次の方法で共有


SharePoint 2.0 Web パーツによるレポートの表示

Reporting Services には、特定のバージョンのレポート サーバーにおいて、特定の配置モードで動作する Web パーツがいくつかあります。ネイティブ モードのレポート サーバーから SharePoint サイト上のレポート サーバー コンテンツにアクセスするには、Reporting Services に同梱されている SharePoint 2.0 Web パーツを使用します。このトピックでは、2.0 Web パーツのインストールと使用の方法について説明します。

SharePoint 統合モードで動作するレポート サーバーに対し SharePoint 3.0 Web パーツを使用してアクセスする場合は、Reporting Services アドインを使用します。アドインの詳細については、「Reporting Services と SharePoint テクノロジの統合の概要」を参照してください。

レポート エクスプローラーとレポート ビューアーについて

レポート エクスプローラーとレポート ビューアーは、SQL Server 2000 Reporting Services Service Pack 2 (SP2) から導入された SharePoint 2.0 Web パーツであり、現在のリリースでも引き続き提供されています。

この Web パーツを利用することで、レポートを表示したり、SharePoint サイトからレポート サーバーのフォルダー階層を参照することができます。

  • レポート エクスプローラーはレポート サーバー コンピューター上のレポート マネージャーに接続します。レポート サーバーで使用可能なレポートを表示し、個々のレポートにサブスクライブできます。レポート ビルダーが有効であり、十分な権限がある場合には、レポート エクスプローラー Web パーツからレポート ビルダーを起動することができます。

    レポート エクスプローラーでは、レポート マネージャーのページを使用してフォルダーの内容を表示できます。レポート サーバーのフォルダー階層に含まれる個別のアイテムおよびフォルダーへのアクセスは、レポート サーバーにおけるロール割り当てによって制御されます。レポートを選択すると、新しいブラウザー ウィンドウでレポートが開きます。レポート サーバーの HTML ビューアーにレポートが表示され、レポート ツール バーが表示されますが、レポート ビューアー Web パーツは表示されません。ツール バーの設定をカスタマイズする場合には、レポート サーバーに URL アクセス パラメーターを指定してください。手順については、「URL アクセス パラメーターの使用」を参照してください。

  • レポート ビューアーには、レポートが表示されるだけでなく、ページの移動、コンテンツの検索、レポートのエクスポートなどに使用できるツール バーも表示されます。Web パーツ ページにレポート ビューアー Web パーツを追加することで、ページに特定のレポートが常に表示されるようにできます。また、これをレポート エクスプローラーに接続して、レポート ビューアー Web パーツで開いているレポートをレポート エクスプローラーで表示することができます。

注意

このレポート ビューアー Web パーツは、Reporting Services アドインに含まれている新しいレポート ビューアー Web パーツと名前が同じです。新しいレポート ビューアー Web パーツは、Reporting Services レポート サーバーの SharePoint 統合機能です。名前が同じでも、このレポート ビューアー Web パーツはスキーマと実装が異なる別の Web パーツです。この 2 つのレポート ビューアー Web パーツは名前が同じでも互換性はありません。この 2 つの Web パーツは外観によって区別できます。アドインと共にインストールされるレポート ビューアー 3.0 Web パーツには、ツール バーに [アクション] メニューがあります。

要件

レポート ビューアー Web パーツとレポート エクスプローラー Web パーツの使用には、次の要件があります。

  • SharePoint 製品およびテクノロジのサポート対象バージョンは、Windows SharePoint Services 2.0、3.0、SharePoint Foundation 2010、Microsoft SharePoint Portal Server、Microsoft Office SharePoint Server 2007、および SharePoint Server 2010 です。

  • レポート サーバーのバージョンは SQL Server 2005 Reporting Services 以降である必要があります。

  • レポート サーバーはネイティブ モードで動作する必要があります。レポート エクスプローラー Web パーツまたはレポート ビューアー Web パーツを使用して、SharePoint 統合モードで動作するレポート サーバー上のレポートに接続したり表示することはできません。モードの詳細については、「配置モードの計画」を参照してください。

  • レポート マネージャーをインストールする必要があります。

Web パーツは従来のリリースから変更されていません。さらに、Web パーツでは、Reporting Services アドインに含まれる SharePoint 統合機能セットをサポートしていません。具体的には、「Reporting Services と SharePoint テクノロジの統合の概要」で説明する機能をサポートしていません。

レポート エクスプローラー Web パーツとレポート ビューアー Web パーツは、Reporting Services に含まれているキャビネット (.cab) ファイルを使用して配布されます。以降のセクションでは、この Web パーツのインストール、構成、および使用の方法について説明します。

Web パーツのインストール

Web パーツは、SharePoint サーバーに対してキャビネット (.cab) ファイルとして配布されます。Web パーツをインストールするには、コマンド ラインで Stsadm.exe ツールを .cab ファイルに対して実行します。Stsadm.exe ツールはインストール済みの SharePoint に含まれています。このツールの詳細と Web パーツの配置の詳細については、SharePoint のマニュアルを参照してください。

