SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードを使用したデータのインポートとエクスポート

SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードを使用すると、変換元のデータを変換先にコピーする Integration Services パッケージを最も簡単な方法で作成できます。

注意
64 ビット コンピュータには、Integration Services によって 64 ビット版の SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザード (DTSWizard.exe) がインストールされます。ただし、Access や Excel など、一部のデータ ソースは、32 ビット プロバイダでしか使用できません。これらのデータ ソースを操作するには、32 ビット版のウィザードをインストールして実行することが必要になる場合があります。32 ビット版のウィザードをインストールするには、セットアップ中に [クライアント ツール] または [Business Intelligence Development Studio] を選択します。

SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードは、[スタート] メニュー、SQL Server Management Studio、Business Intelligence Development Studio、またはコマンド プロンプトから起動できます。詳細については、「SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードを実行する方法」を参照してください。

SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードでは、.NET Framework マネージ データ プロバイダやネイティブ OLE DB プロバイダを使用できる任意のデータ ソースとの間でデータをコピーできます。使用できるプロバイダの一覧には、次のデータ ソースが含まれます。

• SQL Server

• フラット ファイル

• Microsoft Office Access

• Microsoft Office Excel

ウィザードの一部の機能は、ウィザードを起動する環境に応じて動作が異なります。

• SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードを SQL Server Management Studio で起動した場合、[すぐに実行する] チェック ボックスをオンにすると、パッケージをすぐに実行できます。既定では、このチェック ボックスがオンになり、パッケージはすぐに実行されます。

  パッケージを SQL Server またはファイル システムのどちらに保存するかを選択することもできます。パッケージを保存するように選択した場合は、パッケージの保護レベルを指定する必要もあります。パッケージの保護レベルの詳細については、「パッケージの保護レベルの設定」を参照してください。

  SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードでパッケージを作成してデータをコピーした後は、SSIS デザイナを使用して、保存したパッケージを開いて変更できます。

  注意
  SQL Server Express では、このウィザードで作成されるパッケージを保存するオプションが使用できません。

• SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードを Business Intelligence Development Studio の Integration Services プロジェクトから起動する場合、ウィザードを完了する手順としてパッケージを実行することはできません。代わりに、ウィザードを起動した Integration Services プロジェクトにパッケージが追加されます。その後、パッケージを実行するか、SSIS デザイナを使用してタスク、変換、イベント ドリブン手法を追加することにより、パッケージを拡張できます。

保存したパッケージを拡張する方法の詳細については、「Business Intelligence Development Studio でのパッケージの設計」を参照してください。

インポートおよびエクスポート ウィザードに必要な権限

SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードを正常に完了するには、少なくとも次の権限が必要です。

• コピー元およびコピー先のデータベースまたはファイル共有に接続する権限。Integration Services では、サーバーおよびデータベースへのログイン権限が必要です。

• コピー元のデータベースまたはファイルからデータを読み取る権限。SQL Server では、コピー元のテーブルおよびビューに対する SELECT 権限が必要です。

• コピー先のデータベースまたはファイルにデータを書き込む権限。SQL Server では、コピー先のテーブルに対する INSERT 権限が必要です。

• コピー先データベース、テーブル、またはファイルを新しく作成する場合、データベース、テーブル、またはファイルを新しく作成するための十分な権限。SQL Server では、CREATE DATABASE 権限または CREATE TABLE 権限が必要です。

• ウィザードによって作成されたパッケージを保存する場合、msdb データベースまたはファイル システムに書き込むための十分な権限。Integration Services では、msdb データベースに対する INSERT 権限が必要です。

SQL Server Management Studio を使用して Integration Services パッケージに対する権限を管理する方法については、「Integration Services のロールの使用」を参照してください。

インポートおよびエクスポート ウィザードのデータ型マッピング

SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードには、最小限の変換機能が用意されています。SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードでは、列の名前、データ型、およびデータ型プロパティを新しい変換先テーブルおよびファイルに設定できる点を除き、列レベルの変換がサポートされません。

SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードでは、Integration Services から提供されるマッピング ファイルを使用して、あるデータベース バージョンやシステムから、別のデータベース バージョンやシステムにデータ型をマップします。たとえば、SQL Server から Oracle にマップできます。既定では、XML 形式のマッピング ファイルは、C:\Program Files\Microsoft SQL Server\100\DTS\MappingFiles にインストールされます。既定と異なるデータ型間でのマッピングが必要であれば、マッピングの設定を変更して、ウィザードにより実行されるマッピングに適用することができます。たとえば、SQL Server から DB2 にデータを転送するときに、SQL Servernchar データ型を DB2 VARGRAPHIC データ型ではなく DB2 GRAPHIC データ型にマップするには、SqlClientToIBMDB2.xml マッピング ファイルで nchar マッピングを変更して、VARGRAPHIC ではなく GRAPHIC を使用します。

Integration Services には、一般的に使用される変換元と変換先の多数の組み合わせ間でのマッピングが含まれています。さらに新しいマッピング ファイルを Mapping Files ディレクトリに追加して、新たな変換元と変換先をサポートすることもできます。新しいマッピング ファイルは、公開されている XSD スキーマおよび変換元と変換先の一意の組み合わせ間でのマッピングに準拠する必要があります。

注意
既存のマッピング ファイルを編集するか、新しいマッピング ファイルをフォルダに追加する場合、新しいファイルか更新したファイルを構成するために、SQL Server インポートおよびエクスポート ウィザードまたは Business Intelligence Development Studio を終了してから再度開く必要があります。

最新の Integration Services の入手 マイクロソフトが提供する最新のダウンロード、アーティクル、サンプル、ビデオ、およびコミュニティで選択されたソリューションについては、MSDN または TechNet の Integration Services のページを参照してください。 MSDN の Integration Services のページを参照する TechNet の Integration Services のページを参照する これらの更新が自動で通知されるようにするには、ページの RSS フィードを購読します。

関連項目

概念

パッケージの設計と実装 (Integration Services)