チュートリアル : レポートへの円グラフの追加 (レポート ビルダ 2.0)
円グラフおよびドーナツ グラフでは、全体に対する比率としてデータが表示されます。円グラフは、主に、グループ間の比較を示すために使用されます。円グラフとドーナツ グラフは、ピラミッド グラフやじょうごグラフと同様、図形グラフの一種です。図形グラフには軸がありません。図形グラフに数値フィールドをドロップすると、それぞれの値の全体に占める比率が計算されます。
円グラフのデータ ポイントが多すぎると、データ ポイント ラベルが過密状態になって見づらくなる場合があります。この場合は、折れ線グラフの使用を検討してください。円グラフは、データを少数のデータ ポイントに集計したうえで使用するようにします。
学習する内容
このチュートリアルでは、次の内容を学習します。
新しいデータセットを作成し、リレーショナル クエリ デザイナを使用してデータベースのビューを選択します。ビューとは、関連するデータを別個のテーブル (販売員と年間売上など) から取得するために使用できる、事前に定義されたオブジェクトです。
円グラフを追加してデータを表示します。
円グラフの各スライスに、そのスライスの全体に占める割合を表示します。
複数の小さなスライスをまとめて 1 つの大きなスライスで表します。
円グラフの表示オプションを変更します。
このチュートリアルの推定所要時間 : 10 分
必要条件
このチュートリアルを完了するには、次の条件を満たす必要があります。
- 「チュートリアル : 基本的なテーブル レポートの作成 (レポート ビルダ 2.0)」で作成した Sales Order レポートへのアクセス権が必要です。
既存のレポートを開くには
[スタート] ボタンをクリックし、[プログラム]、[Microsoft SQL Server 2008 レポート ビルダ] の順にポイントして、[レポート ビルダ 2.0] をクリックします。
レポート ビルダのボタンの [開く] をクリックします。
[最近使ったサイトとサーバー] をクリックし、レポート サーバーの [Sales Order] に移動します。
次に、円グラフをレポートに追加します。
グラフ ウィザードを使用して円グラフを追加するには
リボンの [挿入] タブで [グラフ] をクリックし、次に [グラフ ウィザード] をクリックします。
レポートにデータセットが既に存在するので、[データセットの選択] ページが開きます。このチュートリアルでは、新しいデータセットを作成します。
[データセットの作成] をクリックし、[次へ] を 2 回クリックします。[クエリのデザイン] ページが開きます。
一部のデータベースでは、テーブルがスキーマにまとめられています。データベース ビューにスキーマの階層が表示されます。各スキーマを展開してテーブルとビューを表示できます。
データベース ビュー ペインで、Sales、Views、vSalesPersonSalesByFiscalYears の順に展開します。FullName および 2004 の列を選択します。
[実行] ([!]) をクリックして、結果セットを表示します。
結果セットに 14 行および 2 列が示されます。販売員ごとに 1 行のデータが存在し、それぞれの行に名前と 2004 年の売上合計が表示されます。
[次へ] をクリックします。[グラフの種類の選択] ページが開きます。
[円] をクリックし、[次へ] をクリックします。[グラフのフィールドの配置] ページが開きます。
[使用できるフィールド] ペインに、FullName および ID2004 の 2 つのフィールドがあります。数字で始まる列名は、文字 "ID" で始まって数字が続くデータセット フィールド名に変換されます。
FullName を [カテゴリ] ペインにドラッグします。カテゴリは円グラフのスライスの数を定義します。この例では、各販売員に 1 つずつ、合計 14 個のスライスになります。
ID2004 を [値] ペインにドラッグします。ID2004 は 2004 年のすべての売上を表します。各販売員の集計がグラフに表示されるため、[値] ペインには "[Sum(ID2004)]" と表示されます。
[完了] をクリックします。
グラフがデザイン画面に追加されます。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
各販売員に 1 つずつ、合計 14 個のスライスを含む円グラフがレポートに表示されます。各スライスのサイズはその販売員の 2004 年の売上を表します。
次に、売上高を円グラフ全体の割合として表示します。
円グラフの各スライスにパーセンテージを表示するには
[デザイン] ビューに切り替えます。
円グラフを右クリックし、[データ ラベルの表示] をクリックします。グラフにデータ ラベルが表示されます。
ラベルを右クリックし、[系列ラベルのプロパティ] をクリックします。
[ラベル データ] ボックスの一覧で、[#PERCENT] を選択します。
(省略可) ラベルに表示する小数点以下桁数を指定するには、「#PERCENT{Pn}」と入力します。ここで、n は、表示する小数点以下桁数を表します。たとえば、小数点以下を表示しない場合は「#PERCENT{P0}」と入力します。
注意 [系列ラベルのプロパティ] ダイアログ ボックスの [数値書式] は、パーセンテージの表示形式には影響しません。この場合、ラベルの表示形式がパーセンテージに設定されるだけで、円グラフに対する各スライスのパーセンテージが計算されるわけではありません。
[OK] をクリックします。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
円グラフの各スライスがそれぞれ全体の何パーセントを占めているかが表示されます。
円グラフの 5% 未満のスライスを 1 つのスライスにまとめるには
[デザイン] ビューに切り替えます。
[表示] タブの [表示/非表示] グループで、[プロパティ] を選択します。
デザイン画面で、円グラフの任意のスライスをクリックします。系列のプロパティがプロパティ ペインに表示されます。
[全般] セクションで、[CustomAttributes] ノードを展開します。
[CollectedStyle] プロパティを [SingleSlice] に設定します。
[CollectedThresholdUsePercent] プロパティが [True] に設定されていることを確認します。
[CollectedThreshold] プロパティが 5 に設定されていることを確認します。
リボンの [ホーム] タブで [実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
凡例に "その他" というカテゴリが追加されています。この新しいスライスでは、5% 未満のすべてのスライスが 1 つにまとめられて、円グラフ全体の 21% を占めるスライスが作成されています。
円グラフに描画効果を追加するには
デザイン ビューに切り替えます。
プロパティ ペインが開いていない場合は開きます。
円グラフをダブルクリックします。プロパティ ペインに、円グラフの系列のプロパティが表示されます。
プロパティ ペインで、[CustomAttributes] ノードを展開します。
[PieDrawingStyle] を [SoftEdge] に設定します。
注意 描画効果と 3D 効果を同時に使用することはできません。グラフに 3D 効果が適用されている場合はプロパティ ペインで [PieDrawingStyle] を使用できません。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
次の手順
これで、「レポートへの円グラフの追加」チュートリアルを終了します。