初期化エラーと暗号化キーのエラーに関するトラブルシューティング
ここでは、スケールアウト配置、アップグレード、および復旧操作の際に発生する可能性のある初期化および暗号化のエラーについて説明します。初期化エラーと暗号化エラーは、製品がインストールされた後で動作状態になっていないことを示します。暗号化エラーは、機密データの保護に使用される暗号化キーの作成、格納、または読み取りで問題が生じたことを示します。
エラーに関する追加情報を入手するには、ReportServerService_<timestamp>.log を参照します。これは、レポート サーバー サービスのトレース ログ ファイルです。サービスが初期化されていないことを示すエントリがログに記録されている場合は、まずサービスのトラブルシューティングを行います。詳細については、「レポート サーバー サービスのトレース ログ」を参照してください。
暗号化エラーと初期化エラー
初期化エラーは、レポート サーバー インスタンスをインストールし、そのインスタンスに対して既存のレポート サーバー データベースを選択したときに発生します。通常、既存のレポート サーバー データベースを選択するのは、スケールアウト配置にレポート サーバー インスタンスを追加する場合です。このシナリオでは、既にスケールアウト配置に参加しているレポート サーバーからインスタンスを追加しないと、初期化エラーが発生します。このシナリオの詳細については、「Reporting Services のスケールアウト配置の構成」を参照してください。
スケールアウト配置を構成する状況以外で初期化エラーが発生した場合は、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Microsoft SQL Server\Reporting Services の権限で、レポート サーバー サービスの実行に使用されるアカウントに "Full Control" が指定されていることを確認してください。
初期化エラーおよび暗号化キー エラーには、以下のメッセージが含まれます。
rsFailedToDecryptConfigInformation
このエラーは、rsreportserver.config ファイルにおけるレポート サーバー データベース接続の設定または自動実行アカウントの設定を、レポート サーバーが暗号化解除できない場合に発生します。rsreportserver.config ファイル内の暗号化された値は、エントリを作成したレポート サーバー インスタンスだけが暗号化解除できます。このエラーは、別のサーバー インスタンスからコピーされたレポート サーバー構成ファイルを使用すると発生します。rsFailedToDecryptConfigInformation エラーが発生した場合は、発生元のレポート サーバーでアカウント情報をリセットすることによって問題を解決できます。アカウントを設定するには、Reporting Services 構成ツールまたは rsconfig.exe コマンド ライン ユーティリティを使用します。
rsReportServerDisabled
レポート サーバー データベースに特定のレポート サーバー インスタンスのキー情報が含まれていますが、それらのキーが有効ではありません。このエラーは、レポート サーバー インスタンスのプロファイル情報を変更すると発生します。
rsReportServerDisabled のエラー メッセージは、"レポート サーバー Web サービスは、rsreportserver.config で指定された Web サービス アカウントとして実行されていません。" です。このエラーを解決するには、以下の操作を試してみます。
Reporting Services 構成ツールまたは rsconfig を実行してレポート サーバー データベース接続を更新することで、この接続に新しいプロファイル情報が反映されるようにします。
キーを復元して、レポート サーバー データベースに格納されているキー情報を更新します。
詳細については、「レポート サーバー サービスのアカウントの構成」を参照してください。