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(条件) ダイアログ ボックス

[高度な編集] ダイアログ ボックスでは、ポリシー ベースの管理条件に使用する複雑な式を作成できます。

オプション

  • [セル値]
    セル値に使用するために作成した関数または式が表示されます。 [OK] をクリックすると、[新しい条件の作成] ダイアログ ボックスまたは [条件を開く] ダイアログ ボックスの [全般] ページにある条件式ボックスの [フィールド] セルまたは [値] セルにセル値が表示されます。

  • [関数とプロパティ]
    使用可能な関数とプロパティが表示されます。

  • [詳細]
    関数とプロパティに関する情報として、関数シグネチャ、関数の説明、戻り値、例が表示されます。

構文

有効な式は次の形式にする必要があります。

{property | function | constant}

{operator}

{property | function | constant}

使用例

有効な式の例を以下に示します。

  • Property1 > 5

  • Property1 = Property2

  • Add(5, Multiply(.2, Property1)) < Property2

  • Sometext INProperty1

  • Property1 < Fn(Property2)

  • BitwiseAnd(Property1, Property2) = 0

式に関する追加情報

以下のセクションでは、ポリシー ベースの管理条件のための複雑な式の作成に使用できる関数に関する追加情報を提供します。

重要な注意事項重要

ポリシー ベースの管理条件の作成に使用できる関数は、必ずしも Transact-SQL 構文を使用しません。 例に示されている構文に必ず従ってください。 たとえば、DateAdd 関数または DatePart 関数を使用する場合は、datepart 引数を単一引用符で囲む必要があります。

関数

説明

Add()

関数シグネチャ: Numeric Add (Numeric expression1, Numeric expression2)

関数の説明 : 2 つの数値を加算します。

引数 :

  • expression1 および expression2 - 数値型に分類される任意のデータ型を持つ有効な式です。ただし、bit 型は除きます。 定数、プロパティ、または数値型を返す関数を指定できます。

戻り値 : 最も優先順位の高い引数のデータ型を返します。

例 : Add(Property1, 5)

Array()

関数シグネチャ: Array Array (VarArgs expression)

関数の説明 : 値リストから配列を作成します。 Sum() や Count() などの集計関数で使用できます。

引数 :

  • expression - 配列に変換される式です。

戻り値 : 配列。

例 : Array(2,3,4,5,6)

Avg()

関数シグネチャ: Numeric Avg (VarArgs)

関数の説明 : 引数リストの値の平均を返します。

引数 :

  • VarArgs - bit 型を除く、真数型または概数型の Variant 式のリストです。

戻り値 : 戻り値の型は、式の評価結果のデータ型によって決まります。

式の結果が integer、decimal、money/smallmoney、および float/real である場合は、戻り値の型はそれぞれ int、decimal、money、および float になります。

例 : この例では、Avg(1.0, 2.0, 3.0, 4.0, 5.0) は 3.0 を返します。

BitwiseAnd()

関数シグネチャ: Numeric BitwiseAnd (Numeric expression 1, Numeric expression2)

関数の説明 : 2 つの整数値の間でビットごとの論理積演算を実行します。

引数 :

  • expression1 および expression2 - 整数型に分類される任意のデータ型を持つ有効な式です。

戻り値 : 整数型に分類されるデータ型の値を返します。

例 : BitwiseAnd(Property1, Property2)

BitwiseOr()

関数シグネチャ: Numeric BitwiseOr (Numeric expression1, Numeric expression2)

関数の説明 : 指定された 2 つの整数値の間でビットごとの論理和演算を実行します。

引数 :

  • expression1 および expression2 - 整数型に分類される任意のデータ型を持つ有効な式です。

戻り値 : 整数型に分類されるデータ型の値を返します。

例 : BitwiseOr(Property1, Property2)

Concatenate()

関数シグネチャ : String Concatenate (String string1, String string2)

関数の説明 : 2 つの文字列を連結します。

引数 :

  • string1 および string2 - 連結する 2 つの文字列です。 NULL 以外の任意の有効な文字列を指定できます。

戻り値 : string1 の後に string2 を連結した文字列。

例 : Concatenate("Hello", " World") は "Hello World" を返します。

Count()

関数シグネチャ: Numeric Count (VarArgs)

