レプリケーション キュー リーダー エージェント

レプリケーション キュー リーダー エージェントは、Microsoft SQL Server のキューまたは Microsoft のメッセージ キューに格納されたメッセージを読み取り、これらのメッセージをパブリッシャに適用する実行可能ファイルです。キュー リーダー エージェントは、スナップショット、およびキュー更新を許可するトランザクション パブリケーションで使用されます。

注意

パラメータは任意の順序で指定できます。オプション パラメータを指定しなかった場合、既定のエージェント プロファイルの定義済みの値が使用されます。

構文

qrdrsvc [-?]
[-Continuous]
[-DefinitionFile definition_file]
[-Distributor server_name[\instance_name]]
[-DistributionDB distribution_database]
[-DistributorLogin distributor_login]
[-DistributorPassword distributor_password]
[-DistributorSecurityMode [0|1]]
[-EncryptionLevel [0|1|2]]
[-HistoryVerboseLevel [0|1|2|3]]
[-LoginTimeOut login_time_out_seconds]
[-Output output_path_and_file_name]
[-OutputVerboseLevel [0|1|2]]
[-PollingInterval polling_interval]
[-PublisherFailoverPartner server_name[\instance_name] ]
[-ProfileName agent_profile_name]
[-QueryTimeOut query_time_out_seconds]
[-ResolverState [1|2|3]]

引数

  • -?
    使用方法についての情報を表示します。

  • -Continuous
    キューに格納されたトランザクションの処理を、エージェントが継続的に試みるかどうかを指定します。指定した場合、エージェントは、サブスクライバから受け取った保留中のトランザクションがキューに存在しない場合でも、実行を継続します。

  • -DefinitionFiledef_path_and_file_name
    エージェント定義ファイルのパスです。エージェント定義ファイルには、エージェントのコマンド ライン引数が含まれます。ファイルの内容は実行可能ファイルとして解析されます。二重引用符 (") を使用して、任意の文字を含む引数値を指定します。

  • -Distributorserver_name[**\**instance_name]
    ディストリビュータの名前です。サーバー上の SQL Server の既定のインスタンスの場合は、server_name を指定します。サーバー上の SQL Server の名前付きインスタンスの場合は、server_name\instance_name を指定します。指定しなかった場合、既定値はローカル コンピュータの SQL Server の既定のインスタンスの名前になります。

  • -DistributionDBdistribution_database
    ディストリビューション データベース名です。

  • -DistributorLogindistributor_login
    ディストリビュータのログイン名です。

  • -DistributorPassworddistributor_password
    ディストリビュータのパスワードです。

  • -DistributorSecurityMode [0|1]
    ディストリビュータのセキュリティ モードを指定します。値 0 は SQL Server 認証モード (既定値) を示し、値 1 は Windows 認証モードを示します。

  • -EncryptionLevel [0|1|2]
    接続確立時にキュー リーダー エージェントが使用する SSL (Secure Sockets Layer) の暗号化レベルです。

    EncryptionLevel の値

    説明

    0

    SSL は使用されません。

    1

    SSL は使用されますが、信頼できる発行者によって SSL サーバー証明が署名されているかどうかを検証しません。

    2

    SSL が使用され、証明書が検証されます。

    詳細については、「セキュリティの概要 (レプリケーション)」を参照してください。

  • -HistoryVerboseLevel [0|1|2|3]
    キュー リーダー操作中にログに記録する履歴の量を指定します。1 を選択すれば、ログへの履歴の記録がパフォーマンスに与える影響を最小限に抑えることができます。

    HistoryVerboseLevel の値

    説明

    0

    履歴はログに記録されません。この設定はお勧めできません。

    1

    既定値。同じ状態 (startup、progress、success など) を示している以前の履歴メッセージを常に更新します。前回の記録に同じ状態がない場合は、新しい記録を挿入します。

    2

    アイドル状態のメッセージや長時間実行されるジョブのメッセージを含む新しい履歴レコードを挿入します。

    3

    トラブルシューティングに役立つ補足的な情報を含む新しい履歴レコードを挿入します。

  • -LoginTimeOutlogin_time_out_seconds
    ログインがタイムアウトになるまでの秒数です。既定値は 15 秒です。

  • -Outputoutput_path_and_file_name
    エージェントの出力ファイルのパスです。ファイル名が指定されない場合、出力はコンソールに送られます。指定したファイル名が既に存在する場合、出力はそのファイルに追加されます。

  • -OutputVerboseLevel [0|1|2]
    出力を詳細表示にするかどうかを指定します。詳細レベルが 0 の場合、エラー メッセージだけが出力されます。詳細レベルが 1 の場合、すべての実行状況報告メッセージが出力されます。詳細レベルが 2 (既定値) の場合、すべてのエラー メッセージと実行状況報告メッセージが出力されます。これはデバッグ時に便利です。

  • -PollingIntervalpolling_interval
    SQL Server ベースのキューを使用したサブスクリプションの更新時にのみ適用されます。保留中のトランザクションがキューに格納されているかどうかを確認するために、SQL Server のキューをポーリングする頻度を秒数で指定します。有効値は、0 ~ 240 秒です。既定値は 5 秒です。

  • -PublisherFailoverPartnerserver_name[**\**instance_name]
    パブリケーション データベースとのデータベース ミラーリング セッションに参加する、SQL Server フェールオーバー パートナー インスタンスを指定します。詳細については、「レプリケーションおよびデータベース ミラーリング」を参照してください。

  • -ProfileNameagent_profile_name
    エージェントに対して既定値を提供するエージェント プロファイルの名前です。詳細については、「レプリケーション エージェント プロファイル」を参照してください。

  • -QueryTimeOutquery_time_out_seconds
    クエリがタイムアウトになるまでの秒数です。既定値は 1,800 秒です。

  • -ResolverState [1|2|3]
    キュー更新における競合の解決方法を指定します。1 はパブリッシャが優先されることを示します。この場合、現在キューの中で競合しているトランザクションはパブリッシャ側、およびキューを更新しようとしたサブスクライバ側でロールバックされます。キューに格納されている、それ以降のトランザクションについては、処理が継続されます。2 はサブスクライバが優先されることを示します。つまり、キューに格納されたトランザクションの方がパブリッシャ側の値よりも優先されます。3 は、競合が発生した場合は常にサブスクライバが再初期化されることを示します (つまり、パブリッシャが優先されます)。この場合、キューに格納された後続のトランザクションは強制的に終了され、サブスクリプションが再初期化されます。既定の設定は、トランザクション パブリケーションの場合は 1 に、スナップショット パブリケーションの場合は 3 になります。

説明

キュー リーダー エージェントを起動するには、コマンド プロンプトから qrdrsvc.exe を実行します。詳細については、「レプリケーション エージェント実行可能ファイルのプログラミング」を参照してください。