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オペレーティング システムの展開に関する問題のトラブルシューティング

適用対象: System Center Configuration Manager 2007, System Center Configuration Manager 2007 R2, System Center Configuration Manager 2007 R3, System Center Configuration Manager 2007 SP1, System Center Configuration Manager 2007 SP2

ここでは、Configuration Manager 2007 でオペレーティング システムの展開に関する一般的な問題が発生したときに、問題解決の役に立つ情報を提供します。この内容は、このバージョンの発行以降に更新されている可能性があります。最新のバージョンについては、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=93781 (英語) を参照してください。

Windows Vista または Windows PE 2.0 を使用してハード ディスクにパーティションを作成した後、Windows XP または Windows Server 2003 を正常にインストールできない

Windows Vista または Windows プレインストール環境 (Windows PE) 2.0 を使用して、ハードディスクにパーティションを作成します。これを行った後、Microsoft Windows Server 2003 または Windows XP をインストールしようとすると失敗します。

解決方法

この問題は、Windows Vista および Windows PE 2.0 によるディスク パーティションの作成方法が Windows XP および Windows Server 2003 とは異なるために発生します。これは、特定の BIOS ファームウェアを使用するコンピュータでのみ発生します。必要な回避策の詳細については、以下を参照してください。

Windows XP - https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=94633

Windows Server 2003 - https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=94635

コンピュータがソフトウェア配布の提供情報を実行していない

ソフトウェア配布の提供情報は、次のオペレーティング システムのすべてを実行している Configuration Manager 2007 クライアントでは失敗します。

  • Windows 2000

  • Windows XP

  • Windows 2000 Server

  • Windows 2003 Server

次のオペレーティング システムのいずれかからイメージを展開する場合、多くの国で夏時間の規則が変更されたため、Configuration Manager 2007 ソフトウェア配布の提供情報が 1 時間遅れます。

解決方法

夏時間の法律変更に対応して、コンピュータの時計を 2007 年の正しい日付に自動的に調整する更新をインストールすることができます。必要な更新をインストールする方法の詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=94809 を参照してください。

NTFS ブート パーティションがないコンピュータにオペレーティング システムを展開するとエラーが発生する

NTFS ブート パーティションなしでオペレーティング システム イメージを展開する場合、オペレーティング システムの展開は失敗し、エラーが返されます。

解決方法

ブート イメージを準備する前に、ハード ディスクを NTFS 形式に変換する必要があります。[コマンド ラインの実行] タスク シーケンス手順を使用して、ハード ディスクの変換を実行できます。[コマンド ラインの実行] タスク シーケンスのステップの [コマンド ライン] で、次のコマンドを入力します。

%windir%\system32\convert.exe c:/fs:ntfs /x

このコマンドでは、ブート パーティションがハード ドライブ "C" であると想定しています。

これにより、次の結果が返される可能性があります。

  • [0]: ハード ディスクが正常に NTFS に変換されたことを示します。

  • [4]: ハード ディスクが既に NTFS 形式であり、処理が不要であることを示します。

クライアントが履歴データを失ったか、またはすべてのシステム コレクションから管理できないか、見つからない

Configuration Manager 2007 によって、各 Configuration Manager 2007 クライアントが一意に識別されます。重複したハードウェア ID が検出されると、既定では Configuration Manager 2007 は、重複したレコードに対して、新しいクライアント レコードを自動的に作成します。この設定を行うことによって、ハードウェア ID が重複している可能性があるクライアントを、手動で操作を行わずに容易にアップグレードまたは展開できます。ただし、この設定により、再イメージ化されたコンピュータまたはバックアップから復元されたコンピュータで新しいレコードが作成され、クライアントに関する以前のすべての情報がレポートに使用できなくなります。

競合しているレコードが検出された場合、競合しているすべてのレコードを管理者が手動で整合するためには、別の構成が必要です。この設定により、影響を受けるクライアントが管理されなくなり、コレクションに表示されなくなりますが、[競合しているレコード] ノードには表示されます。このようなクライアントは、管理者が競合を解決するまで管理されないままです。

詳細については、「Configuration Manager のクライアントの展開の新機能」の「クライアント ID の管理」セクションを参照してください。

解決方法

新しいレコードが作成されると、クライアントの以前のデータを取得できなくなりますが、今後、新しいレコードが自動的に作成されないように Configuration Manager を再構成できます。

クライアントが管理されず、コレクションに見つからない場合、[競合しているレコード] ノードをチェックして、手動でレコードをマージして整合したり、新しいレコードを作成したり、新しいレコードをブロックしたりできます。

サイト全体の設定を構成する方法と、競合しているレコードを手動で解決する方法の詳細については、「Configuration Manager クライアントの競合しているレコードを管理する方法」を参照してください。