関数の説明 : 引数リストの項目数を返します。

引数 :

  • VarArgs - text、image、および ntext 以外の任意の型の式です。

戻り値 : 整数型に分類されるデータ型の値を返します。

例 : この例では、Count(1.0, 2.0, 3.0, 4.0, 5.0) は 5 を返します。

DateAdd()

関数シグネチャ: DateTime DateAdd (String datepart, Numeric number, DateTime date)

関数の説明 : 指定された日付にある期間を加えた新しい datetime 型の値を返します。

引数 :

  • datepart - 新しい値を返す日付の要素を指定するパラメーターです。 year(yy, yyyy)、month(mm, m)、dayofyear(dy, y) などの型がサポートされています。 詳細については、「DATEADD (Transact-SQL)」を参照してください。

  • number - datepart に加算される値です。

  • date - datetime 型の値を返す式、または日付形式の文字列です。

戻り値 : 指定された日付に期間を加えた新しい datetime 型の値です。

例 : この例では、DateAdd('day', 21, DateTime('2007-08-06 14:21:50')) は '2007-08-27 14:21:50' を返します。

この関数でサポートされている dateparts とその省略形を次の表に示します。

datepart

省略形

year

yy、yyyy

month

mm、m

dayofyear

dy、y

day

dd、d

week

wk、ww

weekday

dw、w

hour

hh

minute

mi、n

second

ss、s

millisecond

ms

DatePart()

関数シグネチャ: Numeric DatePart (String datepart, DateTime date)

関数の説明 : 指定された日付の特定の datepart を表す整数を返します。

引数 :

  • datepart - 返す対象となる日付要素を指定するパラメーターです。 year(yy, yyyy)、month(mm, m)、dayofyear(dy, y) などの型がサポートされています。 詳細については、「DATEPART (Transact-SQL)」を参照してください。

  • date - datetime 型の値を返す式、または日付形式の文字列です。

戻り値 : 指定された日付について、特定の datepart を表す、整数型に分類されるデータ型の値を返します。

例 : この例では、DatePart('month', DateTime('2007-08-06 14:21:50.620')) は 8 を返します。

DateTime()

関数シグネチャ : DateTime DateTime (String dateString)

関数の説明 : 文字列から datetime 値を作成します。

引数 :

  • dateString - 文字列としての datetime 値です。

戻り値 : 入力文字列から作成された datetime 値を返します。

例 : DateTime('3/12/2006')

Divide()

関数シグネチャ: Numeric Divide (Numeric expression_dividend, Numeric expression_divisor)

関数の説明: ある数値を別の数値で除算します。

引数 :

  • expression_dividend - 除算される数値式です。 被除数には、数値型に分類されるデータ型を持つ有効な式を指定できます。ただし、datetime データ型は除きます。

  • expression_divisor - 被除数を除算する数値式です。 除数には、数値型に分類されるデータ型を持つ有効な式を指定できます。ただし、datetime データ型は除きます。

戻り値 : 最も優先順位の高い引数のデータ型を返します。

例 : Divide(Property1, 2)

注意

これは倍精度浮動小数点演算になります。 整数との比較を行う場合は、Round() で結果を結合する必要があります。 たとえば、Round(Divide(10, 3), 0) = 3 のようにします。

Enum()

関数シグネチャ: Numeric Enum (String enumTypeName, String enumValueName)

関数の説明 : 文字列から列挙値を作成します。

引数 :

  • enumTypeName - 列挙型の名前です。

  • enumValueName - 列挙の値です。

戻り値 : 列挙値を数値として返します。

例 : Enum('CompatibilityLevel','Version100')

Escape()

関数シグネチャ : String Escape (String replaceString, String stringToEscape, String escapeString)

関数の説明 : 指定したエスケープ文字列で入力文字列のサブストリングをエスケープします。

引数 :

  • replaceString – 入力文字列です。

  • stringToEscape – replaceString のサブストリングです。 この文字列の前にエスケープ文字列が追加されます。

  • escapeString – stringToEscape の各インスタンスの前に追加するエスケープ文字列です。

戻り値 : stringToEscape の各インスタンスの前に escapeString が付いた変更後の replaceString を返します。

例 : Escape("Hello", "l", "[") は "He[l[lo" を返します。

ExecuteSQL()

