クリックし、[軸のタイトルのプロパティ] をクリックします。
[タイトルのテキスト] ボックスで、「Sales in thousands」と入力し、[OK] をクリックします。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
レポートの横軸に売上高が千単位の通貨で表示され、小数点以下の桁が省略されます。
8.フィルターを追加して上位 5 件の値を表示する
グラフにフィルターを追加して、データセットのどのデータをグラフに含め、どのデータをグラフに含めないかを指定できます。
フィルターを追加して上位 5 件の値を表示するには
レポート デザイン ビューに切り替えます。
グラフをダブルクリックして、グラフ データ ペインを表示します。
[カテゴリ グループ] 領域で、[LastName] フィールドを右クリックして、[カテゴリ グループのプロパティ] をクリックします。
[フィルター] をクリックします。[フィルターを変更します。] ページに、フィルター式の一覧を表示することもできます。既定では、この一覧には何も表示されません。
[追加] をクリックします。新しい空のフィルターが表示されます。
[式] で、「[Sum(SalesYear2009)]」と入力します。基になる式 =Sum(Fields!SalesYear2009.Value) が作成され、[fx] ボタンをクリックするかどうかを確認できます。
データ型が Text であることを確認します。
[演算子] で、ドロップダウン リストから [上位 N] を選択します。
[値] に式「=5」を入力します。
[OK] をクリックします。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
レポートを実行したときに結果がフィルター選択されない場合は、データを手動で更新します。[実行] タブの [ナビゲーション] グループで、[更新] をクリックします。
グラフに、2009 年の売上データから取得された上位 5 人の販売員の名前が表示されます。
9.レポート タイトルを追加する
レポート タイトルを追加するには
デザイン画面で、[クリックしてタイトルを追加] をクリックします。
「Sales Bar Chart」と入力して Enter キーを押し、さらに「Top Five Sellers for 2009」と入力します。次のように表示されます。
Sales Bar Chart
Top Five Sellers for 2009
"Sales Bar Chart" を選択し、[太字] ボタンをクリックします。
"Top Five Sellers for 2009" を選択し、[ホーム] タブの [フォント] セクションで、フォント サイズを [10] に設定します。
(省略可) 2 行のテキストに合わせて、[タイトル] テキスト ボックスの高さを高くする必要が生じる場合もあります。
このタイトルは、レポートの最上部に表示されます。ページ ヘッダーが定義されていない場合は、レポート本文の最上部にあるアイテムがレポート ヘッダーに相当します。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
10.レポートを保存する
レポートを保存するには
レポート デザイン ビューに切り替えます。
レポート ビルダーのボタンの [名前を付けて保存] をクリックします。
[名前] に「Sales Bar Chart」と入力します。
[保存] をクリックします。
レポートがレポート サーバーに保存されます。
次の手順
これで、「レポートへの横棒グラフの追加」チュートリアルを終了します。グラフの詳細については、「グラフ (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」および「スパークラインとデータ バー (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。