次の方法で共有


資産インテリジェンス レポートの制限事項について

適用対象: System Center Configuration Manager 2007, System Center Configuration Manager 2007 R2, System Center Configuration Manager 2007 R3, System Center Configuration Manager 2007 SP1, System Center Configuration Manager 2007 SP2

資産インテリジェンス レポートは、使用中のインストール済みソフトウェア タイトルおよび購入済みソフトウェア ライセンスに関する大量の情報を提供できます。ただし、この情報のみに基づいて購入済みソフトウェア ライセンスの対応状況を判断しないでください。

依存関係の例

エンタープライズ環境で使用されているソフトウェア タイトルのソフトウェア ライセンス情報のインベントリには複雑な依存関係があるため、資産インテリジェンス レポートに表示されるインストール済みソフトウェア タイトルの数量およびライセンス情報は、現在実際に使用されている数と異なる場合があります。

資産インテリジェンスを使用している企業における、インストール済みソフトウェアとライセンスの使用状況のインベントリに関連した依存関係の例を次に示します。これらの依存関係は、資産インテリジェンス レポートの精度に影響を与える可能性があります。

  • クライアント ハードウェア インベントリの依存関係
    資産インテリジェンスのインストール済みソフトウェアのレポートは、ハードウェア インベントリを拡張して資産インテリジェンス レポートを有効にした SMS または Configuration Manager クライアントから収集されたデータに基づいています。このハードウェア インベントリ レポートにおけるこの依存関係のため、資産インテリジェンス レポートは、必要な資産インテリジェンス WMI レポート クラスが有効になっているハードウェア インベントリ処理が正常に完了した SMS または Configuration Manager クライアントからのデータのみを反映します。また、SMS または Configuration Manager クライアントは管理者が定義したスケジュールに従ってハードウェア インベントリ処理を実行するため、データ レポートに遅延が生じ、資産インテリジェンス レポートの精度に影響する可能性があります。たとえば、クライアントが正常にハードウェア インベントリ サイクルを完了した後に、インベントリ対象のライセンスされたソフトウェア タイトルがアンインストールされたとしても、クライアントのスケジュールされたハードウェア インベントリ レポートの次のサイクルまでは、資産インテリジェンス レポートでそのソフトウェア タイトルが依然インストール済みとして表示されます。
  • ソフトウェア パッケージの依存関係
    資産インテリジェンス レポートは、標準の SMS または Configuration Manager クライアントのハードウェア インベントリ処理を使用して収集されたインストール済みソフトウェア タイトルのデータに基づいており、一部のソフトウェア タイトルのデータは適切に収集されないことがあります。たとえば、標準のインストール処理に従っていないソフトウェア インストール、またはインストール前に変更されたソフトウェア インストールの影響により、資産インテリジェンス レポートの結果が不正確になります。
  • サーバーの役割の依存関係
    CAL レポートを利用する場合、これらのレポートは、たとえば単一のサーバーの役割をサポートする Windows Server オペレーティング システムを実行しているサーバーなど、特定のシナリオで特定の製品の使用状況を視覚的に伝えるために設計されていることを考慮することが重要です。異なるシナリオでは、ライセンスされたソフトウェア タイトルの使用状況の結果が不正確になることがあります。たとえば、Exchange メール サーバーや SQL Server データベース サーバーなど、複数のサーバーの役割をサポートする Windows Server オペレーティング システムを実行するサーバーなどが該当します。資産インテリジェンスを使用してライセンスの使用状況および情報を報告する場合は、ライセンスの使用状況を視覚的に伝えるためだけに設計されている点に注意してくだあい。たとえば、使用許諾契約書により、ラボまたは教室の環境では特定のソフトウェアを無償で使用することが許可されていても、資産インテリジェンスは単に使用中のインストール済みソフトウェアを検出し、そのとおりレポートします。この場合、資産インテリジェンスのみに依存すると、過払いが生じる可能性があります。
  • 場所と使用状況
    資産インテリジェンスを使用してライセンスの使用状況および情報を報告する場合は、ライセンスの使用状況を視覚的に伝えるためだけに設計されている点に注意してくだあい。たとえば、使用許諾契約書により、ラボまたは教室の環境では特定のソフトウェアを無償で使用することが許可されていても、資産インテリジェンスは単に使用中のインストール済みソフトウェアを検出し、そのとおりレポートします。この場合、資産インテリジェンスのみに依存すると、過払いが生じる可能性があります。

