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Distributed Replay の要件

Microsoft SQL Server Distributed Replay を使用する前に、このトピックで説明する製品の要件を検討してください。 

入力トレースの要件

トレース データを正常に再生するには、バージョンと形式の要件を満たし、必要なイベントと列が含まれている必要があります。

入力トレースのバージョン

Distributed Replay は、次のバージョンの SQL Server で収集される入力トレース データをサポートします。

  • SQL Server 2012

  • SQL Server 2008 R2

  • SQL Server 2008

  • SQL Server 2005

入力トレースの形式

次のいずれかの形式の入力トレース データを使用できます。

  • .trc拡張子を持つ 1 つのトレース ファイル。

  • ファイル ロールオーバー名前付け規則に準拠したロールオーバー トレース ファイルのセット (<TraceFile>.trc、<TraceFile>_1.trc、<TraceFile>_2.trc、<TraceFile>_3.trc、 ... <TraceFile>_n.trc など)。

入力トレースのイベントと列

入力トレース データには、Distributed Replay で再生される特定のイベントと列を含める必要があります。 SQL Server Profiler 内の TSQL_Replay テンプレートには、すべての必要なイベントおよび列と、追加情報が含まれています。 このテンプレートの詳細については、「再生を実行するための必要条件」を参照してください。

注記注意

TSQL_Replay テンプレートを使用して入力トレース データをキャプチャしない場合、または入力トレースの要件が満たされない場合、予期しない再生結果となる場合があります。

また、次のイベントが含まれる場合に限り、カスタム トレース テンプレートを作成し、それを使用して Distributed Replay でイベントを再生することもできます。

  • Audit Login

  • Audit Logout

  • ExistingConnection

  • RPC Output Parameter

  • RPC:Completed

  • RPC:Starting

  • SQL:BatchCompleted

  • SQL:BatchStarting

サーバー側カーソルを再生している場合は、次のイベントも必要です。

  • CursorClose

  • CursorExecute

  • CursorOpen

  • CursorPrepare

  • CursorUnprepare

サーバー側の準備された SQL ステートメントを再生している場合は、次のイベントも必要です。

  • Exec Prepared SQL

  • Prepare SQL

すべての入力トレース データに、次の列を含める必要があります。

  • Event Class

  • EventSequence

  • TextData

  • Application Name

  • LoginName

  • DatabaseName

  • Database ID

  • HostName

  • Binary Data

  • SPID

  • Start Time

  • EndTime

  • IsSystem

サポートされている入力トレースとターゲット サーバーの組み合わせ

次の表に、サポートされているトレース データのバージョンと、データを再生可能なサポートされている SQL Server のバージョンを示します。

入力トレース データのバージョン

対象サーバー インスタンスのサポートされている SQL Server のバージョン

SQL Server 2005

SQL Server 2008, SQL Server 2008 R2, SQL Server 2012

SQL Server 2008

SQL Server 2008, SQL Server 2008 R2, SQL Server 2012

SQL Server 2008 R2

SQL Server 2008 R2, SQL Server 2012

SQL Server 2012

SQL Server 2012

必要なオペレーティング システム

管理ツールおよびコントローラーとクライアント サービスを実行するために、次のオペレーティング システムがサポートされています。

  • Windows Vista (Service Pack 2 (SP2) 以降)

  • Windows 7 RTM 以降

  • Windows Server 2008 (SP2 以降)

  • Windows Server 2008 R2 RTM 以降

Distributed Replay 機能は、x86 ベースおよび x64 ベースの両方のオペレーティング システムでサポートされています。 x64 ベース オペレーティング システムでは、Windows on Windows (WOW) モードのみがサポートされます。

インストールの制限

コンピューター 1 台につき、Distributed Replay 機能がインストールされている 1 つのインスタンスのみを持つことができます。 次の表に、1 つの Distributed Replay 環境における各機能のインストール数の上限を示します。

Distributed Replay 機能

再生環境ごとのインストール数の上限

SQL Server Distributed Replay Controller サービス

1

SQL Server Distributed Replay Client サービス

16 (物理コンピューターまたは仮想コンピューター)

管理ツール

無制限

注意

1 台のコンピューターにインストールできる管理ツールのインスタンスは 1 つだけですが、管理ツールの複数のインスタンスを開始できます。 複数の管理ツールから発行されたコマンドは、受信された順に解決されます。

データ アクセス プロバイダー

Distributed Replay は、SQL Server Native Client ODBC データ アクセス プロバイダーのみをサポートします。

対象サーバーの準備要件

対象サーバーはテスト環境に配置することをお勧めします。 最初に記録されたものと異なる SQL Server のインスタンスに対してトレース データを再生するには、対象サーバーが次の条件を満たす必要があります。

  • トレース データに含まれるすべてのログインとユーザーが、対象サーバー上の同一のデータベースに存在すること。

  • 対象サーバー上のすべてのログインとユーザーに、元のサーバー上で与えられているものと同じ権限が与えられていること。

  • ターゲット コンピューター上のデータベース ID が、ソース コンピューター上のデータベース ID と同じであること。 ただし、これらが同じでない場合、トレース内に DatabaseName が存在すれば、それに基づいて一致させることができます。

  • トレース データに含まれている各ログインの既定データベースが、対象サーバー上で、ログインの対象データベースにそれぞれ設定されていること。 たとえば、再生されるトレース データが、SQL Server の元のインスタンス上のデータベース Fred_Db に対する、ログイン Fred の利用状況を含むとします。 この場合、対象サーバー上では、ログイン Fred の既定データベースが、Fred_Db に一致するデータベースに設定されていなければなりません (データベース名が異なる場合も同様)。 ログインの既定データベースを設定するには、sp_defaultdb システム ストアド プロシージャを使用します。

失われたログインや不正なログインに関連付けられたイベントを再生すると、再生エラーとなります。ただし、再生の処理は継続されます。

関連項目

概念

SQL Server Distributed Replay

Distributed Replay のセキュリティ

その他の技術情報

Distributed Replay のインストール