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BINARY_CHECKSUM (Transact-SQL)

テーブルの 1 つの行、または一連の式に対して計算された、バイナリのチェックサム値を返します。 BINARY_CHECKSUM は、テーブルの行に変更がないか確認するときに使用できます。

適用対象: SQL Server (SQL Server 2008 から現在のバージョンまで)、Windows Azure SQL データベース (初回のリリースから現在のバージョンまで)

トピック リンク アイコン Transact-SQL 構文表記規則

構文

BINARY_CHECKSUM ( * | expression [ ,...n ] ) 

引数

  • *
    テーブルのすべての列を計算の対象とします。 BINARY_CHECKSUM の計算では、比較できないデータ型の列は無視されます。 比較できないデータ型には、text、ntext、image、cursor、xml、および比較できない共通言語ランタイム (CLR) のユーザー定義型が含まれます。

  • expression
    任意のデータ型のを指定します。 BINARY_CHECKSUM の計算では、比較できないデータ型の式は無視されます。

説明

BINARY_CHECKSUM(*) をテーブルの行に対して実行した場合、行が変更されていなければ同じ値が返されます。 BINARY_CHECKSUM(*) では、行が変更されていると、ほとんどの場合は異なる値が返されます (ただし異ならない場合もあります)。異なる値が返される場合は、行に変更があったかどうかを確認できます。

BINARY_CHECKSUM は式のリストに適用でき、指定したリストに対しては同じ値が返されます。 BINARY_CHECKSUM を 2 つの式のリストに適用した場合、2 つのリストの対応する要素が同じ型と同じバイト表現であれば、同じ値が返されます。 この定義では、指定した型の値が NULL であった場合、これらの値は同じバイト表現として扱われます。

BINARY_CHECKSUM と CHECKSUM は類似した関数で、どちらも式のリストに対するチェックサム値の計算に使用でき、式の順序が結果の値に影響します。 BINARY_CHECKSUM(*) で使用される列の順序は、テーブルまたはビュー定義で指定された列の順序です。 これには計算列も含まれます。

ロケールによっては、異なる表現の文字列が同じものと判断される場合があります。このような場合、CHECKSUM と BINARY_CHECKSUM では文字列型に対して異なる値が返されます。 文字列型は、char、varchar、nchar、nvarchar、および sql_variant (sql_variant の基本データ型が文字列型の場合) です。 たとえば、文字列 "McCavity" と "Mccavity" の BINARY_CHECKSUM 値は異なります。 これに対し、大文字小文字が区別されないサーバーの場合、CHECKSUM では 2 つの文字列に同じチェックサム値が返されます。 CHECKSUM 値を BINARY_CHECKSUM 値と比較しないでください。

使用例

次の例では、BINARY_CHECKSUM を使用して、テーブルの行に変更がないかどうかを確認します。

USE AdventureWorks2012;
GO
CREATE TABLE myTable (column1 int, column2 varchar(256));
GO
INSERT INTO myTable VALUES (1, 'test');
GO
SELECT BINARY_CHECKSUM(*) from myTable;
GO
UPDATE myTable set column2 = 'TEST';
GO
SELECT BINARY_CHECKSUM(*) from myTable;
GO

関連項目

参照

集計関数 (Transact-SQL)

CHECKSUM (Transact-SQL)

CHECKSUM_AGG (Transact-SQL)