チュートリアル : レポートへの KPI の追加 (レポート ビルダ 2.0)
主要業績評価指標 (KPI) は、総売り上げなど、ビジネス上重要なレポートの測定可能な値です。レポートで KPI の現在の状態を表示するには、次の 3 つの方法のいずれかを使用できます。
KPI の状態を示す背景色を使用して、セルの値を強調表示します。
ゲージを使用して、KPI の状態を表示します。
KPI の状態を示すイメージを使用して、セルの値を置き換えます。
このチュートリアルでは、方法 1 と 2 を使用して KPI を追加する方法を学習します。
KPI の現在の状態を定義するには、AdventureWorks2008 サンプル データベースに基づくビジネス要件を作成し、「チュートリアル : 基本的なテーブル レポートの作成 (レポート ビルダ 2.0)」で作成したレポートに追加します。
KPI は、各注文の行の合計を集計した販売注文合計に基づくものであると仮定します。次のように注文合計を強調表示するように KPI をデザインします。
注文合計が 100 以上の場合、すぐに処理する必要があります。
注文合計が 25 以上 100 未満の場合、特別な処理が必要です。
注文合計が 25 未満の場合、特に注意する必要はありません。
必要条件
このチュートリアルを完了するには、次の条件を満たす必要があります。
- 「チュートリアル : 基本的なテーブル レポートの作成 (レポート ビルダ 2.0)」で作成した Sales Order レポートへのアクセス権が必要です。
このチュートリアルの推定所要時間 : 10 分
既存のレポートを開くには
[スタート] ボタンをクリックし、[プログラム]、[Microsoft SQL Server 2008 レポート ビルダ] の順にポイントして、[レポート ビルダ 2.0] をクリックします。
レポート ビルダのボタンの [開く] をクリックします。
レポート サーバーの Sales Order に移動します。
次に、レポートの処理時にセルに表示される値に基づく式にテーブルのセルの背景色を設定します。
背景色を使用して KPI の現在の状態を表示するには
テーブルで、[Product] セルの 2 つ下のセル (各注文の合計を表示する小計行) を右クリックし、[テキスト ボックスのプロパティ] をクリックします。
[塗りつぶし] の [fx] ボタンをクリックし、[式の設定: BackgroundColor] フィールドに次の式を入力します。
=IIF(Sum(Fields!LineTotal.Value) >= 100, "Violet", IIF(Sum(Fields!LineTotal.Value) < 25, "Transparent", "Cornsilk"))
これにより、行の合計の集計値が 100 以上になる各セルの背景色が紫に変わります。値が 25 以上 100 未満のセルの背景色は、"Cornsilk" という黄色の網掛けになります。25 未満の値は強調表示されません。
[OK] をクリックします。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
各注文の合計を表示する小計行のセルの背景色が、集計された合計値によって変わります。
次に、KPI の状態を表示する列およびゲージを追加します。
ゲージを使用して KPI の現在の状態を表示するには
デザイン ビューに切り替えます。
テーブルで、前の手順で変更したセルの列ハンドルを右クリックし、[列を挿入] をポイントして [右] をクリックします。テーブルに新しい列が追加されます。
[挿入] タブの [データ領域] グループで [ゲージ] をクリックし、次にテーブル外部のデザイン画面内をクリックします。[ゲージの種類の選択] ダイアログ ボックスが表示されます。
[線形] をクリックします。最初の線形ゲージが選択されます。
[OK] をクリックします。
デザイン画面にゲージが追加されます。
レポート データ ペインからゲージに LineTotal をドラッグします。
フィールドをゲージにドロップすると、組み込み SUM 関数を使用してフィールドが集計されます。
ゲージを右クリックして [ゲージ] をポイントし、[ポインタのプロパティ] をクリックします。
[ポインタの種類] で [バー] を選択します。これにより、ポインタがマーカーからバーに変更され、テーブルにゲージを追加したときに見やすくなります。
[ポインタの塗りつぶし] をクリックします。[2 番目の色] で [黄] を選択します。グラデーションの塗りつぶしパターンが白から黄色に変更されます。
ゲージを、テーブル内の挿入した列の 3 番目のセルにドラッグします。
注意
水平方向の線形ゲージがセルに収まるように、列のサイズを変更する必要があります。列のサイズを変更するには、列ヘッダーをクリックし、ハンドルを使用してセルの横方向と縦方向のサイズを変更します。
[実行] をクリックして、レポートをプレビューします。
ゲージ内のバーの幅が、KPI の値によって変わります。
(省略可) オーバーフローを処理するための最大ピンを追加します。これにより、値がスケールの最大値を超えた場合は常に最大ピンを指すようにできます。
プロパティ ペインを開きます。
スケールをクリックします。線形スケールのプロパティがプロパティ ペインに表示されます。
[スケールのピン] カテゴリで [MaximumPin] ノードを展開します。
[有効化] プロパティを True に設定します。スケールの最大値の後にピンが表示されます。
[BorderColor] を [ライム] に設定します。