ERROR_LINE (Transact-SQL)
TRY...CATCH 構造の CATCH ブロックの実行を引き起こすエラーが発生した行番号を返します。
適用対象: SQL Server (SQL Server 2008 から現在のバージョンまで)、Windows Azure SQL データベース (初回のリリースから現在のバージョンまで) |
構文
ERROR_LINE ( )
戻り値の型
int
戻り値
CATCH ブロックで呼び出されると、次の値を返します。
エラーが発生した行番号
ストアド プロシージャまたはトリガー内でエラーが発生した場合には、ルーチン内の行番号
CATCH ブロックのスコープ外で呼び出された場合は、NULL を返します。
説明
この関数は、CATCH ブロックのスコープ内の任意の場所で呼び出すことができます。
ERROR_LINE は、呼び出された回数や CATCH ブロックのスコープ内のどこで呼び出されたかにかかわらず、エラーが発生した行番号を返します。 これは、エラーが発生したステートメントの直後のステートメントまたは CATCH ブロックの最初のステートメントでエラー番号を返す、@@ERROR などの関数とは異なります。
入れ子になった CATCH ブロックでは、ERROR_LINE は、参照されている CATCH ブロックのスコープに固有のエラー行番号を返します。 たとえば、TRY...CATCH 構造の CATCH ブロックに、入れ子になった TRY...CATCH 構造が含まれる場合があります。 入れ子になった CATCH ブロック内では、ERROR_LINE は、入れ子になった CATCH ブロックを呼び出したエラーの行番号を返します。 ERROR_LINE が外部の CATCH ブロックで実行されると、その CATCH ブロックを呼び出したエラーの行番号が返されます。
使用例
A. CATCH ブロックで ERROR_LINE を使用する
次の例では、0 除算エラーを生成する SELECT ステートメントを示します。 エラーが発生した行番号が返されます。
BEGIN TRY
-- Generate a divide-by-zero error.
SELECT 1/0;
END TRY
BEGIN CATCH
SELECT ERROR_LINE() AS ErrorLine;
END CATCH;
GO
B. ストアド プロシージャ内の CATCH ブロックで ERROR_LINE を使用する
次のコード例では、0 除算エラーを生成するストアド プロシージャを示します。 ERROR_LINE は、エラーが発生したストアド プロシージャの行番号を返します。
-- Verify that the stored procedure does not already exist.
IF OBJECT_ID ( 'usp_ExampleProc', 'P' ) IS NOT NULL
DROP PROCEDURE usp_ExampleProc;
GO
-- Create a stored procedure that
-- generates a divide-by-zero error.
CREATE PROCEDURE usp_ExampleProc
AS
SELECT 1/0;
GO
BEGIN TRY
-- Execute the stored procedure inside the TRY block.
EXECUTE usp_ExampleProc;
END TRY
BEGIN CATCH
SELECT ERROR_LINE() AS ErrorLine;
END CATCH;
GO
C. CATCH ブロックで ERROR_LINE を他のエラー処理ツールと一緒に使用する
次の例では、0 除算エラーを生成する SELECT ステートメントを示します。 エラーが発生した行番号と共に、エラーに関する情報が返されます。
BEGIN TRY
-- Generate a divide-by-zero error.
SELECT 1/0;
END TRY
BEGIN CATCH
SELECT
ERROR_NUMBER() AS ErrorNumber,
ERROR_SEVERITY() AS ErrorSeverity,
ERROR_STATE() AS ErrorState,
ERROR_PROCEDURE() AS ErrorProcedure,
ERROR_LINE() AS ErrorLine,
ERROR_MESSAGE() AS ErrorMessage;
END CATCH;
GO