XQuery での名前空間の処理
このトピックでは、クエリ内での名前空間の処理のサンプルを提供します。
使用例
A. 名前空間の宣言
次のクエリは、特定の製品モデルの製造工程を取得します。
SELECT Instructions.query('
declare namespace AWMI="https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/adventure-works/ProductModelManuInstructions";
/AWMI:root/AWMI:Location[1]/AWMI:step
') as x
FROM Production.ProductModel
WHERE ProductModelID=7
次に、結果の一部を示します。
<AWMI:step xmlns:AWMI="https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/adventure-works/ProductModelManuInstructions">Insert <AWMI:material>aluminum sheet MS-2341</AWMI:material> into the <AWMI:tool>T-85A framing tool</AWMI:tool>. </AWMI:step>
…
namespace キーワードを使用して、新しい名前空間プレフィックス "AWMI:" が定義されていることに注意してください。 このクエリでは、該当する名前空間のスコープ内にあるすべての要素に、このプレフィックスを使用する必要があります。
B. 既定の名前空間の宣言
前のクエリでは、新しい名前空間プレフィックスが宣言されていました。 また、クエリでは目的の XML 構造を選択する場合、そのプレフィックスを使用する必要がありました。 代わりに、次のようにクエリを変更して、任意の名前空間を既定の名前空間として宣言できます。
SELECT Instructions.query('
declare default element namespace "https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/adventure-works/ProductModelManuInstructions";
/root/Location[1]/step
') as x
FROM Production.ProductModel
where ProductModelID=7
結果は次のとおりです
<step xmlns="https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/adventure-works/ProductModelManuInstructions">Insert <material>aluminum sheet MS-2341</material> into the <tool>T-85A framing tool</tool>. </step>
…
この例では、定義された名前空間 "https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/adventure-works/ProductModelManuInstructions" により、既定の (空の) 名前空間が上書きされています。 このため、クエリに使用するパス式内では名前空間プレフィックスが指定されていません。 また、結果に表示される要素名にも、名前空間プレフィックスはありません。 既定の名前空間は、すべての要素に適用されますが、属性には適用されません。
C. XML 構築時の名前空間の使用
新しい名前空間を定義すると、クエリだけではなく、XML の構築でも定義された名前空間が使用されます。 たとえば、XML を構築する場合、"declare namespace ..." 宣言を使用して新しい名前空間を定義し、クエリの結果に表示する要素や属性でこの名前空間が使用されるようにできます。
SELECT CatalogDescription.query('
declare default element namespace "https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/adventure-works/ProductModelDescription";
declare namespace myNS="uri:SomeNamespace";
<myNS:Result>
{ /ProductDescription/Summary }
</myNS:Result>
') as Result
FROM Production.ProductModel
where ProductModelID=19
結果は次のとおりです。
<myNS:Result xmlns:myNS="uri:SomeNamespace">
<Summary xmlns="https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/adventure-works/ProductModelDescription">
<p1:p xmlns:p1="http://www.w3.org/1999/xhtml">
Our top-of-the-line competition mountain bike. Performance-enhancing
options include the innovative HL Frame, super-smooth front
suspension, and traction for all terrain.</p1:p>
</Summary>
</myNS:Result>
代わりに、次のクエリのように、XML 構築の一部として、名前空間を使用する各所で明示的に定義することもできます。
SELECT CatalogDescription.query('
declare default element namespace "https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/adventure-works/ProductModelDescription";
<myNS:Result xmlns:myNS="uri:SomeNamespace">
{ /ProductDescription/Summary }
</myNS:Result>
') as Result
FROM Production.ProductModel
where ProductModelID=19
D. 既定の名前空間を使用した構築
構築後の XML で既定の名前空間が使用されるように定義することもできます。 たとえば、次のクエリでは、<Result> 要素など、ローカル名が付けられた構築後の要素の既定値として、既定の名前空間 "uri:SomeNamespace"\ を指定しています。
SELECT CatalogDescription.query('
declare namespace PD="https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/adventure-works/ProductModelDescription";
declare default element namespace "uri:SomeNamespace";
<Result>
{ /PD:ProductDescription/PD:Summary }
</Result>
') as Result
FROM Production.ProductModel
where ProductModelID=19
結果は次のとおりです。
<Result xmlns="uri:SomeNamespace">
<PD:Summary xmlns:PD="https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/adventure-works/ProductModelDescription">
<p1:p xmlns:p1="http://www.w3.org/1999/xhtml">
Our top-of-the-line competition mountain bike. Performance-
enhancing options include the innovative HL Frame, super-smooth
front suspension, and traction for all terrain.</p1:p>
</PD:Summary>
</Result>
要素の既定の名前空間または空の名前空間を上書きすることで、構築された XML 内のすべてのローカル名付きの要素が、上書き後の既定の名前空間にバインドされます。 したがって、空の名前空間を利用して XML を柔軟に構築する必要がある場合は、要素の既定の名前空間を上書きしないようにします。
関連項目
概念
WITH XMLNAMESPACES を使用したクエリへの名前空間の追加