レッスン 1: レポート ビルダー レポートの作成

独自のクリックスルー レポートを作成するには、レポート ビルダー 1.0 で最後まで作成する方法と、最初はレポート ビルダー 1.0 でレポートを作成し、その後、レポート モデル クエリ デザイナーを使用して、作成したレポートを修正する方法があります。レポート モデル クエリ デザイナーでは、ハイパーリンクや複数のデータ領域を含む、レポート デザイナーの機能すべてをモデルベースのレポートで使用できます。

注意

SQL Server 2008 R2 Reporting Services には、レポート ビルダー 1.0 とレポート ビルダー 3.0 の両方が含まれています。

注意

レポート ビルダー 1.0 にはレポートをクリックスルー レポートとして使用するためのビルトイン オプションが含まれています。レポート ビルダー 3.0 では、レポートをクリックスルー レポートにするクリックスルー リンクを手動で作成します。代わりに、基本となるレポートをレポート ビルダー 1.0 で作成し、クリックスルー オプションを設定してから、レポート ビルダー 3.0 でレポートを開き、SQL Server 2008 R2 Reporting Services 機能を使用してレポートを調整することもできます。このチュートリアルには手動のクリックスルー リンク作成手順は含まれていません。

このレッスンでは、レポート ビルダーで Adventure Works のレポート モデルを使用して、独自のクリックスルー レポートをデザインします。さらに、そのレポートに必要なプロパティを設定し、レポートをレポート サーバーにパブリッシュします。

レポート ビルダー 1.0 でレポート ビルダーを開くには

  1. Microsoft Internet Explorer 6 以降を起動します。

  2. Web ブラウザーのアドレス バーに、レポート マネージャーの URL を入力します。

    既定では、http://<servername>/reports です (<servername> はサーバー名)。

  3. レポート マネージャーのホーム ページで、[レポート ビルダー] をクリックします。

    重要な注意事項重要

    SQL Server 2008 R2 では、レポート ビルダー 3.0 がレポート ビルダーの既定のバージョンに設定されています。レポート ビルダー 1.0 を開くには、URL: http://<servername>/reportserver/reportbuilder/reportbuilder.application を使用します。

  4. [作業の開始] ペインの [レポートの基になるデータを選択します] ボックスで、[AdventureWorks2008R2] を選択します。

  5. テーブルの書式オプションが選択されていることを確認して [OK] をクリックします。

次に、製品に関する情報を含むレポートを作成します。情報には、Product Category、Product Subcategory、Name の各フィールド、この製品を含む販売注文の数、および各製品の総額が含まれます。

レポート ビルダー 1.0 のレポートを作成するには

  1. [エンティティ] ボックスで [Product] をクリックします。

  2. [フィールド] ボックスで、[Product Category] をダブルクリックします。

  3. [フィールド] ボックスで、[Product Subcategory] をダブルクリックします。

  4. [フィールド] ボックスで、[Name] をダブルクリックします。

    Product Category、Product Subcategory、および Name の 3 つのグループが表示されます。

  5. [エンティティ] ボックスで [Sales] を選択します。

  6. [フィールド] ボックスで、[#Sales] をダブルクリックします。

    #Sales フィールドが Product グループに追加されます。

  7. [エンティティ] ボックスで、[Sales Order] をクリックします。

  8. [フィールド] ボックスで、[Sum Total Due] をダブルクリックします。

    Sum Total Due フィールドが Product グループに追加されます。

レポート ビルダー 1.0 でレポートを表示するには

  1. [表示] メニューの [レポートの実行] をクリックします。

    レポートのデータが表示されます。

  2. レポートをスクロールします。

    Sum Total Due フィールドには 1 行に通貨値を表示できるだけの十分な幅がなく、Product Category と Product Subcategory の行の合計が重なっています。次に、見出しフィールドの色を変更し、Sum Total Due 列の幅を広げ、Product Category と Product Subcategory の行の合計の背景色とテキスト色を変更します。さらに、タイトルをレポートに追加し、Total Products と Filter のテキスト ボックスを削除します。

注意

カスタマイズされたクリックスルー レポートを作成するときは、Total と Filter のテキスト ボックスを削除することが重要です。テキストはレポートにハードコードされるので、これらのテキスト ボックスに表示される情報は、レポートをクリックスルー レポートとして表示した場合、正確ではなくなるためです。

