System Center 2012 SP1 - Service Manager のアップグレード エラー
適用対象: System Center 2012 SP1 - Service Manager,System Center 2012 R2 Service Manager
System Center 2012 – Service Manager SP1 へのアップグレードが正常に完了しないことがあります。 アップグレードでエラーが発生する可能性があるフェーズは 5 つあります。 エラーが発生したフェーズにより、正常に完了しなかったアップグレードからの復旧手順が異なります。
前提条件の確認中に発生するエラー
期待される事項の確認中に発生するエラー
管理サーバーへの変更を確定する前に予期しない状況で発生するエラー
管理サーバーへの変更が確定した後に予期しない状況で発生するエラー
データベースへの変更が確定した後に予期しない状況で発生するエラー
Configuration サービスのスタートアップがタイムアウトになって、アップグレードが失敗することもあります。
前提条件の確認中に発生するエラー
System Center 2012 – Service Manager SP1 のインストールを開始する前に、特定の必要条件に対して、前提条件の確認が行われます。 条件が見つかっても Service Manager SP1 が機能し続けことができる場合は、警告が表示されます。 警告は、感嘆符 (!) が付いた黄色の三角形で識別されます。 警告として識別された条件は、インストールを妨げません。
絶対必要条件である条件が見つかると、エラーが表示されます。 エラー表示は、X の付いた赤い丸で識別されます。
警告かエラーが表示されたら、インストールを取り消して必要な変更を行うか、適切な変更を行ってから [要件を再確認] をクリックして、インストールを続けることができます。 インストールやアップグレードを進めるには、すべてのエラー条件を修正しなければなりません。
期待される事項の確認中に発生するエラー
前提条件の確認中に識別されたエラーがすべて修正されたら、ウィザードの [前提条件] ページの [次へ] を押して、System Center 2012 – Service Manager のアップグレードまたはインストールを開始します。 インストールまたはアップグレード プロセスの間に、システムが次の条件を確認します。
指定したデータ ウェアハウス データベースが存在する
指定した SQL Server が実行されているコンピューターで、SQL Server 2008 Service Pack 1 (SP1)、SQL Server 2008 Service Pack 2 (SP2)、 SQL Server 2008 R2 が実行されていない。
データベースに指定したハード ディスク ドライブの空き領域が、少なくとも 1 GB ある
System Center Data Access サービスが、入力した資格情報のセットでログオンできる
System Center 管理構成サービスが、入力した資格情報のセットでログオンできる
アップグレードされたファイルをインストールするのに十分な空きディスク領域がある
セットアップが、Service Manager インストール用のファイルの場所にアクセスできる
これらの種類の確認中にエラーが発生した場合は、適切な変更を行います。 たとえば、十分な領域があるハード ディスクの場所を指定してから、警告ページで [再試行] をクリックして、インストールを続行します。
管理サーバーへの変更を確定する前に予期しない状況で発生するエラー
System Center 2012 – Service Manager SP1 のインストール中またはアップグレード中に、エラーが発生する場合があります。 構造化照会言語 (SQL) データベースが変更される前、あるいは管理パックがインポートされる前など、Service Manager 管理サーバーやデータ ウェアハウス管理サーバーへの変更が確定される前にエラーが発生すると、[再試行] ボタン付きのエラー メッセージが表示されます。 このような状況では、問題を修正してから、インストールまたはアップグレードを再試行できます。
管理サーバーへの変更を確定する前に予期しない状況で発生するエラー
SQL データベースが変更された後、あるいは管理パックがインポートされた後など、Service Manager 管理サーバーやデータ ウェアハウス管理サーバーへの変更が確定された後にエラーが発生すると、[再試行] ボタンが付いていないエラー メッセージが表示されます。 この状況では、影響を受ける管理サーバーの元のバージョンを再インストールする必要があります。
いずれのケースでも、暗号化キーのバックアップが必要です。Service Manager 管理サーバーの暗号化キーは、アップグレードを開始する前にバックアップしていた場合のみ使用できます。 詳細については、「Disaster Recovery Guide for System Center 2012 – Service Manager (System Center 2012 - Service Manager の障害復旧ガイド)」の「How to Back Up the Encryption Key in Service Manager (Service Manager の暗号化キーのバックアップ方法)」を参照してください。
管理サーバーへの変更を確定する前に予期しない状況で発生するエラー
管理パックがインポートされた後、あるいはその他の時間データがデータベースに書き込また後など、変更が確定した後にエラーが発生すると、[再試行] ボタンが付いていないエラー メッセージが表示されます。
この時点では、[閉じる] をクリックして、障害復旧プロセスを開始して、データベースを復旧する以外にオプションはありません。 この復旧は、アップグレード プロセスを開始する前にデータベースをバックアップしていた場合のみ可能です。 詳細については、「Disaster Recovery Guide for System Center 2012 – Service Manager (System Center 2012 – Service Manager の障害復旧ガイド)」の「Backing Up Service Manager Databases (Service Manager データベースのバックアップ)」を参照してください。
Configuration サービスのスタートアップのタイムアウトによるアップグレード エラー
一部のコンピューターでは、System Center 管理構成サービスが時間内に開始できないために Service Manager のセットアップが失敗し、ロール バックすることがあります。 この問題が発生すると、インストール ログに次のエントリが見つかる可能性があります。
CAStartServices: Attempting to start service. OMCFG
CAStartServices: StartService failed. Error Code: 0x8007041D.
ConfigureSDKConfigService: CAStartServices failed. Error Code: 0x8007041D. OMCFG
0x8007041D エラーは、サービスが開始または制御要求に時間内に応答しなかったことを示します。 さらに、システムのイベント ログに次のイベント ログが出力されている可能性があります。
Log Name: System
Source: Service Control Manager
Event ID: 7009
Task Category: None
Level: Error
Keywords: Classic
User: N/A
Description:
A timeout was reached (30000 milliseconds) while waiting for the System Center Management Configuration service to connect.
この問題は、.NET Framework 2.0 マネージ アセンブリの Authenticode 署名の読み込みに通常より時間がかかると発生します。 .NET Framework 2.0 マネージ アセンブリのAuthenticode 署名が読み込まれると、その署名は常に検証されます。 さらに、さまざまな他の設定のために、.NET Framework 2.0 マネージ アセンブリの読み込みが通常よりも長くかかる可能性があります。 たとえば、ネットワーク構成のために、.NET Framework 2.0 マネージ アセンブリの読み込みが通常よりも長くかかる可能性があります。
この問題の原因の詳細については、Microsoft サポート技術情報の「FIX: Authenticode 署名をもつ .NET Framework 2.0 マネージ アプリケーションで、通常より起動に時間がかかる」を参照してください。
取り得る回避策の手順については、「構成サービスの起動問題に対応する方法」を参照してください。