関数シグネチャ: Variant ExecuteSQL (String returnType, String sqlQuery)

関数の説明 : 対象サーバーに対して Transact-SQL クエリを実行します。

引数 :

  • returnType - Transact-SQL ステートメントによって返されるデータの型を指定します。 returnType の有効なリテラルは、Numeric、String、Bool、DateTime、Array、および Guid です。

  • sqlQuery - 実行するクエリを格納する文字列です。

例 : ExecuteSQL ('Numeric', 'SELECT COUNT(*) FROM msdb.dbo.sysjobs') <> 0

SQL Server のターゲット インスタンスに対して、スカラー値 Transact-SQL クエリを実行します。 SELECT ステートメントでは 1 列のみ指定できます。その列より後の列は無視されます。 実行されるクエリでは 1 行のみ返されることが必要です。その行より後の行は無視されます。 クエリから空のセットが返される場合、ExecuteSQL に基づいて作成される条件式は false と評価されます。 ExecuteSql では、[要求時] および [スケジュールで実行] 評価モードがサポートされます。

  • @@ObjectName - sys.objects の名前フィールドに対応します。 変数は、現在のオブジェクトの名前に置き換えられます。

  • @@ObjectSchema - sys.schemas の名前フィールドに対応します。 変数は、現在のオブジェクトのスキーマ名に置き換えられます (該当する場合)。

注意

ExecuteSQL ステートメントに単一引用符を含める場合は、もう 1 つ単一引用符を使用して元の単一引用符をエスケープする必要があります。 たとえば、O'Brian というユーザー名への参照を含める場合は、「O''Brian」と入力します。

ExecuteWQL()

関数シグネチャ: Variant ExecuteWQL (string returnType , string namespace, string wql)

関数の説明 : 指定された名前空間に対して WQL スクリプトを実行します。 SELECT ステートメントには、戻り値の列を 1 つだけ含めることができます。 複数の列を指定すると、エラーがスローされます。

引数と戻り値の型の定義

  • returnType - WQL によって返されるデータの型を指定します。 有効なリテラルは、Numeric、String、Bool、DateTime、Array、および Guid です。

  • namespace - 実行対象の WMI 名前空間です。

  • wql - 実行する WQL を格納する文字列です。

例: ExecuteWQL('Numeric', 'root\CIMV2', 'select NumberOfProcessors from win32_ComputerSystem') <> 0

False()

関数シグネチャ : Bool False()

関数の説明 : ブール値 FALSE を返します。

戻り値 : ブール値 FALSE を返します。

例 : IsDatabaseMailEnabled = False()

GetDate()

関数シグネチャ : DateTime GetDate()

関数の説明 : システム日付を返します。

戻り値 : システム日付を DateTime として返します。

例 : @DateLastModified = GetDate()

Guid()

関数シグネチャ: Guid Guid(String guidString)

関数の説明 : 文字列から GUID を返します。

引数 :

  • guidString - 作成される GUID の文字列表記です。

戻り値 : 文字列から作成された GUID を返します。

例 : Guid('12340000-0000-3455-0000-000000000454')

IsNull()

関数シグネチャ: Variant IsNull (Variant check_expression, Variant replacement_value)

関数の説明 : check_expression の値が NULL でない場合、その値が返されます。それ以外の場合は、replacement_value が返されます。 型が異なる場合、replacement_value は check_expression の型に暗黙的に変換されます。

引数 :

  • check_expression - NULL かどうかを調べる式です。 check_expression には、ポリシー ベースの管理でサポートされる型 (Numeric、String、Bool、DateTime、Array、および Guid) を指定できます。

  • replacement_value - check_expression が NULL の場合に返される式です。 replacement_value は、暗黙的に check_expression の型に変換される型である必要があります。

戻り値 : check_expression の値が NULL でない場合、戻り値の型は check_expression の型です。それ以外の場合は、replacement_value の型が返されます。

Len()

関数シグネチャ: Numeric Len (string_expression)

関数の説明 : 指定された文字列式の、末尾の空白を除いた文字数を返します。

引数 :

  • string_expression - 評価する文字列式です。

戻り値 : 整数型に分類されるデータ型の値を返します。

例 : この例では、Len('Hello') は 5 を返します。

Lower()

