レッスン 11 : 計算フィールドの作成
レポートの作成時には、データベースから直接使用できない情報が必要な場合もあります。頻繁に使用する計算がある場合は、モデルのユーザーが利用できるよう、モデルに計算フィールドを追加することができます。このレッスンでは、2 つの新しいフィールドを作成した後、各フィールドにプロパティを設定します。
新しいフィールドを作成するには
[SQL Server Business Intelligence Development Studio] ウィンドウの AdventureWorks2008R2 モデルに戻ります。
ツリー ビューで、[Purchase Order Detail] エンティティを右クリックし、[新規作成] をポイントして [式] をクリックします。
[式の定義] ダイアログ ボックスの [フィールド] ボックスで、[Order Qty] をダブルクリックします。
それぞれの [Purchase Order Detail] ボックスの [式] に、Order Qty フィールドが表示されます。ボックスの下に演算子のボタンが表示されていることに注目してください。
[-] (マイナス) 演算子のボタンをクリックします。
[フィールド] ボックスで、[Rejected Qty] をダブルクリックします。
式は、"Order Qty - Rejected Qty" の形式で表示されます。
[OK] をクリックします。
リスト ビューで、[NewExpression] 属性を選択します。
[プロパティ] ウィンドウの [名前] ボックスに、「Fulfilled Qty」と入力します。
[NULL 値の使用] プロパティを探し、[True] に設定します。
このフィールドでデータを表示する必要はありません。
関数を使用して新しいフィールドを作成するには
リスト ビューで、任意の空白部分を右クリックし、[新規作成] をポイントして [式] をクリックします。
[式の定義] ダイアログ ボックスで、[関数] タブをクリックします。
[関数] ボックスで、[集計] ノードを展開します。
[Sum] をダブルクリックします。
それぞれの [Purchase Order Detail] ボックスの [式] に、"SUM(aggregate)" が表示されます。
[フィールド] タブをクリックします。
[Fulfilled Qty] をダブルクリックします。
式は、"SUM(Fulfilled Qty)" の形式で表示されます。
[OK] をクリックします。
リスト ビューで、[NewExpression] 属性を選択します。
[プロパティ] ウィンドウの [名前] ボックスに、「Sum Fulfilled Qty」と入力します。
[IsAggregate] プロパティを探し、[True] に設定します。
このプロパティを True に設定すると、このフィールドの小計が有効になります。
[NULL 値の使用] プロパティを探し、[True] に設定します。
このフィールドでデータを表示する必要はありません。
[EnableDrillthrough] プロパティを探し、[True] に設定します。
このプロパティを True に設定すると、ユーザーがこのフィールドをクリックしたときに、Purchase Order Detail レコードのクリックスルー レポートがあれば表示されます。
[VariationOf] プロパティを探し、[Fulfilled Qty] を選択します。
これで、このフィールドはスカラー フィールド Fulfilled Qty のバリエーションになりました。このプロパティを設定すると、リスト ビューでは、Sum Fulfilled Qty フィールドが Fulfilled Qty フィールドの下で入れ子になります。
Fulfilled Qty の [DefaultAggregateAttribute] プロパティを探し、[Sum Fulfilled Qty] を選択します。
このプロパティを設定すると、レポート ビルダーでは、Sum Fulfilled Qty フィールドが最上位フィールドとなり、その下に Fulfilled Qty フィールドが入れ子になります。
[ファイル] メニューの [すべてを保存] をクリックします。
次の手順
レポートの作成時、いくつかのインスタンスにクリックスルー レポートを設定しておくと便利です。次のレッスンでは、クリックスルー レポートのオプションを指定します。詳細については、「レッスン 12: クリックスルー レポートのオプションの指定」を参照してください。