Share via


テーブル モデルの CSDL 拡張機能の概要

Analysis Services は、概念スキーマ定義言語 (CSDL) に準拠した XML 形式でテーブル モデルの定義を提供することで、レポートの生成に使用できる豊富なデータセットの作成をサポートします。 このトピックでは、CSDL の概要および Analysis Services テーブル モデルでの使用方法について説明します。

CSDL の役割について

CSDL は、エンティティ、リレーションシップ、および関数を記述する XML ベースの言語です。 CSDL は、多様なデータ モデリングをサポートするための拡張と共に、Entity Data Framework の一部として定義されています。 CSDL は Entity Data Framework に準拠していますが、エンティティとリレーションシップのモデルについての理解や、テーブル モデルまたはモデルに基づくレポートを構築するための専用ツールは必要ありません。 モデルの構築には SQL Server データ ツール (SSDT) を使用し、モデルの定義ファイルは SharePoint ライブラリにパブリッシュします。レポート デザイナーとレポート コンシューマーは、このライブラリでモデルの定義ファイルを使用できます。 詳細については、次のリンクを参照してください。

CSDL 定義は、レポート クライアントからのモデル定義の要求に対して、Analysis Services サーバーで生成されます。 クライアント アプリケーションは、モデル データをホストする Analysis Services サーバーに XML クエリを送信します。 その応答として、サーバーはモデル内のエンティティの定義を含む XML メッセージを CSDL 形式で送信します。 レポート クライアントは、その情報を使用して、モデルで使用できるフィールド、集計、およびメジャーを提供します。 CSDL 定義は、データのグループ化、並べ替え、および書式設定の方法に関する情報も提供します。

CSDL の構成方法の全般的な情報については、「CSDL の概念」を参照してください。

CSDL の操作

テーブル モデルの CSDL 表現は、テーブル (またはディメンション) を定義するエンティティのコレクションです。各エンティティには、列 (属性)、エンティティ間のリレーションシップを定義するアソシエーション、および式 (計算列、メジャー、または KPI に含まれる) が格納されます。

これらのオブジェクトを直接変更することはできません。テーブル モデルを操作するには、クライアント ツールおよびアプリケーション プログラミング インターフェイス (API) を使用してください。

モデルの CSDL を取得するには、モデルをホストするサーバーに DISCOVER 要求を送信します。 この要求は、サーバーとモデルのほか、必要に応じてビューまたはパースペクティブを指定して修飾する必要があります。 返されるメッセージは、XML 文字列です。 一部の CSDL 要素は言語に依存しているため、現在の接続の言語に応じて異なる値が返される可能性があります。 詳細については、「DISCOVER_CSDL_METADATA 行セット」を参照してください。

モデルをサポートする CSDL 拡張

CSDL 仕様では、モデリングのサポートに必要なエンティティとプロパティの大半が規定されています。 ただし、テーブル モデルのレポート要件をサポートするために、いくつかの拡張が作成されています。たとえば、拡張機能では拡張プレゼンテーションやカスタム計算がサポートされています。 Analysis Services テーブル モデルをサポートするために CSDL スキーマに追加されたものは、以下のとおりです。

  • モデルをサポートする新しい要素

  • 既存のエンティティの新しい属性と拡張

  • 視覚化プロパティとナビゲーション プロパティ

CSDL に対する個々の拡張の詳細については、「CSDL 拡張リファレンス」を参照してください。 CSDL のコア仕様については、MSDN で「CSDL specification」を参照してください。

関連項目

概念

テーブル オブジェクト モデルについて

CSDL の概念