半構造化ストレージの設計と実装 (データベース エンジン)
SQL Server 2005 以降の SQL Server では XML データ処理が幅広くサポートされています。XML 値は XML スキーマ コレクションに従って型指定できる xml データ型の列にネイティブに保存できます。また、型指定しない状態でも保存できます。XML 列にはインデックスを設定できます。さらに、XQuery や XML DML を使用することで、きめ細かいデータ操作が実現されます。XML DML はデータ変更のための拡張機能です。
SQL Server 2000 や SQLXML Web リリースにも強力な XML データ管理機能が実装されていますが、リレーショナル データと XML データのマッピングに重点が置かれています。AXSD (注釈付き XSD) を使用してリレーショナル データの XML ビューを定義し、XML 中心の方式で XML データの一括読み込み、クエリ、および更新をサポートできます。さらに Transact-SQL 拡張機能によって、SQL 中心の方式で FOR XML を使用してリレーショナル クエリの結果を XML にマップしたり、OPENXML を使用して XML からリレーショナル ビューを生成できます。このサポートは SQL Server 2005 以降で拡張され、新たにネイティブ XML サポートも追加されました。その結果 SQL Server は、部分的に構造化されたデータや構造化されていないデータを管理する多機能アプリケーションを開発するための強力なプラットフォームを提供するようになりました。
XML のサポートは、SQL Server のすべてのコンポーネントに統合されており、次の機能を提供します。
xml データ型のサポート
xml 型の列や変数に格納されている XML データに対して XQuery クエリを指定する機能
OPENROWSET で XML データを一括読み込みできる拡張機能
FOR XML 句と OPENXML 関数の拡張機能
このセクションの内容
トピック |
内容 |
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AdventureWorks データベース内の xml 型の列について説明します。さまざまなトピックで、xml データ型に対するクエリがこれらの列に対して指定されます。 |
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xml データ型、型指定された xml と型指定されていない xml の概念、および xml データ型のさまざまなメソッドについて説明します。 |
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xml 型のプライマリ XML インデックスとセカンダリ XML インデックスについて説明します。 |
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XML スキーマ コレクションの概念、コレクションを作成、変更、または削除するための DDL、および型指定された xml 列や変数の作成でのコレクションの使用方法について説明します。 |
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リレーショナル データや OPENXML から XML を構築するために SELECT ステートメントで使用する FOR XML 句について説明します。OPENXML は、クエリを実行して XML を行セットに細分化するために使用できます。 |
クライアント側の XML 機能の詳細については、「SQLXML 4.0 のプログラミング概念」を参照してください。
Microsoft .NET Framework の XQuery サポートの詳細については、.NET Framework のマニュアルの「XML Querying and SQL Server XML Support」を参照してください。