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SET ANSI_NULLS (Transact-SQL)

SQL Server 2012 で = (等号) 比較演算子と <> (不等号) 比較演算子を NULL 値に対して使用した場合の ISO 準拠動作を指定します。

重要な注意事項重要

今後のバージョンの SQL Server では、ANSI_NULLS が常に ON になり、このオプションを明示的に OFF に設定するすべてのアプリケーションでエラーが発生します。 新しい開発作業では、この機能の使用を避け、現在この機能を使用しているアプリケーションは修正するようにしてください。

トピック リンク アイコン Transact-SQL 構文表記規則

構文

SET ANSI_NULLS { ON | OFF }

説明

SET ANSI_NULLS が ON の場合、WHERE column_name = NULL を指定した SELECT ステートメントを実行すると、column_name に NULL 値が格納されていても、0 行が返されます。 WHERE column_name <> NULL を指定した SELECT ステートメントでは、column_name に NULL 以外の値が格納されていても、0 行が返されます。

SET ANSI_NULLS が OFF の場合は、= (等号) 比較演算および <> (不等号) 比較演算の実行結果に、ISO 標準が適用されません。 WHERE column_name = NULL を指定した SELECT ステートメントでは、column_name 列に NULL 値を持つ行が返されます。 WHERE column_name <> NULL を指定した SELECT ステートメントでは、指定の列に非 NULL 値を持つ行が返されます。 また、WHERE column_name <> XYZ_value を指定した SELECT ステートメントでは、XYZ_value 以外の非 NULL 値を持つすべての行が返されます。

SET ANSI_NULLS が ON に設定されていると、NULL 値に対するすべての比較は UNKNOWN に評価されます。 SET ANSI_NULLS が OFF に設定されていて、データ値が NULL の場合は、NULL 値に対するすべてのデータ比較は TRUE に評価されます。 SET ANSI_NULLS が指定されていない場合は、現在のデータベースの ANSI_NULLS オプションの設定が適用されます。 ANSI_NULLS データベース オプションの詳細については、「ALTER DATABASE (Transact-SQL)」を参照してください。

比較のオペランドの 1 つが NULL またはリテラル NULL のいずれかの変数であるとき、SET ANSI_NULLS が ON の場合のみ比較に影響します。 比較の両側が列または複合式の場合は、この設定は比較に影響しません。

スクリプトが意図どおりに動作するようにするには、ANSI_NULLS データベース オプションや SET ANSI_NULLS の設定とは無関係に、NULL 値を含む可能性のある比較で、IS NULL と IS NOT NULL を使用するようにしてください。

分散クエリを実行する際には、SET ANSI_NULLS を ON に設定してください。

計算列やインデックス付きビューのインデックスを作成または変更するときには、SET ANSI_NULLS を ON に設定する必要があります。 SET ANSI_NULLS が OFF の場合、計算列にインデックスが設定されているテーブルやインデックス付きビューにおける CREATE、UPDATE、INSERT、および DELETE のステートメントはいずれも失敗します。 SQL Server から、目的の値に違反しているすべての SET オプションを一覧表示したエラーが返されます。 また、SELECT ステートメントの実行時に SET ANSI_NULLS が OFF の場合、SQL Server は計算列やビュー上のインデックス値を無視し、テーブルやビューにそのようなインデックスがないものとして SELECT 操作を処理します。

注意

ANSI_NULLS は、計算列およびインデックス付きビューにおいてインデックスを操作するときに、指定された値に設定する必要がある 7 つの SET オプションの中の 1 つです。 オプションの ANSI_PADDING、ANSI_WARNINGS、ARITHABORT、QUOTED_IDENTIFIER、および CONCAT_NULL_YIELDS_NULL も ON に設定する必要があります。また、NUMERIC_ROUNDABORT は OFF に設定する必要があります。

SQL Server Native Client ODBC ドライバーおよび SQL Server Native Client OLE DB Provider for SQL Server では、接続時に自動的に ANSI_NULLS が ON に設定されます。 この設定は、ODBC データ ソースまたは ODBC 接続属性で構成でき、SQL Server のインスタンスに接続する前にアプリケーションの内部で設定される OLE DB 接続プロパティでも構成できます。 SET ANSI_NULLS の既定値は OFF です。

SET ANSI_DEFAULTS が ON の場合には、SET ANSI_NULLS は有効 (ON) になります。

SET ANSI_NULLS は、解析時ではなく実行時に設定されます。

権限

public ロールのメンバーシップが必要です。

使用例

次の例では、= (等号) 比較演算子と <> (不等号) 比較演算子を使用して、テーブル内の NULL 値と NULL 以外の値を比較します。 この例では、IS NULL が SET ANSI_NULLS の設定に影響されないことも示しています。

-- Create table t1 and insert values.
CREATE TABLE dbo.t1 (a INT NULL);
INSERT INTO dbo.t1 values (NULL),(0),(1);
GO

-- Print message and perform SELECT statements.
PRINT 'Testing default setting';
DECLARE @varname int; 
SET @varname = NULL;

SELECT a
FROM t1 
WHERE a = @varname;

SELECT a 
FROM t1 
WHERE a <> @varname;

SELECT a 
FROM t1 
WHERE a IS NULL;
GO

-- SET ANSI_NULLS to ON and test.
PRINT 'Testing ANSI_NULLS ON';
SET ANSI_NULLS ON;
GO
DECLARE @varname int;
SET @varname = NULL

SELECT a 
FROM t1 
WHERE a = @varname;

SELECT a 
FROM t1 
WHERE a <> @varname;

SELECT a 
FROM t1 
WHERE a IS NULL;
GO

-- SET ANSI_NULLS to OFF and test.
PRINT 'Testing SET ANSI_NULLS OFF';
SET ANSI_NULLS OFF;
GO
DECLARE @varname int;
SET @varname = NULL;
SELECT a 
FROM t1 
WHERE a = @varname;

SELECT a 
FROM t1 
WHERE a <> @varname;

SELECT a 
FROM t1 
WHERE a IS NULL;
GO

-- Drop table t1.
DROP TABLE dbo.t1;

関連項目

参照

SET ステートメント (Transact-SQL)

SESSIONPROPERTY (Transact-SQL)

= (等しい) (Transact-SQL)

IF...ELSE (Transact-SQL)

<> (等しくない) (Transact-SQL)

SET ステートメント (Transact-SQL)

SET ANSI_DEFAULTS (Transact-SQL)

WHERE (Transact-SQL)

WHILE (Transact-SQL)