修復 (PowerPivot for SharePoint)
このトピックでは、2 台以上の PowerPivot for SharePoint サーバーを含むマルチサーバー トポロジを修復する方法について説明します。
このトピックの内容は次のとおりです。
概要
SQL Server セットアップを使用して PowerPivot インスタンスを修復する
修復後の検証タスク
概要
SQL Server 2008 R2 のインストール メディアを使用して、失敗または破損した PowerPivot for SharePoint のインストールを修復できます。選択した SQL Server インスタンスの紛失または破損したプログラム ファイル、レジストリ キー、および構成ファイルが修復によって置換されます。修復により、SharePoint アプリケーションと構成設定が変更されたり、PowerPivot ソリューションが再配置されたりするわけではありません。[新しいサーバー] オプションを使用して、SharePoint 2010 と PowerPivot for SharePoint の両方を自動的に構成した場合には、この点を理解することが重要です。[新しいサーバー] の配置のすべての要素を修復することを目的としている場合は、ここで、最初のインストール時に自動的に構成された機能および設定を手動で再構成する必要があります。
修復では、インストールに現在使用されている最新バージョンのプログラム ファイルが使用されます。たとえば、サービス パックをインストールしている場合、修復にサービス パックのファイルが使用されます。インストールの修復後に、サービス パックまたは修正プログラムを再適用する必要はありません。
複数のサーバーを修正する場合、サーバーの可用性に影響が及びます。ファームに現在使用されているバージョンより低いサーバー インスタンスは、自動的にオフラインになります。PowerPivot の正常性ルールにより、すべてのサーバー インスタンスが同じバージョンであることを確認するために、この動作が強制されます。すべてのサーバーで同じバージョンの PowerPivot for SharePoint を実行するようになると、ファーム内のサーバー容量が以前の状態に復元されます。
マルチサーバー トポロジの修復は、ファーム全体で配置への変更を同期する必要があるため、時間がかかる場合があります。SharePoint タイマー ジョブを使用してファームに変更を反映する場合は、PowerPivot サーバー インスタンスがオフライン状態またはオンライン状態に遷移するのに、1 時間近くかかる場合があります。この間、エラーが発生したり、PowerPivot データとクエリ処理、データ更新、およびレポートが使用できなくなったりする場合があります。
この問題を回避するために、ソリューションのバージョンの問題を検出して修正するために正常性ルールを実行できます。
SQL Server セットアップを使用して PowerPivot インスタンスを修復する
コントロール パネルの [プログラム] で、[プログラムのアンインストール] をクリックします。
[Microsoft SQL Server 2008 R2 (64 ビット)] をクリックします。
[アンインストールと変更] をクリックします。
[修復] をクリックします。
インストール メディアの場所を指定します。DVD がある場合は、DVD を挿入し、ディスクの Setup.exe をダブルクリックします。それ以外で、ネットワーク共有からインストールする場合は、インストール フォルダーの UNC パスを入力し、Setup.exe をダブルクリックします。
[セットアップ サポート ルール] で [OK] をクリックします。
[セットアップ サポート ファイル] で、[インストール] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[インスタンスの選択] で、[PowerPivot] を選択します。
[修復の準備完了] に移動するまで [次へ] をクリックし、[修復] をクリックします。
必要に応じて、正常性ルールを実行して、ソリューションを必要なバージョンに直ちに同期させます。この方法では、IIS をリセットする必要があります。
サーバーの全体管理の [監視] で、[ルールの定義の確認] をクリックします。
[構成] カテゴリで、次のルールを探してクリックします。
[PowerPivot: 配置済みのファーム ソリューションが最新ではありません。]
このルールの [正常性アナライザー ルールの定義] ボックスで、[今すぐ実行] をクリックします。
古いバージョンが確実に使用できなくなるように、IIS をリセットします。この操作を行うには、管理者コマンド プロンプトを開き、「IISRESET」と入力します。
ファーム内の PowerPivot サーバーのバージョンをチェックする
ファーム内の PowerPivot System サービスおよび Analysis Services のサービス インスタンスはすべて、同じバージョンである必要があります。すべてのサーバー コンポーネントが同じバージョンであることを確認するには、次のコンポーネントのバージョン情報を確認します。
Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll ファイル。これは、PowerPivot System サービスのオブジェクト モデルが含まれているファイルです。
PowerPivot for SharePoint がインストールされている各アプリケーション サーバーの Analysis Services サービス。
PowerPivot ソリューションおよび PowerPivot System サービスのバージョンを確認する方法
\Windows\Assembly で Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll ファイルを探します。
Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[詳細] をクリックします。
ファイルのバージョンは 10.50.<メジャー ビルド>.<マイナー ビルド> である必要があります。
PowerPivot for SharePoint サーバーには、Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll のコピーが複数あります。このファイルのコピーは、グローバル アセンブリ \inetpub\wwwroot\wss\VirtualDirectories\80\bin\ と \Program Files\Microsoft SQL Server\100\SDK\Assemblies にあります。
インストールのファイルのバージョンを確認する場合には、必ず Assembly フォルダーのバージョンを参照してください。これはセットアップが更新するコピーです。ファイルの他のコピーは、powerpivotwebapp.wsp ソリューション パッケージまたはセットアップ (接続コンポーネントをインストールする場合) によって追加されます。
Analysis Services のバージョンを確認する方法
\Program Files\Microsoft SQL Server\MSAS10_50.PowerPivot\OLAP\bin で msmdsrv.exe を探します。
msmdsrv.exe を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[詳細] をクリックします。
ファイルのバージョンは 10.50.<メジャー ビルド>.<マイナー ビルド> である必要があります。
この番号が Microsoft.AnalysisServices.SharePoint.Integration.dll ファイルと同じであることを確認します。
修復後の検証タスク
PowerPivot サーバーを修復した後には、サーバーが動作していることを確認してください。
タスク |
リンク |
|---|---|
PowerPivot for SharePoint を実行するすべてのコンピューターでサービスが実行されていることを確認します。 |
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サイト コレクション レベルでの機能のアクティブ化を確認します。 |
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ブックを開き、フィルターおよびスライサーをクリックしてクエリを開始することで、個々の PowerPivot ブックが適切に読み込まれることを確認します。 ハード ドライブのキャッシュ ファイルの存在をチェックします。キャッシュ ファイルが存在する場合は、データ ファイルがその物理サーバーに読み込まれたことを示します。 |
\Program Files\Microsoft SQL Server\MSAS10_50.POWERPIVOT\OLAP\Backup フォルダー内のキャッシュ ファイルを探します。 |
PowerPivot 管理ダッシュボードのデータ更新レポートをチェックして、データ更新エラーがないことを確認します。 |
PowerPivot 設定と機能を構成する方法の詳細については、「構成 (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。
インストール後のすべての構成タスクを示した手順の詳細については、「既存の SharePoint サーバーに PowerPivot for SharePoint をインストールする方法」を参照してください。