データベース パブリッシュ ウィザードの使用
データベース パブリッシュ ウィザードを使用すると、ローカル コンピュータから Web ホスティング プロバイダにデータベースを転送できます。このウィザードは、ローカル データベースのスキーマをパブリッシュします。データをパブリッシュに含めることも、含めないことも可能です。
インストールの前提条件
クライアント コンピュータでデータベース パブリッシュ ウィザードを使用するには、次のコンポーネントが必要です。
Microsoft.NET Framework 2.0
SQL Server 管理オブジェクト (SMO)
これらのコンポーネントは、SQL Server 2005 および SQL Server 2005 クライアント ツールと共にインストールされます。ただし、SQL Server 2005 がクライアント コンピュータにインストールされている必要はありません。データベース パブリッシュ ウィザードのインストーラでこれらのコンポーネントが検出されなかった場合は、「.NET Framework ドキュメントのインストール」または「SMO のインストール」を参照してください。
サポートされる SQL Server のバージョン
ソース データベースは、SQL Server 2005、SQL Server 2005 Express Edition、または SQL Server 2008 のインスタンス上に配置する必要があります。ターゲット データベースは、SQL Server 2000、SQL Server 2005、SQL Server 2005 Express Edition、または SQL Server 2008 のインスタンス上に配置する必要があります。
権限
データベースをパブリッシュするには、少なくとも db_ddladmin 固定データベース ロールのメンバシップが必要です。ホスティング プロバイダの SQL Server のインスタンスにデータベース スクリプトをパブリッシュするには、少なくとも db_ddladmin 固定データベース ロールのメンバシップが必要です。
また、ホスティング プロバイダのアカウントにアクセスしてデータベースをウィザードでパブリッシュするには、ユーザー名とパスワードを入力する必要があります。ソース データベースをパブリッシュする前に、ホスティング プロバイダにターゲット データベースを作成しておく必要もあります。パブリッシュを実行すると、その既存のデータベースのオブジェクトは上書きされます。
データベース パブリッシュ ウィザードの起動
データベース パブリッシュ ウィザードを起動するには、オブジェクト エクスプローラで、パブリッシュするデータベースを右クリックし、[タスク] をポイントして、[Web サービスを使用してパブリッシュ] をクリックします。
フォーマット ファイル
データベース パブリッシュ ウィザードは、user.config ファイルと hoster.config ファイルを使用して構成情報を格納します。これらのファイルが格納されているディレクトリに、NTFS ファイル システムの適切なアクセス許可が設定されている必要があります。これらのファイルには、ユーザー名と暗号化されたパスワードが記録されます。パスワードは、DPAPI を使用して暗号化されます。
user.config ファイル
このファイルには、データベース パブリッシュ ウィザードの永続ホストと構成の設定が格納されます。user.config ファイルの場所は、%SystemDrive%\Documents and Settings\%Username%\Application Data\Microsoft\Microsoft SQL Server\90\Tools\Publishing Wizard\user.config です。
hoster.config ファイル
このファイルには、共有ホスティング プロバイダの Web サービス アドレス、ユーザー名、およびデータベースに関するオプションが格納されます。hoster.config ファイルの場所は、%SystemDrive%\Documents and Settings\%Username%\Application Data\Microsoft\Microsoft SQL Server\90\Tools\Publishing Wizard\hoster.config です。
パブリッシュされるオブジェクト
次の表は、パブリッシュできるオブジェクトと、それらのオブジェクトがデータベース パブリッシュ ウィザードでサポートされる SQL Server のバージョンの一覧です。
データベース オブジェクト |
SQL Server 2008 |
SQL Server 2005 |
SQL Server 2000 |
|---|---|---|---|
アプリケーション ロール |
○ |
○ |
○ |
アセンブリ |
○ |
○ |
× |
CHECK 制約 |
○ |
○ |
○ |
CLR (共通言語ランタイム) ストアド プロシージャ1 |
○ |
○ |
× |
CLR ユーザー定義関数 |
○ |
○ |
× |
データベース ロール |
○ |
○ |
○ |
DEFAULT 制約 |
○ |
○ |
○ |
フルテキスト カタログ |
○ |
○ |
○ |
インデックス |
○ |
○ |
○ |
オブジェクト |
○ |
○ |
× |
ルール |
○ |
○ |
○ |
スキーマ |
○ |
○ |
× |
ストアド プロシージャ1 |
○ |
○ |
○ |
シノニム |
○ |
○ |
○ |
テーブル |
○ |
○ |
○ |
ユーザー2 |
○ |
○ |
○ |
ユーザー定義集計 |
○ |
○ |
× |
ユーザー定義データ型 |
○ |
○ |
○ |
ユーザー定義関数 |
○ |
○ |
○ |
ユーザー定義テーブル |
○ |
× |
× |
ユーザー定義型 |
○ |
○ |
× |
ビュー1 |
○ |
○ |
○ |
XML スキーマ コレクション |
○ |
○ |
× |
1 暗号化されずにパブリッシュされます。
2 データベースに存在するシステム ユーザー以外のユーザーはすべてロールとしてパブリッシュされます。