次の方法で共有


データ マイニング オブジェクトの移動

データ マイニング オブジェクトを移動する最も一般的なシナリオは、テスト環境または分析環境から運用環境にモデルを配置する方法、または他のユーザーとモデルを共有する方法です。

このトピックでは、Analysis Services で用意されている、データ マイニング オブジェクトを移動するためのツールおよびスクリプト言語の使用方法について説明します。

データベース間またはサーバー間でのデータ マイニング オブジェクトの移動

次の方法で、Analysis Services データベース間または Analysis Services のインスタンス間でデータ マイニング オブジェクトを移動できます。

  • 別のデータベースにソリューションを配置し直します。

  • 個々のオブジェクトのスクリプトを作成します。

  • データベースをバックアップしてからそのコピーを復元します。

  • 構造とモデルをエクスポートおよびインポートします。

次のセクションでは、これらのオプションについて詳しく説明します。

配置

ソリューションを別のサーバーまたはデータベースに配置するには、SQL Server データ ツール (SSDT) を使用して作成されたソリューション ファイルが必要です。

Analysis Services ソリューションの配置の詳細については、「Analysis Services プロジェクトの配置 (SSDT)」を参照してください。

スクリプトの作成

Analysis Services では、オブジェクトのスクリプト作成に使用できる言語がいくつか用意されています。

  • XMLA: SQL Server Management Studio でオブジェクトを右クリックして、XMLA を使用してオブジェクトのスクリプトを作成することができます。 作成したスクリプトを実行するには、対象サーバーの XMLA クエリ ウィンドウでスクリプトを開きます。

  • DMX: SQL Server Data Tools および SQL Server Management Studio で用意されているテンプレートまたはいずれかのクエリ ビルダーを使用して、スクリプトを作成できます。

ただし、スクリプト言語によって、実行できるタスクはそれぞれ異なります。

  • オブジェクトの説明やデータ バインドなどのプロパティは、Analysis Services DDL 言語を使用した場合のみ作成または変更できます。DMX を使用した場合は作成および変更できません。

  • マイニング オブジェクトのインポートおよびエクスポートは、DMX でのみサポートされています。

  • PMML の生成または PMML からのモデル定義のインポートは、DMX でのみサポートされています。

  • アプリケーション データを使用したモデルのトレーニングは、DMX でのみサポートされています。 さらに、DMX INSERT INTO ステートメントでは、キー列の値を指定せずにモデルをトレーニングすることができます。

詳細については、「Analysis Services スクリプト言語 (ASSL) での開発」を参照してください。

バックアップと復元

Analysis Services データベース全体のバックアップおよび復元は、データ マイニング ソリューションが OLAP オブジェクトに依存している場合に適しています。 SQL Server 2012 にはバックアップ/復元機能が用意されており、データベースをよりすばやく簡単にバックアップできます。

バックアップの詳細については、「Analysis Services データベースのバックアップと復元」を参照してください。

エクスポートとインポート

DMX ステートメントを使用してマイニング モデルとマイニング構造をエクスポートし、インポートし直す方法は、リレーショナル データ マイニング オブジェクトを個別に移動したりバックアップしたりする場合に最も簡単です。 これらの操作の DMX 構文の詳細については、次のトピックを参照してください。

INCLUDE DEPENDENCIES オプションを指定すると、Analysis Services によって必要なデータ ソース ビューの定義もエクスポートされます。この場合、モデルや構造をインポートすると、対象サーバーにデータ ソース ビューが再作成されます。 モデルのインポートが完了したら、オブジェクトに対して必要なマイニング権限を設定する必要があります。

注意

DMX を使用して OLAP モデルをエクスポートおよびインポートすることはできません。 マイニング モデルが OLAP キューブに基づいている場合は、Analysis Services で用意されている、データベース全体をバックアップおよび復元する機能を使用するか、キューブとモデルを配置し直す必要があります。

関連項目

概念

データ マイニング ソリューションおよびオブジェクトの管理