バイナリ デルタ レプリケーションを使用してパッケージを展開または更新すると、SMSPXE.log の空きがなくなる

バイナリ デルタ レプリケーションを使用してパッケージを展開すると、1 分以内に SMSPXE.log の空きがなくなる可能性があります。

解決方法

SMSPXE.log の空きがなくなると、新しいログ ファイルが作成され、日付と時刻がタイトルに追加されます。新しいログ ファイルは次のディレクトリに作成されます。

Configuration Manager 2007サイト サーバーの場合:%windir%\sms\logs

その他のコンピュータの場合:%windir%\system32\ccm\logs

Windows Vista オペレーティング システム イメージを展開すると、一般的なエラー メッセージが返される

Windows Vista のスクリプト化されたオペレーティング システム インストールを実行すると、一般的なエラー メッセージが表示されます。

解決方法

この問題は、オペレーティング システムの展開に有効でない PID を指定した場合に発生する可能性があります。すべてのセットアップ ログがタスク シーケンス ログのディレクトリにコピーされます。このディレクトリで、追加情報を参照できます。

オペレーティング システム展開ログの詳細については、「オペレーティング システムの展開のログ ファイル」を参照してください。

オペレーティング システムの展開のタスク シーケンスで証明書ストアから証明書をエクスポートできない

手動で 1 つ以上のエクスポートできない証明書を Configuration Manager 2007 証明書ストアにインポートすると、Configuration Manager 2007 証明書ストアから証明書をエクスポートできないため、タスク シーケンスの実行に失敗します。

解決方法

手動で Configuration Manager 2007 ストアに証明書をインポートしないでください。

夏時間の更新前にキャプチャされたオペレーティング システム イメージが失敗する

2007 年の始めに、米国で夏時間 (DST) が延長されました。DST が例年より 3 週間早く 2007 年 3 月 11 日に開始され、例年より 1 週間遅く 2007 年 11 月 4 日に終了しました。この結果、新しい DST 期間は以前より 4 週間長くなりました。夏時間の更新が適用される前にキャプチャされたオペレーティング システム イメージは、新しいオペレーティング システムがインストールされた後、ソフトウェアのインストールを実行するときにエラーになる可能性があります。

解決方法

タスク シーケンスが失敗しないようにするには、インストールされるオペレーティング システムに DST の更新がインストールされ、タスク シーケンスのアクティブ化および有効期限を、変更された DST 日付の範囲外にする必要があります。夏時間 (DST) の更新の詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=108434 を参照してください。

新しいコンピュータの関連付けウィザードを使用しても新しいユーザーが追加されない

Configuration Manager 2007 SP1 および R2 では、新しいコンピュータの関連付けウィザードを使用して、コンピュータに新しいユーザーを追加しても、新しいユーザーは追加されません。ウィザードにはタスクが正常に完了したと表示されますが、新しいユーザーは追加されていません。

解決方法

新しいコンピュータの関連付けに新しいユーザーを追加するには、ユーザーを追加せずに新しいコンピュータの関連付けウィザードを完了します。新しい関連付けを右クリックし、[ユーザー アカウントの指定] を選択して、新しいユーザー アカウントを追加します。ユーザーが追加されます。

管理コンソールの新しいバージョンでのタスク シーケンスの編集がサポートされない

Configuration Manager 2007 SP1 または Configuration Manager 2007 R2 コンソールでの Configuration Manager 2007 タスク シーケンスの編集はサポートされていません。以前のバージョンの Configuration Manager 2007 で作成されたタスク シーケンスを編集しようとすると、エラーが表示されます。

解決方法

以前のバージョンの Configuration Manager 2007 で作成されたタスク シーケンスの編集には、Configuration Manager 2007 SP1 以降のバージョンを使用しないでください。

ネイティブ モード用セキュリティ レジストリ キーがキャプチャされたイメージに残る

ネイティブ モード クライアントのレジストリ情報は、オペレーティング システムの展開イメージ キャプチャ中にキャプチャされます。これには、サイト サーバー署名証明書の発行に使用されるルート証明書機関 (CA) およびその他のネイティブ モード設定に関する情報が含まれます。キャプチャされたイメージが異なるルート CA で使用される場合、クライアントはサイト サーバーからのポリシーを拒否します。このシナリオの詳細については、「サイト サーバー署名証明書の更新または変更」を参照してください、その他のネイティブ モード設定は、クライアントが正常にインストールされ、サイトに割り当てられた後で Active Directory ドメイン サービスから更新できます。

解決方法

オペレーティング システム展開イメージがネイティブ モード クライアントからキャプチャされる場合、イメージをキャプチャする前に、セキュリティ レジストリ キーを削除します。

ネイティブモードでイメージのセキュリティ レジストリ キーを削除するには

  1. 2 つのレジストリ ファイルのパッケージを作成します。1 つは 32 ビット コンピュータ用で、レジストリ キー HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\CCM\Security を削除するため、もう 1 つは 64 ビット コンピュータ用で、レジストリ キー HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Microsoft\CCM\Security を削除するためのものです。たとえば、これらは del_security_key_x86.reg および del_security_key_x64.reg などと呼ばれる場合があります。

