最初と最後のトリガーの指定
テーブルに関連付けられている AFTER トリガーの 1 つを、INSERT、DELETE、および UPDATE の各トリガー動作に対して起動される、最初の AFTER トリガーまたは最後の AFTER トリガーのいずれかに指定できます。 最初と最後のトリガーの間で起動される AFTER トリガーは、任意の順序で実行されます。
AFTER トリガーの順序を指定するには、sp_settriggerorder ストアド プロシージャを使用します。 sp_settriggerorder には次のオプションがあります。
オプション |
説明 |
|---|---|
First |
DML トリガーが、トリガー動作に対して起動される最初の AFTER トリガーであることを指定します。 |
Last |
DML トリガーが、トリガー動作に対して起動される最後の AFTER トリガーであることを指定します。 |
None |
DML トリガーを起動する特定の順番がないことを指定します。 主に最初または最後のトリガーのいずれかの順序をリセットするときに使用します。 |
次の例は、sp_settriggerorder を使用する例を示しています。
sp_settriggerorder @triggername = 'MyTrigger', @order = 'first', @stmttype = 'UPDATE'
.gif "重要な注意事項") 重要 |
|---|
最初のトリガーと最後のトリガーは、2 つの異なる DML トリガーである必要があります。 |
テーブルでは、INSERT、UPDATE、および DELETE の各トリガーを同時に定義することができます。 各ステートメントはその型ごとに、固有の最初と最後のトリガーを持つことができますが、最初と最後に同じトリガーを持つことはできません。
1 つのテーブルに定義された最初のトリガーまたは最後のトリガーが、FOR UPDATE、FOR DELETE、または FOR INSERT などのトリガー動作に対応していない場合は、それらの動作に対する最初のトリガーまたは最後のトリガーを設定できません。
INSTEAD OF トリガーは最初のトリガーまたは最後のトリガーとして指定できません。 INSTEAD OF トリガーは基になるテーブルが更新される前に起動されるためです。 INSTEAD OF トリガーによって基になるテーブルが更新された場合、テーブルで定義された AFTER トリガーが起動される前に更新が発生します。 たとえば、ビュー上の INSTEAD OF INSERT トリガーによってベース テーブルにデータが挿入され、ベース テーブル自体に INSTEAD OF INSERT トリガーおよび 3 つの AFTER INSERT トリガーが含まれる場合、挿入操作の代わりに、ベース テーブルにある INSTEAD OF INSERT トリガーが起動されます。また、ベース テーブルでの挿入操作の後、ベース テーブルにある AFTER トリガーが起動されます。 詳細については、「DML トリガー」を参照してください。
ALTER TRIGGER ステートメントによって最初のトリガーまたは最後のトリガーが変更された場合、First 属性または Last 属性が削除され、順序の値が None に設定されます。 sp_settriggerorder を使用して順序をリセットする必要があります。
OBJECTPROPERTY 関数は、トリガーが最初のトリガーであるか、または最後のトリガーであるかを、ExecIsFirstTrigger プロパティおよび ExecIsLastTrigger プロパティを使用して示します。
即時更新サブスクリプションまたはキュー更新サブスクリプションに含まれるテーブルでは、レプリケーションによって最初のトリガーが自動的に生成されます。 レプリケーションのトリガーは最初のトリガーであることが必要です。 レプリケーションでは、最初のトリガーを持つテーブルを即時更新サブスクリプションまたはキュー更新サブスクリプションに含めるよう設定すると、エラーが発生します。 テーブルをサブスクリプションに含めた後で、トリガーを最初のトリガーにしようとすると、sp_settriggerorder によってエラーが返されます。 レプリケーション トリガーに ALTER を使用したり、sp_settriggerorder を使用してレプリケーション トリガーを最後のトリガーまたは順序なしのトリガーに変更すると、サブスクリプションは正しく動作しません。