チューニング セッションを確認、評価、および複製する方法
データベースに対するワークロードの影響分析を開始するたびに、データベース エンジン チューニング アドバイザによって新しいチューニング セッションが作成されます。データベース エンジン チューニング アドバイザのグラフィカル ユーザー インターフェイス (GUI) にある [セッション モニタ] を使用すると、MicrosoftSQL Server の特定のインスタンスで実行したすべてのチューニング セッションを表示し、必要に応じて呼び出すことができます。既存のすべてのチューニング セッションを参照できれば、既存のセッションを基にしてセッションを複製したり、既存のチューニング推奨設定を編集し、データベース エンジン チューニング アドバイザで編集済みのセッションを評価したり、チューニングを定期的に実行して、データベースの物理設計を監視するなどの作業を簡単に行えます。たとえば、データベースは毎月定期的にチューニングできます。
SQL Server のインスタンスに対するチューニング セッションを確認するには、データベース エンジン チューニング アドバイザでワークロードをチューニングすることで、サーバー インスタンスにおけるチューニング セッションを作成する必要があります。「データベースをチューニングする方法」を参照してください。
既存のチューニング セッションの確認
次の手順を使用して、SQL Server の特定のインスタンスにおける既存のチューニング セッションを参照します。
既存のチューニング セッションを確認するには
データベース エンジン チューニング アドバイザ GUI を起動します。「データベース エンジン チューニング アドバイザの起動」を参照してください。
[セッション モニタ] ウィンドウの上半分に、既存のチューニング セッションがすべて表示されます。表示されるセッションの数は、この SQL Server のインスタンスでデータベースをチューニングした回数によって異なります。スクロール バーを使用すると、すべてのチューニング セッションを表示できます。
チューニング セッション名をクリックすると、その詳細が [セッション モニタ] ウィンドウの下半分に表示されます。
チューニング セッション名をダブルクリックすると、その情報がデータベース エンジン チューニング アドバイザに読み込まれます。セッション情報が読み込まれると、任意のタブを選択してこのチューニング セッションに関する情報を表示できるようになります。
仮定構成としての既存のチューニング セッションの評価
既存のチューニング セッションを評価するには、次の手順に従います。既存のチューニング セッションを評価する場合は、そのセッションの推奨設定を表示し、必要に応じて編集した上で、再チューニングを行います。たとえば、table1 のインデックスのみを作成する場合は、インデックス付きビューとパーティションの作成を既存のチューニング推奨設定から削除します。すると、データベース エンジン チューニング アドバイザによって新しいチューニング セッションが作成され、編集した推奨設定を仮定構成として、データベースに対するワークロードがチューニングされます。つまり、編集した推奨設定を実装したものと仮定して、データベースに対するワークロードがチューニングされるので、限られた "what-if" 分析を実行することができます。この what-if 分析が限られている理由は、データベース エンジン チューニング アドバイザ GUI を使用する場合、選択できるのは既存の推奨設定のサブセットのみであるためです。完全な what-if 分析を実行し、以前のチューニング セッションのサブセットではない、完全に新しい仮定の構成を指定するには、データベース エンジン チューニング アドバイザの XML 入力ファイルを dta コマンド ライン ユーティリティで使用する必要があります。「予備分析を実行する方法」を参照してください。
既存のチューニング セッションを評価するには
データベース エンジン チューニング アドバイザを起動した後、[セッション モニタ] の上半分に表示されているチューニング セッションをダブルクリックします。これによって、セッション情報がデータベース エンジン チューニング アドバイザに読み込まれます。
[進行状況] タブをクリックしてチューニング ログを確認します。このログには、データベース エンジン チューニング アドバイザがチューニングできなかったワークロード内のイベントに関するエラー情報が含まれています。この情報は、ワークロードの効果を評価するのに役立ちます。
このセッションのチューニング結果をさらに確認するには、[レポート] タブをクリックします。このタブでは、チューニング サマリを表示をしたり、[レポートの選択] ボックスの一覧でチューニング レポートを選択することができます。
[推奨設定] タブをクリックすると、チューニングの推奨設定が表示されます。
実装すべきかどうか定かでない推奨設定がある場合は、それをオフにします。
[アクション] メニューの [推奨設定の評価] をクリックします。データベース エンジン チューニング アドバイザによって、編集済みの推奨設定を仮定の構成として使用する新しいチューニング セッションが作成されます。仮定の構成を XML で表示するには、[構成セクションを参照するにはここをクリックします] をクリックします。
[全般] タブで、[セッション名] ボックスに名前を入力し、[ワークロード] で正しいワークロードを指定します。
[チューニング オプション] タブでは、チューニング時間や、[詳細設定オプション] に含まれている各オプションを指定できます。
ツール バーの [分析の開始] ボタンをクリックします。仮定の構成を使用したデータベースのチューニングが開始されます。チューニングが完了すると、通常のセッションと同じように、このセッションの結果を表示できます。
既存のチューニング セッションの複製
データベース エンジン チューニング アドバイザの複製オプションを選択すると、既存のセッションに基づいて新しいチューニング セッションを作成できます。複製オプションを使用するときは、既存のセッションを基にして新しいチューニング セッションを作成します。次に、新しいセッションのチューニング オプションを必要に応じて変更します。前述の手順に従って既存のセッションを評価した場合も新しいチューニング セッションが作成されますが、チューニング オプションを変更することはできません。
既存のセッションを複製して新しいチューニング セッションを作成するには
データベース エンジン チューニング アドバイザを起動した後、[セッション モニタ] の上半分に表示されているチューニング セッションをダブルクリックします。これによって、セッション情報がデータベース エンジン チューニング アドバイザに読み込まれます。
[アクション] メニューで、[セッションの複製] をクリックします。
[全般] タブで、[セッション名] ボックスに名前を入力し、[ワークロード] で正しいワークロードを指定します。
[チューニング オプション] タブでは、チューニング時間、データベース エンジン チューニング アドバイザでの作成の対象となる物理的なデザイン構造、および推奨設定からの削除の対象となるものを指定できます。
推奨設定の容量制限、インデックスあたりの最大列数、SQL Server のオンライン中に実装可能な推奨設定をデータベース エンジン チューニング アドバイザが生成するかどうかを設定するには、[詳細オプション] をクリックします。
ツール バーの [分析の開始] ボタンをクリックして、通常のチューニング セッションと同じように、ワークロードの効果を分析します。チューニングが完了すると、通常のセッションと同じように、このセッションの結果を表示できます。