分析観点の定義と表示
分析観点を使用すれば、特定の目的に従ってキューブの表示を単純化できます。既定では、ユーザーはアクセスする権限のあるキューブ内のすべての要素を表示できます。Analysis Services キューブ全体の表示時に表示されるものが、キューブの既定の分析観点です。キューブ全体を表示すると、操作が非常に複雑になる可能性があります。特に、ビジネス インテリジェンスやレポートの要件に応じてキューブのごく一部分しか操作する必要のないユーザーにとっては複雑すぎます。
キューブの表示上の複雑さを軽減するために、分析観点、つまりキューブの表示可能なサブセットを作成することができます。こうすれば、キューブ内のメジャー グループ、メジャー、ディメンション、属性、階層、主要業績評価指標 (KPI)、アクション、計算されるメンバのうちの一部分だけがユーザーに表示されます。これは、Analysis Services の以前のリリース用に作成されたクライアント アプリケーションを使用する場合は特に有効です。たとえば、これらのクライアントにはフォルダや分析観点を表示する概念はありませんが、分析観点はあたかもキューブであるかのように古いクライアントに表示されます。詳細については、「分析観点」および「分析観点の定義」を参照してください。
注意 |
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分析観点はセキュリティ上のメカニズムではなく、ユーザー エクスペリエンスを改善するためのツールです。分析観点のセキュリティはすべて、基になるキューブから継承されます。 |
このトピックの作業では、いくつかの異なる分析観点を定義した後、それぞれの新しい分析観点を使用してキューブを表示します。
Internet Sales 分析観点の定義
Internet Sales 分析観点を定義するには
Analysis Services Tutorial キューブのキューブ デザイナを開いて、[分析観点] タブをクリックします。
次の図のように、すべてのオブジェクトとその種類が [分析観点] ペインに表示されます。
[分析観点] タブのツール バーの [新しい分析観点] ボタンをクリックします。
次の図のように、新しい分析観点の既定の名前 "分析観点" が [分析観点名] 列に表示されます。各オブジェクトのチェック ボックスはオンになっています。いずれかのオブジェクトのチェック ボックスをオフにするまでは、このキューブの既定の分析観点と同じ表示内容になります。
分析観点名を「Internet Sales」に変更します。
次の行で、DefaultMeasure を [Internet Sales-Sales Amount] に設定します。
ユーザーがこの分析観点を使ってキューブを表示する場合、他のメジャーをユーザーが指定しない限り、このメジャーがユーザーに表示されます。
注意 Analysis Services Tutorial キューブ全体の既定のメジャーは、キューブの [キューブ構造] タブのプロパティ ウィンドウでも設定できます。
次のオブジェクトのチェック ボックスをオフにします。
Reseller Sales メジャー グループ
Sales Quotas メジャー グループ
Sales Quotas 1 メジャー グループ
Reseller キューブ ディメンション
Reseller Geography キューブ ディメンション
Sales Territory キューブ ディメンション
Employee キューブ ディメンション
Promotion キューブ ディメンション
Reseller Revenue KPI
Large Resellers 名前付きセット
計算されるメンバ Total Sales Amount
計算されるメンバ Total Product Cost
計算されるメンバ Reseller GPM
計算されるメンバ Total GPM
計算されるメンバ Reseller Sales Ratio to All Products
計算されるメンバ Total Sales Ratio to All Products
これらのオブジェクトはインターネット販売とは関係がありません。
注意 さらに、ディメンションごとに、分析観点に表示するユーザー定義階層と属性を個別に選択できます。
Reseller Sales 分析観点の定義
Reseller Sales 分析観点を定義するには
[分析観点] タブのツール バーの [新しい分析観点] ボタンをクリックします。
新しい分析観点の名前を「Reseller Sales」に変更します。
既定のメジャーとして [Reseller Sales-Sales Amount] を設定します。
ユーザーがこの分析観点を使用してキューブを表示するとき、他のメジャーをユーザーが指定しない限り、このメジャーがユーザーに表示されます。
次のオブジェクトのチェック ボックスをオフにします。
Internet Sales メジャー グループ
Internet Sales Reason メジャー グループ
Customer キューブ ディメンション
Internet Sales Order Details キューブ ディメンション
Sales Reason キューブ ディメンション
Internet Sales Details Drillthrough Action ドリルスルー アクション
計算されるメンバ Total Sales Amount
計算されるメンバ Total Product Cost
計算されるメンバ Internet GPM
計算されるメンバ Total GPM
計算されるメンバ Internet Sales Ratio to All Products
計算されるメンバ Total Sales Ratio to All Products
これらのオブジェクトは再販業者の販売とは関係がありません。
Sales Summary 分析観点の定義
Sales Summary 分析観点を定義するには
[分析観点] タブのツール バーの [新しい分析観点] ボタンをクリックします。
新しい分析観点の名前を「Sales Summary」に変更します。
注意 計算されるメジャーを既定のメジャーとして指定することはできません。
次のオブジェクトのチェック ボックスをオフにします。
Internet Sales メジャー グループ
Reseller Sales メジャー グループ
Internet Sales Reason メジャー グループ
Sales Quotas メジャー グループ
Sales Quotas1 メジャー グループ
Internet Sales Order Details キューブ ディメンション
Sales Reason キューブ ディメンション
Internet Sales Details Drillthrough Action ドリルスルー アクション
次のオブジェクトのチェック ボックスをオンにします。
Internet Sales Count メジャー
Reseller Sales Count メジャー
各分析観点を使用したキューブの表示
各分析観点を使用してキューブを表示するには
[ビルド] メニューの [Analysis Services Tutorial の配置] をクリックします。
配置が正常に完了したら、[ブラウザ] タブに切り替えて、[再接続] ボタンをクリックします。
データ ペインからすべてのメジャーと階層を削除し、フィルタ ペインからすべてのディメンションを削除します。
メタデータ ペインでメジャーとディメンションを再表示します。
定義されたすべてのメジャーとメジャー グループが表示されます。
[ブラウザ] タブのツール バーで、[分析観点] ボックスの一覧の [Internet Sales] を選択し、メタデータ ペインでメジャーとディメンションを再表示します。
次の図のように、Internet Sales 分析観点用に指定されたオブジェクトだけが表示されます。
メタデータ ペインで、[Measures] を展開します。
Internet Sales メジャー グループと、計算されるメンバ Internet GPM および Internet Sales Ratio to All Products だけが表示されます。
[Internet Sales] を展開し、[Internet Sales-Sales Amount] を右クリックして、[データ領域に追加] をクリックします。
このメジャーがデータ ペインに表示されます。
[ブラウザ] タブで、ツール バーの [分析観点] ボックスの一覧で [Reseller Sales] をクリックします。
Internet Sales-Sales Amount メジャーが [データ] ペインに表示されなくなります。
メタデータ ペインで、[Measures] を展開します。
Internet Sales メジャー グループがメジャーの一覧に表示されなくなります。
[ブラウザ] タブで、ツール バーの [分析観点] ボックスの一覧で [Sales Summary] をクリックします。
メタデータ ペインで、[Measures] を展開し、[Internet Sales] と [Reseller Sales] を展開します。
次の図のように、これらの各メジャー グループには 1 つのメジャーだけが表示されます。