レポート ビルダー 1.0 でレポートを書式設定するには

  1. [表示] メニューの [レポートのデザイン] をクリックします。

  2. [クリックしてタイトルを追加] ボックスをクリックし、「Total Earned for Product」と入力します。

  3. タイトルのテキスト ボックスを選択し、[書式] メニューの [フォント] をクリックします。

    [フォント] タブが選択された状態で [書式] ダイアログ ボックスが開きます。

  4. [フォント スタイル] ボックスの一覧で、[太字] を選択します。

  5. カラー パレットで [濃い青] を選択し、[OK] をクリックします。

  6. レポートの [Field] ヘッダーを複数選択します。

  7. [書式] メニューの [配置] を選択します。

    [配置] タブが選択された状態で [書式] ダイアログ ボックスが開きます。

  8. [横] ボックスの一覧の [中央揃え] をクリックします。

  9. [縦] ボックスの一覧の [中央揃え] をクリックし、[OK] をクリックします。

  10. Product Subcategory Total 行を選択し、[書式] メニューの [塗りつぶし] をクリックします。

    [塗りつぶし] タブが選択された状態で [書式] ダイアログ ボックスが開きます。

  11. カラー パレットで [オーシャン] を選択し、[OK] をクリックします。

  12. Product Category Total 行を選択し、[書式] メニューの [塗りつぶし] をクリックします。

  13. カラー パレットで、[白] を選択します。

  14. [罫線] タブを選択し、[なし] をクリックします。

  15. [フォント] タブを選択します。

  16. [フォント] スタイルの一覧の [太字] を選択します。

  17. カラー パレットで [濃い青] を選択し、[OK] をクリックします。

  18. [Total Products] ボックスを選択し、Del キーを押します。

  19. [Filter] テキスト ボックスを選択し、Del キーを押します。

  20. Sum Total Due フィールドの右側にポインターを配置し、ポインターをレポートの右端にドラッグします。

    Sum Total Due 列の幅が広がります。

レポート ビルダー 1.0 でレポートを再表示するには

  1. [表示] メニューの [レポートの実行] をクリックします。

    レポートのデータが表示されます。

  2. レポートをスクロールします。

    Sum Total Due フィールドに、最後のページの Total 行の通貨値を 1 行で表示できるだけの十分な幅があることを確認します。

このレポートをレポート ビルダー 1.0 でクリックスルー レポートとして使用することを許可するには

  1. [表示] メニューの [レポートのデザイン] をクリックします。

  2. [レポート] メニューの [レポートのプロパティ] をクリックします。

  3. [ユーザーが他のレポートからこのレポートにドリルスルーできるようにする] チェック ボックスをオンにします。

    このレポートをクリックスルー レポートとして使用するには、このチェック ボックスをオンにする必要があります。

    注意

    このオプションをオンにしてレポートをレポート サーバーにパブリッシュすると、このレポートをパブリッシュ済みレポートとして表示できなくなります。このレポートの内容を表示するには、クリックスルー レポートとして表示する必要があります。

  4. [OK] をクリックします。

レポート ビルダー 1.0 からレポートをレポート サーバーにパブリッシュするには

  1. [ファイル] メニューの [保存] をクリックします。

  2. レポート サーバー上の、レポートを保存する場所まで移動します。

  3. [名前] ボックスに、「ProductClickthrough Report」と入力します。

  4. [保存] をクリックします。

レポート ビルダー 1.0 を終了するには

  • [ファイル] メニューの [終了] をクリックします。

次の手順

ここでは、レポート ビルダーでレポートを作成し、カスタマイズされたクリックスルー レポートとしてレポートを使用するために必要なレポートのプロパティを割り当てました。次のレッスンでは、SQL Server Management Studio を開き、作成したレポートをレポート モデルにリンクします。「レッスン 2: レポート モデルへのレポートのリンク」を参照してください。

注意

レポート ビルダーのヘルプを表示するには、レポート ビルダー ウィンドウで、[ヘルプ] をクリックし、[レポート ビルダー ヘルプ] をクリックします。または、F1 キーを押します。