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インスタンスの構成

SQL Server インストール ウィザードの [インスタンスの構成] ページを使用して、SQL Server の既定のインスタンスまたは名前付きインスタンスのどちらを作成するのかを指定します。 SQL Server のインスタンスがまだインストールされていない場合は、名前付きインスタンスを指定しない限り、既定のインスタンスが作成されます。

SQL Server の各インスタンスは、照合順序などのオプションに固有の設定を持つ異なるサービス セットから構成されます。ディレクトリ構造、レジストリ構造、およびサービス名のすべてに、SQL Server のセットアップ時に作成されるインスタンス名と特定のインスタンス ID が反映されます。

インスタンスには、既定のインスタンスと名前付きインスタンスがあります。既定のインスタンス名は MSSQLSERVER、SQL Server Express の場合は SQLExpress です。 接続時に、クライアントでインスタンス名を指定する必要はありません。名前付きインスタンスは、ユーザーがセットアップ中に指定します。先に既定のインスタンスをインストールしなくても、SQL Server を名前付きインスタンスとしてインストールできます。既定のインスタンスは、SQL Server 2000、SQL Server 2005、SQL Server 2008 のいずれのインストールでもかまいません。既定のインスタンスにできるのは、バージョンにかかわらず、一度に 1 つの SQL Server インストールだけです。

複数のインスタンス

SQL Server では、1 台のサーバー (1 つのプロセッサ) 上に複数の SQL Server インスタンスをインストールできます。ただし、既定のインスタンスにできるのはそのうち 1 つだけです。その他のインスタンスはすべて、名前付きインスタンスにする必要があります。コンピューターは SQL Server の複数のインスタンスを同時に実行でき、それぞれ他のインスタンスとは関係なく動作します。

詳細については、「SQL Server の最大容量仕様」を参照してください。

オプション

フェールオーバー クラスター インスタンスのみ - SQL Server フェールオーバー クラスターのネットワーク名を指定します。この名前は、ネットワーク上のフェールオーバー クラスター インスタンスを識別します。

既定のインスタンスまたは名前付きインスタンス - SQL Server の既定のインスタンスと名前付きインスタンスのどちらをインストールするか決定する場合は、次の事項を考慮してください。

  • データベース サーバー上で SQL Server の単独のインスタンスをインストールする場合は、そのインスタンスは既定のインスタンスであることが必要です。

  • 同じコンピューターで複数のインスタンスの使用を計画している場合は、名前付きインスタンスを使用します。1 台のサーバーでは、既定のインスタンスを 1 つしかホストできません。

  • SQL Server Express をインストールするアプリケーションでは、名前付きインスタンスとしてインストールする必要があります。これにより、複数のアプリケーションが同じコンピューターにインストールされた場合に競合が発生する可能性が軽減されます。

  • [既定のインスタンス]
    SQL Server の既定のインスタンスをインストールするには、このオプションを選択します。1 台のコンピューターでホストできる既定のインスタンスは 1 つだけです。その他すべては名前付きインスタンスにする必要があります。ただし、SQL Server の既定のインスタンスをインストールしている場合は、その同じコンピューターに Analysis Services の既定のインスタンスを追加できます。

  • [名前付きインスタンス]
    新しい名前付きインスタンスを作成するには、このオプションを選択します。SQL Server のインスタンスに名前を付ける際は、次の点に注意してください。

    • インスタンス名では大文字と小文字が区別されません。

    • インスタンス名には、"Default" などの予約されたキーワードを含めることはできません。予約されたキーワードをインスタンス名に使用すると、セットアップ エラーが発生します。詳細については、「予約済みキーワード (セットアップ)」を参照してください。

    • インスタンス名として MSSQLServer を指定すると、既定のインスタンスが作成されます。SQL Server Express の場合、インスタンス名として SQLExpress を指定すると、既定のインスタンスが作成されます。

    • インスタンス名は最大 16 文字まで指定できます。

    • インスタンス名の先頭は文字にする必要があります。使用できる文字は、Unicode 規格 2.0 で定義されている文字です。これには、ラテン文字 a ~ z と A ~ Z、および各国言語の文字が含まれます。

    • 2 文字目以降では、Unicode 規格 2.0 で定義されている文字、Basic Latin またはその他言語の 10 進数、ドル記号 ($)、アンダースコア (_) を使用できます。

    • 埋め込み型スペースなどの特殊文字は、インスタンス名に使用できません。円記号 (\)、コンマ (,)、コロン (:)、セミコロン (;)、単一引用符 (')、アンパサンド (&)、およびアット マーク (@) も使用できません。

      注意注意

      現在の Windows コード ページで有効な文字だけを SQL Server インスタンス名に使用できます。サポートされていない Unicode 文字を使用すると、セットアップ エラーが発生します。

  • [検出されたインスタンスと機能]
    SQL Server セットアップを実行中のコンピューターにインストールされている SQL Server インスタンスとコンポーネントが一覧表示されます。

[インスタンス ID] : 既定では、インスタンス名がインスタンス ID として使用されます。これは、SQL Server のインスタンスのインストール ディレクトリとレジストリ キーを識別するために使用されます。これは、既定のインスタンスの場合も名前付きインスタンスの場合も同様です。既定のインスタンスの場合、インスタンス名とインスタンス ID は、MSSQLSERVER になります。既定以外のインスタンス ID を使用するには、Instance ID フィールドで指定します。

注意注意

アンダースコア (_) で始まるインスタンス ID またはシャープ記号 (#) もしくはドル記号 ($) を含むインスタンス ID はサポートされません。

ディレクトリ、ファイルの場所、およびインスタンス ID の名前付けの詳細については、「SQL Server の既定のインスタンスおよび名前付きインスタンスのファイルの場所」を参照してください。

[インスタンス ルート ディレクトリ] : 既定では、インスタンス ルート ディレクトリは、C:\Program Files\Microsoft SQL Server\ になります。既定以外のルート ディレクトリを指定するには、[参照] ボタンをクリックするか、パス名を入力します。

SQL Server の特定のインスタンスを構成するすべてのコンポーネントは 1 つの単位として管理されます。 すべての SQL Server Service Pack とアップグレードは SQL Server のインスタンスの各コンポーネントに適用されます。

同じインスタンス名を持つすべての SQL Server コンポーネントは、次の条件を満たす必要があります。

  • 同じバージョン

  • 同じエディション

  • 同じ言語設定

  • 同じクラスター状態

    注意注意

    Reporting Services はクラスターに対応していません。

  • 同じオペレーティング システム

関連項目

その他の技術情報