レポート ライフサイクル : レポートの作成、管理、および配信
このトピックでは、SQL Server Reporting Services で使用される、レポートの作成、管理、および配信のライフ サイクルについて概要を説明します。
レポートの作成
レポートを作成するには、レポート デザイナーまたはレポート ビルダーを使用してレポート定義ファイルを作成します。使用する作成ツールは、レポートの要件およびレポート作成技法の習熟度によって決まります。レポート デザイナーは、Business Intelligence Development Studio で実行される、フル機能のレポート作成ツールです。レポート ビルダーは、Microsoft Office と同様の作成環境を備え、新しいスパークライン、データ バー、インジケーター データの視覚化、レポート アイテムをレポート パーツとして保存する機能、マップを作成するためのウィザード、入れ子になった集計、式のサポート強化などの機能を搭載しています。レポート ビルダーは、クライアント側の独立したインストールとして実行されます。レポート デザイナーの詳細については、「レポート デザイナー」を参照してください。レポート ビルダーの詳細については、msdn.microsoft.com のレポート ビルダー 3.0 ヘルプの「レポート ビルダー 3.0 の新機能」を参照してください。
レポートは、レポート サーバーとは別のクライアント コンピューターで作成します。レポートが希望どおりに完成したら、レポートをレポート サーバー、またはレポート サーバーと統合された SharePoint サイトにパブリッシュできます。これで、一般的な用途でレポートを利用できるようになります。また、レポートをローカル コンピューターに保存することもできます。最初のレポートを作成する方法については、「チュートリアル : 基本的なテーブル レポートの作成」を参照してください。
レポートおよびその他のアイテムの管理
Reporting Services を使用する主な利点の 1 つに、レポートおよびレポートに関連するフォルダー、データ ソース接続、リソースなどのアイテムを、集中管理された場所から管理する機能があります。セキュリティの定義、プロパティの設定、および操作のスケジュール設定を行うことができます。また、共有スケジュールおよび共有データ ソースを作成し、それらを一般的な用途で使用することもできます。レポートおよびレポート環境を管理するには、レポート マネージャーを使用します。レポート管理には、以下のタスクが含まれます。
レポート環境をフォルダーに編成して、レポートのコレクションを格納します。
個人用レポート、レポート履歴、および電子メールによるレポート配信などの機能を有効にします。
ユーザーとグループをロールに割り当てることにより、フォルダーおよびレポートへのアクセスをセキュリティで保護します。
一般的な用途で使用できるようにする共有スケジュールおよび共有データを構築します。
エンド ユーザーおよびレポート サーバー管理者は共にレポートを管理することができますが、その方法は異なります。ユーザーは、個人用レポートと呼ばれる個人の作業領域で、レポートをパブリッシュおよび管理することができます。レポート サーバー管理者は、レポート サーバーのフォルダーの名前空間全体を管理できます。実行できる管理タスクは、ユーザー権限により異なります。Reporting Services インストールの管理の詳細については、「管理 (Reporting Services)」を参照してください。
レポートへのアクセスおよびレポートの配信
Reporting Services では、レポートへのアクセスとレポートの配信の際に、2 つの方法を利用できます。
要求時アクセスでは、ユーザーがレポート表示ツールからレポートを選択できます。レポート マネージャー、Microsoft SharePoint 2.0 Web パーツ、SharePoint ライブラリ (Reporting Services が SharePoint 統合モードでインストールされている場合)、埋め込みの ReportViewer コントロール、またはブラウザーを使用することができます。レポートへの要求時アクセスの詳細については、「レポートの検索、表示、管理 (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。
サブスクリプション ベースのアクセスでは、自動的にレポートを生成して配信します。電子メールの受信ボックスまたはファイル共有にレポートを配信できます。サブスクリプションと配信の詳細については、「サブスクリプションと配信 (Reporting Services)」を参照してください。
Reporting Services は、さまざまな表示形式をサポートします。レポートは最初に HTML 形式で表示されますが、レポートが表示された後で、Excel や PDF など、別の形式で再表示することができます。各種の形式でレポートを表示する方法の詳細については、「レポートのエクスポート (レポート ビルダー 3.0 および SSRS)」を参照してください。