法律上の制限事項

資産インテリジェンス レポートに表示される情報には多くの制限事項があります。また、表示される情報は法律、会計、またはその他の専門的アドバイスを構成するものではありません。資産インテリジェンス レポートが提供する情報は情報提供のみを目的としており、この情報のみを使用してソフトウェア ライセンス使用の対応状況を判断しないでください。

資産インテリジェンスを使用している企業における、インストール済みソフトウェアとライセンスの使用状況のインベントリに関連した制限の例を次に示します。これらの制限は、資産インテリジェンス レポートの精度に影響を与える可能性があります。

  • Microsoft ライセンス使用数の制限

    • 購入済みの Microsoft ソフトウェア ライセンスの数は管理者が指定した情報に基づいており、正確なソフトウェア ライセンスの数が指定されていることを厳密に確認する必要があります。

    • 報告される Microsoft ソフトウェア ライセンス数には、ボリューム ライセンス プログラムを通じて取得した Microsoft ソフトウェア ライセンスの情報のみが含まれます。小売、相手先ブランドによるライセンス (OEM)、またはその他のソフトウェア ライセンス販売チャネルを通じて取得したソフトウェア ライセンスの情報は反映されません。

    • 過去 45 日以内に取得されたソフトウェア ライセンスは、ソフトウェア販売店のレポートの要件およびスケジュールが原因で、Microsoft ソフトウェア ライセンス数の報告に含まれない場合があります。

    • 企業の吸収合併によるソフトウェア ライセンスの譲渡は、Microsoft ソフトウェア ライセンス数に反映されない場合があります。

    • Microsoft ボリューム ライセンス (MVLS) 使用許諾契約書内の非標準の条項および条件は、報告されるソフトウェア ライセンス数に影響する場合があります。その結果、Microsoft の担当者による追加の確認が必要になることがあります。

  • インストール済みソフトウェア タイトル数の制限
    資産インテリジェンス レポートでのインストール済みソフトウェア タイトル数の精度は、SMS が完全に機能しているのか、または Configuration Manager クライアントがハードウェア インベントリ レポート サイクルおよび適切なコンピュータへのインストールを正常に完了しているのかによって異なります。また、ライセンスされたソフトウェア タイトルのインストールまたはアンインストールが、ハードウェア インベントリ レポート サイクルの成功後に実行された場合、次にスケジュールされたハードウェア インベントリでクライアントがそれを報告するまでの間、資産インテリジェンス レポートが実行されても、そのインストールまたはアンインストールが反映されないという遅延が生じる場合があります。
  • ライセンス調整の制限
    インストール済みソフトウェア タイトルと購入済みソフトウェア ライセンス数の調整は、管理者が指定したライセンス数と、管理者が設定したスケジュールに基づく SMS または Configuration Manager クライアントのハードウェア インベントリから収集されたインストール済みソフトウェア タイトル数を比較して計算されます。この比較は、Microsoft による最終的なライセンス場所の結論を示すものではありません。実際のライセンス場所は、特定のソフトウェア タイトルのライセンスおよびライセンス条項で許可された使用権によって異なります。

参照:

概念

資産インテリジェンスの概要

その他の情報については、「Configuration Manager 2007 Information and Support」 (Configuration Manager 2007 の情報とサポート) を参照してください。
ドキュメント チームに連絡するには、次のアドレスに電子メールを送信してください。 SMSdocs@microsoft.com.