  2. キャプチャ タスク シーケンスの[ConfigMgr クライアントのキャプチャの準備] 手順の後に 2 つの [コマンド ラインの実行] 操作を追加します。[コマンド ラインの実行] 操作ごとに Regedit.exe が開始され、セキュリティ レジストリ キーを削除する 2 つのレジストリ ファイルのうち 1 つを結合します。それぞれの操作に条件オプションを追加し、対応するセキュリティ レジストリ キーが存在するときにのみ実行するようにします。以下の例は、x86 および x64 用のコマンド ラインです。

    x86:REG DELETE HKLM\SOFTWARE\Microsoft\CCM\Security /f

    64: REG DELETE HKLM\SOFTWARE\Wow6432Node\Microsoft\CCM\Security /f

Windows XP から Windows 7 への移行で USMT を使用すると、すべての設定が移行されない

Windows XP から Windows 7 へのアップグレードや再インストール時に、Windows ユーザー状態移行ツール (USMT) 4.0 を使用してシステムやユーザーの状態を移行すると、壁紙やネットワーク プリンタ マッピングなどの設定が移行されないことがあります。タスク シーケンスの既定フォルダである USMT\x86 以外のフォルダから Scanstate.exe を実行した場合、Scanstate.exe は壁紙やフォルダ設定などのシステム要素が保存される DLManifests フォルダを見つけることができず、これらの設定は移行されません。USMT 4.0 は、DLManifests フォルダが含まれているローカル フォルダから実行する必要があります。

ユーザー状態移行ツール (USMT) 4.0 は Windows Automated Installation Kit (WAIK) 2.0 と一緒にリリースされていて、Configuration Manager 2007 オペレーティング システムの展開の前提条件となっています。

この問題により、次のような症状が発生します。

  1. ユーザー状態の移行後、壁紙またはフォルダ設定が移行されていない。

  2. 詳細ログが有効になっている場合、ScanState.log に次の行が表示される。

    [date time], Info [0x000000] Downlevel Manifests folder is not present. System component settings will not be gathered.

解決方法

タスク シーケンスの [コマンド ラインの実行] を使用して、DlManifests フォルダを作業ディレクトリ (ここでは %Windir%\System32) にコピーします。

USMT 4.0 を使用して壁紙やネットワーク設定などの追加のユーザー設定を移行するには

  1. Configuration Manager 2007 管理者コンソールで、[System Center Configuration Manager]、[サイト データベース]、[コンピュータの管理]、[ソフトウェアの配布]、[パッケージ] の順に移動し、USMT 4 パッケージを右クリックして、[プロパティ] を選択します。

  2. [データ ソース] タブをクリックして、[ソース ディレクトリ] ボックスで USMT フォルダのルート レベルが指定されていることを確認します。ここで x86 フォルダや AMD64 フォルダが指定されていてはいけません。x86 または AMD64 の展開に必要なパッケージは 1 つだけです。[ソース ディレクトリ] ボックスで x86 フォルダまたは AMD64 フォルダが指定されている場合、ソース ディレクトリを 1 レベル上位の USMT フォルダのルートに指定し直します。パッケージに変更を加えた場合、この USMT 4 パッケージを共有している配布ポイントを更新 (リフレッシュではなく) する必要があります。

  3. Configuration Manager 2007 管理者コンソールで、[System Center Configuration Manager]、[サイト データベース]、[コンピュータの管理]、[オペレーティング システムの展開]、[タスク シーケンス] の順に移動し、該当するタスク シーケンスを右クリックして [編集] をクリックします。

  4. [ユーザー状態のキャプチャ] タスク シーケンスの直前に、[コマンド ラインの実行] タスク シーケンスのステップを追加します。

  5. 新しく作成した [コマンド ラインの実行] タスク シーケンス手順で次を行います。

    1. [パッケージ] チェック ボックスを選択し、[参照] をクリックして USMT 4 パッケージを選択します。

    2. [64 ビット ファイル システムのリダイレクトを無効にする] オプションを選択します。

    3. [名前] ボックスに次を入力します。

      DlManifests フォルダを作業ディレクトリにコピー
      
    4. [コマンド ライン] ボックスに次を入力します。

      xcopy /e .\%PROCESSOR_ARCHITECTURE%\DlManifests\*.* %windir%\system32\D1Manifests\*.*
      
  6. [適用] をクリックして、タスク シーケンスを保存します。

参照:

概念

オペレーティング システムの展開のトラブルシューティング

その他のリソース

オペレーティング システムの展開の問題

その他の情報については、「Configuration Manager 2007 Information and Support」 (Configuration Manager 2007 の情報とサポート) を参照してください。
ドキュメント チームに連絡するには、次のアドレスに電子メールを送信してください。 SMSdocs@microsoft.com.