SQL Server Compact へのデータのレプリケート
マージ レプリケーションでは、データを SQL Server Compact 3.5 SP2 にレプリケートすることができます。この方法は、モバイル ユーザーが中央の SQL Server データベースとデータを同期するのに便利です。多くのアプリケーションでは、営業担当者、配送ドライバなどを含むリモート ユーザーがデータを利用できることが必要です。これらのアプリケーションには、顧客間関係管理 (CRM)、セールス フォース オートメーション (SFA)、およびフィールド フォース オートメーション (FFA) などがあります。これらのシナリオの詳細については、「モバイル ユーザーとのデータ交換」を参照してください。
SQL Server Compact へのレプリケーションに必要なコンポーネント
マージ レプリケーションでは、Web 同期を使用して SQL Server Compact 3.5 SP2 とデータを同期します。データの変更を SQL Server Compact 3.5 SP2 に配信する際の形式は他の SQL Server Edition とは異なりますが、アーキテクチャは基本的に同じです。サブスクライバは Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) サーバーを通じてパブリッシャに変更を送り、同じ IIS サーバーを通じてパブリッシャから変更を受け取ります。SQL Server Compact 3.5 SP2 と同期する場合のアーキテクチャの詳細については、「Replication Architecture」を参照してください。IIS サーバーへの接続を構成する詳細については、「Configuring and Securing Server Environment」を参照してください。
SQL Server 2008 では、SQL Server Compact Version 3.0、3.1、および 3.5 を実行しているサブスクライバの同期をサポートしています。この 3 つのバージョンすべてでは、SQL Server Compact 3.5 の IIS コンポーネントと SQL Server 2008 の IIS コンポーネントを IIS サーバーで使用する必要があります。パブリケーションの互換性レベルは 90RTM または 100RTM に設定する必要があります。互換性レベルの詳細については、「レプリケーション トポロジにおける複数バージョンの SQL Server の使用」を参照してください。
新規インストール用コンポーネントのインストール
新規インストール用コンポーネントをインストールするには、次の手順を実行します。
パブリッシャに SQL Server 2008 をインストールします。
各サブスクライバに SQL Server Compact 3.5 SP2 をインストールします。
SQL Server 2008 の Web 同期ウィザードおよびクライアント接続コンポーネントを、IIS サーバーにインストールします。
SQL Server Compact 3.5 SP2 サーバー ツールを、IIS サーバーにインストールします。
Web 同期を構成します。これにより、SQL Server Compact 3.5 SP2 サーバー エージェントが、Web 同期で使用する仮想ディレクトリにコピーされます。
既存のインストール用コンポーネントのインストール
SQL Server Compact 3.5 3.0 または 3.1 から SQL Server Compact 3.5 SP2 3.5、および SQL Server 2005 から SQL Server 2008 にトポロジをアップグレードするには、次の手順を実行します。
各サブスクライバで SQL Server Compact 3.5 をアップグレードします。
パブリッシャで SQL Server をアップグレードします。
IIS サーバーから SQL Server Compact 3.5 のサーバー ツールをアンインストールします。
Web 同期ウィザードおよびクライアント接続コンポーネントを、IIS サーバーからアンインストールします。
構成された仮想ディレクトリを削除します。
SQL Server 2008 の Web 同期ウィザードおよびクライアント接続コンポーネントを、IIS サーバーにインストールします。
SQL Server Compact 3.5 SP2 サーバー ツールを、IIS サーバーにインストールします。
Web 同期を構成します。これにより、SQL Server Compact 3.5 SP2 サーバー エージェントが、Web 同期で使用する仮想ディレクトリにコピーされます。
SQL Server Compact 用のパブリケーションとサブスクリプションの作成
パブリケーションを作成するには、パブリケーションの新規作成ウィザードか sp_addmergepublication ストアド プロシージャを使用します。SQL Server Compact 3.5 SP2 サブスクリプションをサポートするパブリケーションには、いくつかの要件と制限 (キャラクタ モードのスナップショットが必要であるなど) があります。
パブリケーションで必要な設定の詳細については、「Creating the Publication」を参照してください。
データ型を他のエディションから SQL Server Compact 3.5 SP2 にマッピングする方法の詳細については、「Data Types and Replication」を参照してください。
制限 (レプリケートできないオブジェクトなど) の詳細については、「Replication Limitations」を参照してください。
SQL Server 2008 では、SQL Server Compact Version 3.0、3.1、および 3.5 を実行しているサブスクライバの同期をサポートしています。サブスクリプションを作成するには、サブスクリプションの新規作成ウィザードかプログラムを使用します。詳細については、「Creating a Subscription」を参照してください。
SQL Server Management Studio とレプリケーション モニタ
標準の SQL Server サブスクリプションと同様に、SQL Server Compact 3.5 SP2 サブスクリプションも SQL Server Management Studio およびレプリケーション モニタに表示されます。SQL Server Management Studio でのサブスクリプションの同期の詳細については、「Synchronous Data Synchronization」を参照してください。