注意

次に示す手順では、SQL Server 2005 Reporting Services 以降と、Windows SharePoint Services 3.0 または Office SharePoint Server 2007 を使用しているものとします。

  1. SharePoint サーバー上のフォルダーに RSWebParts.cab をコピーします。この .cab が Reporting Services にインストールされます。既定では、C:\Program Files\Microsoft SQL Server\100\Tools\Reporting Services\SharePoint フォルダーに配置されます。これを SharePoint サーバー上の任意のフォルダーにコピーしておき、Web パーツのインストールが終わった後で削除できます。

  2. SharePoint 製品またはテクノロジがインストールされているコンピューターで、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、Stsadm.exe ツールのあるフォルダーに移動します。実行中の Windows SharePoint Services のバージョンまたは SharePoint Foundation 2010 を実行しているかどうかによって、パスは異なります。たとえば、Windows SharePoint Services 3.0 を使用している場合、パスは C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\web server extensions\12\BIN になります。

  3. 次の構文を使用して、.cab に対して Stsadm.exe を実行します。

    STSADM.EXE -o addwppack -filename "C:\ Program Files\Microsoft SQL Server\100\Tools\Reporting Services\SharePoint\RSWebParts.cab" -globalinstall
    

-globalinstall を指定すると、Web パーツがグローバル アセンブリ キャッシュ (GAC) に追加されます。Web パーツを接続する場合には、この手順を必ず実行してください。

Web パーツの追加と構成

Web パーツをインストールした後で、SharePoint サイトの Web パーツ ページに Web パーツを追加できます。Web サイトを作成してコンテンツを追加する権限が必要です。

Web パーツのカスタマイズがサポートされないことに注意してください。Web パーツはそのまま使用することが想定されています。拡張したり変更したりしないでください。

Web パーツをチーム サイトに追加するには

  1. SharePoint Web アプリケーションで、Web パーツ ページを開きます。

  2. [サイトの操作] の [ページの編集] をクリックします。

  3. ページのゾーンで、[Web パーツの追加] をクリックします。

  4. [Web パーツの追加] ダイアログ ボックスを下にスクロールして [その他] を表示します。Office SharePoint Server を使用している場合、先に [すべての Web パーツ] の展開が必要になることがあります。

  5. [レポート エクスプローラー] を選択します。両方の Web パーツを同時に同じゾーンに追加する場合は、[レポート ビューアー] も選択します。

    同じリストに [SQL Server Reporting Services レポート ビューアー] が表示されていても、これは選択しないでください。この Web パーツは、SharePoint 統合モードでレポート サーバーを実行するために使用する Reporting Services アドインをインストールする際に登録されます。これを使用してネイティブ モードのレポート サーバーのレポートを表示することはできません。

  6. [追加] をクリックします。

  7. ページが編集モードのときに、レポート エクスプローラー Web パーツの [編集] をクリックします。

  8. [レポート マネージャー URL] に、アクセス対象のネイティブ モードのレポート サーバーに関連付けられているレポート マネージャー インスタンスの URL を入力します。レポート マネージャー URL の既定の構文は、http://<servername>/reports です。

    必要に応じて、[開始パス] を設定します。開始パスは、レポート サーバーのフォルダー階層内のフォルダーです。既定のページをフォルダー階層の下層のフォルダーに置く場合、開始パスを指定できます。パスは必ずスラッシュから開始します。レポート サーバーのフォルダー階層のルート ノードを起点とし、サーバー名やレポート マネージャー仮想ディレクトリを含まない、完全なパスを指定する必要があります。たとえば、ルート ノードの直下にある Adventure Works という名前のフォルダーを開くには、[開始パス] に「/Adventure Works」と指定します。

  9. レポート エクスプローラーとレポート ビューアーを接続するには、ページが編集モードのときに接続を設定します。

    1. [レポート エクスプローラー Web パーツ] メニューの [編集] をクリックします。

    2. [接続] をポイントします。

    3. [レポートの表示場所] をポイントします。

    4. [レポート ビューアー] をクリックします。

  10. ページ内にレポートを表示するレポート ビューアーを追加した場合、そのレポートの URL を入力します。

    1. [レポート ビューアー Web パーツ] メニューの [編集] をクリックします。

    2. [共有 Web パーツの変更] をクリックします。

    3. [レポート マネージャー URL] に、アクセス対象のネイティブ モードのレポート サーバーに関連付けられているレポート マネージャー インスタンスへの完全 URL を入力します。

    4. [レポート パス] で、スラッシュ、フォルダーのパス、レポート名の順に指定します。サーバー名やレポート マネージャーの仮想ディレクトリは含めないでください。たとえば、Adventure Works フォルダーにある Company Sales レポートを開くには、「/Adventure Works/Company Sales」と指定します。