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トレースとトレース テンプレートの保存

トレース ファイルの保存とトレース テンプレートの保存は、区別して考えることが重要です。トレース ファイルを保存すると、キャプチャされたイベント データが特定の場所に保存されます。トレース テンプレートを保存すると、特定のデータ列、イベント クラス、フィルタなどのトレースの定義が保存されます。

トレースの保存

キャプチャしたイベント データの分析や再生を後で行う必要がある場合、データをファイルまたは SQL Server テーブルに保存します。トレース ファイルは、次の用途に使用します。

  • トレース ファイルまたはトレース テーブルから、データベース エンジン チューニング アドバイザへの入力として使用するワークロードを生成します。

  • トレース ファイルを使用してイベントをキャプチャし、そのトレース ファイルを分析のためにサポート プロバイダに送信します。

  • SQL Server のクエリ処理ツールを使用して、データにアクセスしたり、SQL Server Profiler でデータを表示したりします。ただし、トレース テーブルに直接アクセスできるのは、sysadmin 固定サーバー ロールのメンバとテーブルの作成者だけです。

注意注意

トレース データをテーブルにキャプチャすると、ファイルにキャプチャする場合と比べて操作に時間がかかります。テーブルにキャプチャする代わりに、トレース データをファイルにキャプチャしておき、このトレース ファイルを開き、トレースをトレース テーブルとして保存する方法があります。

トレース ファイルを使用する場合、キャプチャしたイベント データ (トレース定義ではない) は SQL Server Profiler により SQL Server Profiler トレース (*.trc) ファイルに保存されます。この拡張子は、トレース ファイルを保存するときに、他の拡張子が指定されているかどうかに関係なくファイル名の終わりに自動的に付加されます。たとえば、Trace.dat という名前のトレース ファイルを指定すると、作成されるファイルの名前は Trace.dat.trc になります。

重要な注意事項重要

SHOWPLAN 権限、ALTER TRACE 権限、または VIEW SERVER STATE 権限を持つユーザーは、プラン表示出力にキャプチャされたクエリを表示できます。これらのクエリには、パスワードなどの機密情報が含まれている場合があります。したがって、これらの権限は、機密情報を表示することが認められているユーザー (たとえば db_owner 固定データベース ロールのメンバや sysadmin 固定サーバー ロールのメンバ) のみに付与することをお勧めします。また、プラン表示ファイルまたはプラン表示関連のイベントを含むトレース ファイルのみを保存すること、保存先は NTFS ファイル システムが使用されている場所とすること、および機密情報を表示する権限を持つユーザーのみにアクセスを制限することをお勧めします。

テンプレートの保存

トレースのテンプレート定義には、トレースの作成に使用するイベント クラス、データ列、フィルタ、およびその他のすべてのプロパティ (キャプチャしたイベント データは除く) が含まれています。SQL Server Profiler にはシステム テンプレートがあらかじめ定義されていて、これを使用することでトレースの一般的な作業、およびデータベース エンジン チューニング アドバイザで物理的なデータベース デザインをチューニングするためのワークロードを作成するなどの特定の作業を行うことができます。ユーザー定義テンプレートを作成して保存することもできます。

テンプレートのインポートとエクスポート

SQL Server Profiler を使用して、サーバー間でテンプレートのインポートとエクスポートを行うことができます。テンプレートをエクスポートすると、既存のテンプレートのコピーが指定したディレクトリに移動されます。テンプレートをインポートすると、指定したテンプレートのコピーが作成されます。インポートまたはエクスポートしたテンプレートは、SQL Server Profiler で表示したときにテンプレート名の後に "(ユーザー)" という語が付いて、システム テンプレートと区別されます。あらかじめ定義されているシステム テンプレートを上書きしたり、直接変更したりすることはできません。

テンプレートを使用したパフォーマンスの分析

SQL Server を頻繁に監視する場合は、テンプレートを使用してパフォーマンスを分析してください。テンプレートを使用すれば、同一のイベント データを毎回キャプチャし、同一のトレース定義で同一のイベントを監視できます。トレースを作成するたびにイベント クラスやデータ列を定義する必要はありません。さらに、特定の SQL Server イベントを監視するために、テンプレートを他のユーザーに提供できます。たとえば、サポート プロバイダから顧客にテンプレートを提供できます。顧客はこのテンプレートを使用して必要なイベント データをキャプチャし、キャプチャしたデータを分析のためサポート プロバイダに送信します。

変更履歴

変更内容

「トレースの保存」セクションに重要な注意事項を追加しました。