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使用法に基づく最適化ウィザードの F1 ヘルプ

使用法に基づく最適化ウィザードを使用するとパーティションの集計をデザインすることができ、その出力は集計のデザイン ウィザードに似ています。ただし、使用法に基づく最適化ウィザードでは、Analysis Services インスタンスのクエリ ログに記録されているクエリの特定の使用パターンに基づいて集計をデザインします。集計を利用するとパフォーマンスが向上しますが、これは MicrosoftSQL ServerAnalysis Services が各クエリの基となるデータ ソースからデータを取得して再計算を行うのではなく、キューブのストレージから直接、事前に計算された合計を取得するためです。

Business Intelligence Development Studio 内から使用法に基づく最適化ウィザードを開くには、Analysis Services プロジェクトのキューブ デザイナを開き、[集計] タブをクリックします。ツール バーの [使用法に基づく最適化] ボタンをクリックします。

SQL Server Management Studio 内から使用法に基づく最適化ウィザードを開くには、Analysis Services データベースに接続し、[キューブ] フォルダを開きます。キューブを選択して [メジャー グループ] フォルダを開き、変更するメジャー グループを展開します。[パーティション] フォルダを右クリックし、[使用法に基づく最適化] をクリックします。

こうした集計のデザインは、集計のデザイン ウィザードを使用して行います。このウィザードでは、次の手順に従います。

  • パーティション、メジャー グループ、またはキューブのストレージとキャッシュのオプションに対して、標準またはカスタムの設定を選択します。

  • パーティション、メジャー グループ、またはキューブによって参照されるオブジェクトの推定カウントまたは実際のカウントを指定します。

  • 集計オプションと制限を指定して、デザインされた集計によって配信されるストレージとクエリのパフォーマンスを最適化します。

  • パーティション、メジャー グループ、またはキューブの保存と処理 (省略可) を行い、定義された集計を生成します。

Analysis Services の集計のデザイン ウィザードでは、集計デザインを提供するパーティション構造の統計分析に基づいて集計をデザインします。集計をデザインする際には、ストレージ サイズまたはパフォーマンスの推定向上度を制限できます。集計のデザイン ウィザードを使用するとパーティションの全体的なパフォーマンスを向上させることができますが、このウィザードの集計デザインはビジネス ユーザーの特定のニーズに合致したものではありません。使用法に基づく最適化ウィザードでは、こうした特定のニーズに合致した集計デザインが可能ですが、このためには Analysis Services インスタンスのクエリ ログに、こうしたクエリを構築するための十分な情報が記録されている必要があります。

通常、両方のウィザードを併用することで、配置後のパフォーマンスと長期的なパフォーマンスを向上させます。パーティション (または、パーティションを含むキューブやメジャー グループ) を最初に配置するときに、まず集計のデザイン ウィザードを使用して全体的なパフォーマンスを向上させる必要があります。その後、一定期間が経過してパーティションに対するビジネス ユーザーのクエリがクエリ ログに記録されたら、使用法に基づく最適化ウィザードを使用します。これにより、ビジネス ユーザーのクエリ要件に適応した、よりパフォーマンスの高い集計デザインを作成することができます。

注意注意

クエリ ログの構成については、「Analysis Services クエリ ログの構成」を参照してください。