次の方法で共有


SELECT FROM <structure>.CASES

マイニング構造の作成に使用されたケースを返します。

ドリルスルーが構造で使用可能でない場合、ステートメントは失敗します。 また、マイニング構造に対するドリルスルー権限がユーザーに与えられていない場合も、ステートメントは失敗します。

Analysis Services では、新しいマイニング構造のドリルスルーが既定で有効になります。 特定の構造のドリルスルーが有効かどうかを確認するには、CacheMode プロパティの値が KeepTrainingCases に設定されているかどうかを確認します。

CacheMode の値を ClearAfterProcessing に変更すると、構造ケースがキャッシュから消去されるので、ドリルスルーを使用できません。

注意

データ マイニング拡張機能 (DMX) を使用してマイニング構造のドリルスルーを有効または無効にすることはできません。

構文

SELECT [TOP n] <expression list> FROM <structure>.CASES
[WHERE <condition expression>][ORDER BY <expression> [DESC|ASC]]

引数

  • n
    省略可。 返す行数を指定する整数値です。

  • expression list
    式のコンマ区切りのリストです。

    式には、列識別子、ユーザー定義関数、および VBA 関数を含めることができます。

  • structure
    構造の名前です。

  • condition expression
    列のリストから返される値を制限する条件です。

  • expression
    省略可。 スカラー値を返す式です。

説明

モデルと構造の両方についてドリルスルーを有効にした場合、そのマイニング構造とマイニング モデルに対するドリルスルー権限を持つロールのすべてのメンバーは、次の構文を使用して、モデルに含まれていない構造列を返すことができます。

SELECT StructureColumn('<column name>') FROM <model>.CASES

したがって、機密データまたは個人情報を保護するため、個人情報をマスクするデータ ソース ビューを構築し、マイニング構造またはマイニング モデルに対する AllowDrillthrough 権限は必要な場合にのみ許可する必要があります。

使用例

次の例は、 Adventure Works DW Multidimensional 2012 データベースに基づいたマイニング構造である Targeted Mailing と、関連するマイニング モデルに基づいています。 詳細については、「基本的なデータ マイニング チュートリアル」を参照してください。

例 1 : 構造ケースにドリルスルーする

次の例では、マイニング構造 Targeted Mailing 内で年齢の高い方から 500 人の顧客のリストが返されます。 このクエリではマイニング モデル内のすべての列が返されますが、行は自転車を購入した顧客に制限され、年齢順に並べ替えられます。 必要な列のみを返すように式のリストを編集することもできます。

SELECT TOP 500 *
FROM [Targeted Mailing].Cases
WHERE [Bike Buyer] = 1
ORDER BY Age DESC;

例 2 : テスト ケースまたはトレーニング ケースのみにドリルスルーする

次の例では、テスト用に予約されている Targeted Mailing の構造ケースのリストが返されます。 マイニング構造に、提示されたテスト セットが含まれていない場合、既定ではすべてのケースがトレーニング ケースとして扱われ、このクエリはケースを返しません。

SELECT [Customer Key], Gender, Age
FROM [Targeted Mailing].Cases
WHERE IsTestCase();

トレーニング ケースを返すには、関数を IsTrainingCase() に置き換えます。

関連項目

参照

SELECT (DMX)

データ マイニング拡張機能 (DMX) データ定義ステートメント

データ マイニング拡張機能 (DMX) データ操作ステートメント

データ マイニング拡張機能 (DMX) ステートメント リファレンス