関数シグネチャ: String Lower (String_expression)

関数の説明 : 大文字をすべて小文字に変換した文字列を返します。

引数 :

  • expression - 変換対象の文字列式です。

戻り値 : 変換対象の文字列式の大文字をすべて小文字に変換した文字列を返します。

例 : この例では、Len('HeLlO') は 'hello' を返します。

Mod()

関数シグネチャ: Numeric Mod (Numeric expression_dividend, Numeric expression_divisor)

関数の説明 : 最初の数値式を 2 番目の数値式で割った剰余を整数値で返します。

引数 :

  • expression_dividend - 除算される数値式です。 expression_dividend には、整数または数値に分類されるデータ型の有効な式を指定する必要があります。

  • expression_divisor - 被除数を除算する数値式です。 expression_divisor には、整数または数値に分類されるデータ型の有効な式を指定する必要があります。

戻り値 : 整数型に分類されるデータ型の値を返します。

例 : Mod(Property1, 3)

Multiply()

関数シグネチャ: Numeric Multiply (Numeric expression1, Numeric expression2)

関数の説明: 2 つの式を乗算します。

引数 :

  • expression1 および expression2 - 数値型に分類される任意のデータ型を持つ有効な式です。ただし、datetime 型は除きます。

戻り値 : 最も優先順位の高い引数のデータ型を返します。

例 : Multiply(Property1, .20)

Power()

関数シグネチャ: Numeric Power (Numeric numeric_expression, Numeric expression_power)

関数の説明 : 指定された式の指定されたべき乗値を返します。

引数 :

  • numeric_expression - bit 型を除く、真数型または概数型の式です。

  • expression_power - numeric_expression のべき乗値を指定します。 expression_power には、bit 型を除く、真数型または概数型の式を指定できます。

戻り値 : 戻り値の型は numeric_expression の型と同じです。

例 : Power(Property1, 3)

Round()

関数シグネチャ: Numeric Round (Numeric expression, Numeric expression_precision)

関数の説明 : 指定された長さまたは有効桁数に丸めた数値式を返します。

引数 :

  • expression - bit 型を除く、真数型または概数型の式です。

  • expression_precision - 式の丸め結果とする有効桁数です。 expression_precision に正の値を指定した場合、numeric_expression は length で指定した小数点以下桁数に丸められます。 expression_precision に負の値を指定した場合、numeric_expression は expression_precision で指定した小数点の左側の位置で丸められます。

戻り値 : numeric_expression と同じ値を返します。

例 : Round(5.333, 0)

String()

関数シグネチャ: String String (Variant_expression)

関数の説明 : バリアントを文字列に変換します。

引数 :

  • expression - 文字列に変換するバリアントの式です。

戻り値 : バリアントの式の文字列値を返します。

例 : String(4)

Sum()

関数シグネチャ: Numeric Sum (VarArgs)

関数の説明 : 引数リストのすべての値の合計を返します。 Sum は、数値と共に使用できます。

引数 :

  • VarArgs - bit 型を除く、真数型または概数型の Variant 式のリストです。

戻り値 : 最も有効桁数の大きい式のデータ型で、すべての式の値の合計を返します。

式の結果が integer、numeric、money/small money、および float/real である場合は、戻り値の型はそれぞれ int、numeric、money、および float になります。

例 : この例では、Sum(1.0, 2.0, 3.0, 4.0, 5.0) は 15 を返します。

True()

関数シグネチャ : Bool TRUE()

関数の説明 : ブール値 TRUE を返します。

戻り値 : ブール値 TRUE を返します。

例 : IsDatabaseMailEnabled = True()

Upper()

関数シグネチャ: String Upper (String_expression)

関数の説明 : 小文字をすべて大文字に変換した文字列を返します。

引数 :

  • expression - 変換対象の文字列式です。

戻り値 : 変換対象の文字列式の小文字をすべて大文字に変換した文字列を返します。

例 : この例では、Len('HeLlO') は 'HELLO' を返します。

関連項目

参照

[新しい条件の作成] または [条件を開く] ダイアログ ボックスの [全般] ページ

概念

ポリシー ベースの管理を使用したサーバーの管理