グループ機能の使用 (レポート ビルダ 2.0)
データ領域にグループを定義したら、グループのプロパティを設定できます。これらのグループ プロパティを使用すると、グループのデータを絞り込んだり、レポート ページでのグループ データの表示方法を制御したりすることができます。テーブル、マトリックス、または一覧で、グループに基づいて改ページを設定できるほか、グループの初期表示を制御して複雑さを軽減したり、強調したりできます。ナビゲーションを使用して、特定のグループ、またはグループ内の特定の値から始まるレポートを表示することができます。グラフでは、グループの並べ替え順序を設定できます。これにより、グラフ パレットのグループ値のカラー マッピングが間接的に制御されます。
改ページの追加
改ページを追加できる場所は、使用しているデータ領域の種類によって異なります。
テーブル、マトリックス、一覧のデータ領域では、グループ プロパティを使用して、各グループを新しいページで開始するかどうかを制御できます。グループに改ページを設定すると、改ページによって各ページのデータ量を制御できるため、レポート表示のパフォーマンス管理に役立ちます。改ページは、グループ インスタンスの前後、またはグループ インスタンス間に設定できます。
グラフ データ領域では、グラフ自体に改ページを設定できます。
ゲージ データ領域では、ゲージ パネルに改ページを設定できます。
詳細については、「ページ ヘッダーとページ フッターの追加 (レポート ビルダ 2.0)」、「Reporting Services の改ページについて (レポート ビルダ 2.0)」、および「改ページを追加する方法 (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。
グループでのグループ ヘッダーの表示
テーブル、マトリックス、一覧に行または列を追加する場合、行または列をグループの内側に追加するか外側に追加するかを指定できます。グループの外側の行または列は、行または列の配置場所に応じてグループ ヘッダーまたはグループ フッターの役割を果たします。データ領域がレポートに表示されたら、行または列をグループと一緒にするためのプロパティを設定できます。詳細については、「グループ単位でヘッダーとフッターを表示する方法 (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。
複数ページでの行見出しまたは列見出しの表示
レポートをスクロールしたときに、テーブル、マトリックス、または一覧のデータ領域の行見出しおよび列見出しの表示を制御するプロパティを設定できます。縦にスクロールしたときに行ヘッダーを表示したままにし、横にスクロールしたときに列ヘッダーを表示したままにするプロパティを設定できます。また、各ページで行ヘッダーと列ヘッダーを繰り返すこともできます。詳細については、「複数のページに行および列ヘッダーを表示する方法 (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。
ナビゲーションの追加
レポートが実行時に生成する特定のグループ値をユーザーが検索できるレポート アウトラインを指定するには、見出しマップ機能を使用します。見出しマップを使用すると、ユーザーはリンクをクリックして、グループの開始ページまたはグループの一意の値を表示できます。また、ブックマークを追加したり、グループの一意の値にそれぞれ独自の内部ハイパーリンクを作成したりすることもできます。詳細については、「レポートへのリンクの追加 (レポート ビルダ 2.0)」、「見出しマップの追加 (レポート ビルダ 2.0)」、および「ブックマークをレポートに追加する方法 (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。
条件付き表示の追加
テーブル、マトリックス、一覧では、グループに関連付けられた行または列の初期表示を制御できます。適切なプロパティを設定することで、次のように初期表示を制御できます。
階層構造に編成されているグループ レベルの表示と非表示をユーザーが切り替えられるドリルダウン機能を使用できます。
グループの Hidden プロパティの式を定義して、条件付き表示を使用できます。たとえば、ブール型レポート パラメータに基づく値を生成する式を作成します。ユーザーはパラメータのオプション ボタンをクリックして、ページでのグループの表示を切り替えることができます。
詳細については、「条件に応じたレポート アイテムの非表示 (レポート ビルダ 2.0)」および「アイテムに表示切り替えを追加する方法 (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。
フィルタ式の定義
グループのデータを絞り込むには、フィルタ式を作成します。レポートは、レポート データセット、データ領域、および親グループに対するフィルタを適用した後にグループ フィルタを適用します。詳細については、「レポートでのデータのフィルタ処理 (レポート ビルダ 2.0)」および「フィルタを追加する方法 (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。グループ階層の親グループの詳細については、「グループについて (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。
並べ替え式の定義
使用できる並べ替え式の種類は、データ領域の種類によって異なります。
既定では、テーブル、マトリックス、一覧にグループを作成すると、並べ替え式はグループ式に設定されます。これにより、グループ値がページに表示される順序が制御されます。また、テキスト ボックスに対話型の並べ替えボタンを追加して、ユーザーが表示レポートでグループの並べ替え順序を制御できるようにすることもできます。
グラフでは、グラフの並べ替え式を設定できます。これにより、レポートでカテゴリ データと系列データの表示に使用される色の順序が間接的に制御されます。詳細については、「パレットを使用してグラフの色を定義する方法 (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。
並べ替えの詳細については、「レポートのデータの並べ替え (レポート ビルダ 2.0)」および「データ領域内のデータを並べ替える方法 (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。
グループ変数の定義
グループを定義する場合、スコープがグループであり、子グループからアクセスできる変数を作成できます。たとえば、特定地域の税金を計算するグループ変数を定義し、その値を使用してグループ内の税額を計算することができます。詳細については、「式におけるレポート変数コレクションとグループ変数コレクションの参照の使用 (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。
複数のデータ領域への同じグループ式の定義
テーブル、マトリックス、およびグラフで同じグループ式を使用することにより、同じデータセットの複数のビューを提供できます。たとえば、テーブルと同じデータを表示してすべての数量を表示し、円グラフで全体に対する各数量を視覚化することができます。詳細については、「同じデータセットへの複数のデータ領域のリンク (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。
テーブル、マトリックス、または一覧のセルでデータ領域を入れ子にすることができます。ただし、この方法でデータ領域を入れ子にすると、入れ子になったデータ領域のスコープはセルが属する最も内側の行グループおよび列グループになります。たとえば、行グループと列グループの両方に存在するセルにグラフを追加するとします。そのグラフで使用可能なデータは、実行時に行グループ インスタンスと列グループ インスタンスにスコープが設定されます。詳細については、「データ領域の入れ子化 (レポート ビルダ 2.0)」を参照してください。