オペレータの定義

SQL Server エージェント サービスでは、オペレータを経由した管理者の通知がサポートされています。オペレータとは、ジョブの完了時や警告の発生時に電子通知を受け取ることのできる人またはグループの別名です。オペレータの主な属性は次のとおりです。

  • オペレータ名

  • 連絡先情報

警告を定義する前にオペレータを定義することをお勧めします。

オペレータの名前付け

すべてのオペレータに名前を付ける必要があります。オペレータ名は SQL Server のインスタンス内で一意である必要があります。使用できる文字数は最大 128 文字です。

連絡先情報の指定

オペレータの連絡先情報では、オペレータに通知する方法を定義します。オペレータへの通知には、電子メール、ポケットベル、または net send コマンドを使用できます。

重要な注意事項重要

今後のバージョンの Microsoft SQL Server では、SQL Server エージェントからポケットベル オプションと net send オプションが削除される予定です。新しい開発作業では、これらの機能の使用を避け、現在これらの機能を使用しているアプリケーションは修正するようにしてください。

  • 電子メールによる通知

    電子メールによる通知では、電子メール メッセージがオペレータに送信されます。電子メールによる通知を使用するには、オペレータの電子メール アドレスを指定します。

  • ポケットベルによる通知

    ポケットベル機能は、電子メールによって実装されます。ポケットベルによる通知を使用するには、オペレータがポケットベルのメッセージを受信する電子メール アドレスを指定します。ポケットベルによる通知を設定するには、受信メールを処理してポケットベル メッセージに変換するソフトウェアをメール サーバーにインストールする必要があります。このソフトウェアは、次のいずれかの方法を使用します。

    • ポケットベル プロバイダのサイトにあるリモート メール サーバーにメールを転送します。

      必要なソフトウェアは、一般にローカル メール システムの一部として使用できますが、ポケットベル プロバイダがこのサービスを提供している必要があります。詳細については、ポケットベルのマニュアルを参照してください。

    • インターネット経由でポケットベル プロバイダのサイトにある電子メール サーバーに電子メールをルーティングします。

      これは第 1 の方法の変形です。

    • 接続されているモデムを使用して、着信電子メールを処理し、ポケットベルにダイヤルします。

      このソフトウェアは、ポケットベル サービスのプロバイダがライセンスを持っています。このソフトウェアは、ポケットベルの番号として電子メール アドレス情報の全部または一部を解釈するか、変換テーブルで電子メールの名前をポケットベル番号と照合することによって、定期的に受信トレイを処理する電子メール クライアントとして動作します。

      すべてのオペレータが同じポケットベル プロバイダを利用している場合は、SQL Server Management Studio を使用して、ポケットベル電子メール間システムが要求する特別な電子メール書式を指定できます。この特別な書式は、プレフィックスまたはサフィックスの形式で、電子メールの次の行に含めることができます。

      Subject:

      Cc:

      To:

    注意

    容量の小さい英数字のポケットベル システムを使用している場合は、エラーのテキストをポケットベルの通知から除外することで、送信されるテキストを短縮できます。容量の小さい英数字のポケットベル システムには、1 ページあたりのバイト数が 64 バイトに制限されているものなどがあります。

  • net sendによる通知

    この方法では、net send コマンドを使用して、オペレータにメッセージを送信します。net send では、ネットワーク メッセージの受信者 (コンピュータまたはユーザー) を指定します。

    注意

    net send コマンドでは、Microsoft Windows Messenger を使用します。警告を正しく送信するには、SQL Server を実行しているコンピュータと、オペレータが使用しているコンピュータの両方で、このサービスを実行する必要があります。

オペレータへの通知に関する要件

オペレータに通知するには、次のうち 1 つまたは複数をセットアップする必要があります。

  • データベース メール機能を使用して電子メールを送信するには、SMTP をサポートしている電子メール サーバーにアクセスできる必要があります。

  • SQL Mail (拡張 MAPI) を使用して電子メールを送信するには、Microsoft Exchange サーバーにアクセスできる必要があります。また、SQL Server を実行しているコンピュータに Microsoft Outlook および Microsoft Exchange クライアントをインストールする必要があります。

  • ポケットベル通知機能を使用する場合は、サードパーティによるポケットベルとメール間のソフトウェアとハードウェアが必要です。

  • net send を使用するには、指定のコンピュータにオペレータがログオンしており、そのコンピュータで Windows Messenger からのメッセージの受信が許可されている必要があります。

緊急時のオペレータの指定

緊急時のオペレータは、指定されているオペレータに対するすべてのポケットベルによる通知が失敗した後で警告の通知を受けます。たとえば、ポケットベルによる通知のために 3 人のオペレータを定義し、そのいずれのオペレータにもポケットベルで通知できなかった場合、緊急時のオペレータが通知を受けます。

緊急時のオペレータは、次の場合に通知を受けます。

  • 警告を管理するオペレータにポケットベルで通知できなかった場合

    プライマリ オペレータに通知できなかった理由には、ポケットベル アドレスが誤っているか、オペレータが非番であるなどがあります。

  • SQL Server エージェントが msdb データベースのシステム テーブルにアクセスできない場合

    sysnotifications システム テーブルは、警告に関してオペレータが担う責任を指定します。

緊急時のオペレータは、安全のための機能です。緊急時の職務を他のオペレータに割り当て直すか、または緊急時の割り当てを削除しなければ、緊急時の職務に割り当てられたオペレータを削除することはできません。

オペレータの定義に関する一般的な作業へのリンクは次のとおりです。

オペレータを作成するには

オペレータに警告を割り当てるには

ポケットベル アドレスの形式を設定するには

緊急時のオペレータを指定するには