SQL Server Profiler のテンプレート
SQL Server Profiler を使用して、トレースに含めるイベント クラスとデータ列を定義するテンプレートを作成できます。テンプレートを定義して保存したら、選択したイベント クラスごとにデータを記録するトレースを実行できます。テンプレートは多くのトレースで使用できますが、テンプレート自体は実行できません。
SQL Server Profiler には、事前に定義済みのトレース テンプレートが用意されています。これにより、特定のトレースでよく使用するイベント クラスを簡単に構成できるようになります。たとえば、Standard テンプレートは、ログイン、ログアウト、完了したバッチ、および接続に関する情報を記録するための汎用トレースの作成に役立ちます。このテンプレートは、変更しないでトレースの実行に使用するか、異なるイベントの構成を持つ新たなテンプレートの基礎として使用できます。
注 |
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SQL Server Profiler では、定義済みテンプレートからだけでなく、既定ではイベント クラスは含まれていない空のテンプレートからもトレース テンプレートを作成できます。空のトレース テンプレートは、計画したトレースがどの定義済みテンプレートの構成とも似ていないときに使用します。 |
SQL Server Profiler では、さまざまな種類のサーバーをトレースできます。たとえば、SQL Server 2000、Analysis Services、および SQL Server 2005 (以降) をトレースできます。ただし、含めることができるイベント クラスは、サーバーの種類によって異なります。したがって、SQL Server Profiler には、さまざまなサーバー向けのさまざまなテンプレートが用意されており、選択したサーバーの種類に対応する特定のテンプレートを使用できます。
定義済みテンプレート
SQL Server Profiler には、Standard (既定) テンプレート以外にも、特定の種類のイベントを監視するための定義済みテンプレートがいくつか用意されています。次の表に、定義済みテンプレート、その目的、および情報をキャプチャする対象となるイベント クラスを示します。
テンプレート名 |
テンプレートの目的 |
イベント クラス |
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SP_Counts |
ストアド プロシージャの実行動作の推移をキャプチャします。 |
SP:Starting |
Standard |
汎用トレースを作成する基になるテンプレート。実行されるすべてのストアド プロシージャと Transact-SQL バッチをキャプチャします。データベース サーバーの全般的な利用状況を監視するために使用します。 |
Audit Login Audit Logout ExistingConnection RPC:Completed SQL:BatchCompleted SQL:BatchStarting |
TSQL |
クライアントから SQL Server に送信されたすべての Transact-SQL ステートメントと、それらが実行された時刻をキャプチャします。クライアント アプリケーションをデバッグするために使用します。 |
Audit Login Audit Logout ExistingConnection RPC:Starting SQL:BatchStarting |
TSQL_Duration |
クライアントから SQL Server に送信されたすべての Transact-SQL ステートメントとそれらの実行時間 (ミリ秒単位) をキャプチャし、期間でグループ化します。低速のクエリを特定するために使用します。 |
RPC:Completed SQL:BatchCompleted |
TSQL_Grouped |
SQL Server に送信されたすべての Transact-SQL ステートメントと、それらが実行された時刻をキャプチャします。ステートメントを送信したユーザーまたはクライアントで情報をグループ化します。特定のクライアントまたはユーザーからのクエリを調べるために使用します。 |
Audit Login Audit Logout ExistingConnection RPC:Starting SQL:BatchStarting |
TSQL_Locks |
クライアントから SQL Server に送信されたすべての Transact-SQL ステートメントを例外ロック イベントと共にキャプチャします。デッドロック、ロック タイムアウト、およびロックのエスカレーションの各イベントをトラブルシューティングするために使用します。 |
Blocked Process Report SP:StmtCompleted SP:StmtStarting SQL:StmtCompleted SQL:StmtStarting Deadlock Graph (SQL Server 2005 または SQL Server 2008 インスタンスで使用) Lock:Cancel Lock:Deadlock Lock:Deadlock Chain Lock:Escalation Lock:Timeout (SQL Server 2000 インスタンスで使用) Lock:Timeout (timeout>0) (SQL Server 2005 または SQL Server 2008 インスタンスで使用) |
TSQL_Replay |
トレースの再生に必要な Transact-SQL ステートメントに関する詳細情報をキャプチャします。ベンチマーク テストなどの反復チューニングを実行するために使用します。 |
CursorClose CursorExecute CursorOpen CursorPrepare CursorUnprepare Audit Login Audit Logout Existing Connection RPC Output Parameter RPC:Completed RPC:Starting Exec Prepared SQL Prepare SQL SQL:BatchCompleted SQL:BatchStarting |
TSQL_SPs |
実行中のすべてのストアド プロシージャに関する詳細情報をキャプチャします。ストアド プロシージャを構成するステップを分析するために使用します。プロシージャが再コンパイルされる可能性がある場合は、SP:Recompile イベントを追加します。 |
Audit Login Audit Logout ExistingConnection RPC:Starting SP:Completed SP:Starting SP:StmtStarting SQL:BatchStarting |
Tuning |
ストアド プロシージャと Transact-SQL バッチの実行に関する情報をキャプチャします。データベース エンジン チューニング アドバイザでデータベースをチューニングするためのワークロードとして使用できるトレース出力を生成するために使用します。 |
RPC:Completed SP:StmtCompleted SQL:BatchCompleted |
イベント クラスの詳細については、「SQL Server イベント クラスの参照」を参照してください。
既定のテンプレート
SQL Server Profiler では、すべての新しいトレースに適用される既定のテンプレートとして Standard テンプレートが自動的に指定されます。ただし、他の定義済みテンプレートまたはユーザー定義テンプレートを既定のテンプレートにすることもできます。既定のテンプレートを変更するには、[トレース テンプレートのプロパティ] ダイアログ ボックスの [全般] タブを使用してテンプレートを作成または編集するときに、[選択したサーバーの種類に対する既定のテンプレートとして使用する] チェック ボックスをオンにします。
[トレース テンプレートのプロパティ] ダイアログ ボックスに移動するには、SQL Server Profiler で、[ファイル] メニューの [テンプレート] をクリックして、[新しいテンプレート] または [テンプレートの編集] をクリックします。
注 |
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既定のテンプレートは、サーバーの特定の種類固有のテンプレートです。あるサーバーの種類の既定のテンプレートを変更しても、他のサーバーの種類の既定のテンプレートには影響しません。特定のサーバーの既定のテンプレートを設定する方法の詳細については、「トレース定義の既定値を設定する方法 (SQL Server Profiler)」を参照してください。 |