VMware リソース プールからプライベート クラウドを作成する方法
対象: System Center 2012 SP1 - Virtual Machine Manager、System Center 2012 R2 Virtual Machine Manager、System Center 2012 - Virtual Machine Manager
この手順を使用して Virtual Machine Manager (VMM) の VMware リソース プールからプライベート クラウドを作成できます。
アカウントに関する必要条件 この手順は、管理者ユーザー ロールまたは代理管理者ユーザー ロールのメンバーとして実行する必要があります。ただし後者の場合は、VMware リソース プールを含む ESX ホストまたはホスト クラスターの置かれているホスト グループが管理スコープに含まれていることが必要です。
必要条件
プライベート クラウドを VMware リソース プールから作成する前に、次の前提条件が満たされていることを確認してください。
「Preparing the Fabric in VMM (VMM でのファブリックの準備」の手順を使用して、ファブリックを構成します。 この手順では、「Preparing the Fabric in VMM (VMM でのファブリックの準備)」セクションの例をファブリック リソースとして引用しています。
[!メモ]
VMM から VMware の記憶域を検出して管理することはできません。
VMware vCenter Server で 1 つ以上のリソース プールが構成されていることが必要です。 vCenter Server、および VMware リソース プールを含む VMware ESX ホストまたはホスト クラスターが VMM の管理下にあることが必要です。 vCenter Server および ESX ホストを VMM 管理に追加する方法については、「Managing VMware ESX Hosts Overview (VMware ESX ホストの管理の概要)」を参照してください。
バーチャル マシンを VMM ライブラリに保管する機能をセルフサービス ユーザーに提供する場合は、記憶域の場所としての役割を果たす既存のライブラリ共有内にフォルダーを作成します。 セルフサービス ユーザーが自分のバーチャル マシンを保管できるためには、保管と再展開のアクセス許可が必要であることに注意してください。
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重要保管済みバーチャル マシン用に指定するライブラリ共有の場所は、プライベート クラウドの読み取り専用リソースの場所として指定する共有とは別にする必要があります。 また、セルフサービス ユーザー ロール用に指定されるユーザー ロールのデータ パスと比較した場合に、パスまたはパスの一部が一意であることも必要です。 たとえば、セルフサービス ユーザー ロールのユーザー ロール データ パスが \\VMMServer01\Marketing の場合、\\VMMServer01\Marketing\StoredVMs という保管済みバーチャル マシンのパスは作成できません。 ただし、ユーザー ロール データ パスが \\VMMServer01\Marketing\MarketingUserRoleData の場合、\\VMMServer01\Marketing\StoredVMs は一意の完全なパスであるため、これを保管済みバーチャル マシンのパスとして指定できます。 また、完全に別個のライブラリ共有を作成することもできます。
保管済みバーチャル マシンのパスおよび読み取り専用ライブラリ共有は、クラウドの作成ウィザードの実行時に構成します。 セルフサービス ユーザー ロールのデータ パスは、セルフサービス ユーザー ロールの作成時またはセルフサービス ユーザー ロールのプロパティの変更時に指定されます。
たとえば、VMMServer01\Marketing\StoredVMs パスを作成します。
読み取り専用の共有をプライベート クラウドに割り当て、そこにセルフサービス ユーザーが使用できる読み取り専用リソース (.iso ファイルなど) を管理者が保管できるようにするには、読み取り専用ライブラリ共有として割り当てることのできるライブラリ共有が 1 つ以上あることを確認してください。 セルフサービス ユーザーには、リソースにアクセスするための作成者アクセス許可が必要なことに注意してください。
重要読み取り専用リソースの場所としてプライベート クラウドに指定するライブラリ共有は一意で、保管済みバーチャル マシンおよびセルフサービス ユーザー ロールに指定されるユーザー ロール データ パスで使用されるライブラリ共有とは異なることが必要です。
たとえば、SEALibrary および NYLibrary というライブラリ共有を使用できます。
[!メモ]
セルフサービス ユーザーのアクセス許可については、「VMM でセルフサービス ユーザー ロールを作成する方法」を参照してください。
VMware リソース プールからプライベート クラウドを作成する方法
[VM とサービス] ワークスペースを開きます。
[ホーム] タブの [作成] グループで、[クラウドの作成] をクリックします。
クラウドの作成ウィザードが開きます。
[全般] ページで、プライベート クラウドの名前と説明を入力して、[次へ] をクリックします。
たとえば、「マーケティング」という名前と、「マーケティング部門のバーチャル マシンおよびサービス用プライベート クラウド」という説明を入力します。
[リソース] ページで [VMware リソース プール] をクリックし、使用可能な VMware リソース プールをクリックしてから、[次へ] をクリックします。
[!メモ]
リソース プールを選択できるためには、VMware リソース プールを含む VMware ESX ホストまたはホスト クラスターが VMM の管理下にあることが必要です。
[論理ネットワーク] ページで、プライベート ネットワークで使用できるようにする各論理ネットワークの横のチェック ボックスをオンにしてから、[次へ] をクリックします。
たとえば、[BACKEND] の横のチェック ボックスをオンにして、[次へ] をクリックします。
[負荷分散] ページで、プライベート ネットワークで使用したい各負荷分散の横のチェック ボックスをオンにしてから、[次へ] をクリックします。
たとえば、[LoadBalancer01.contoso.com] の横のチェック ボックスをオンにして、[次へ] をクリックします。
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ヒントウィザードの終了時にファブリック リソースが構成されていない場合は、[次へ] をクリックして次のページに移動することができます。 ウィザードを終了した後でも、プライベート クラウドのリソースの追加や削除、プライベート クラウドの設定の変更は可能です。 これを行うには、プライベート クラウドを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[VIP プロファイル] ページで、プライベート ネットワークで使用したい各 VIP テンプレートの横のチェック ボックスをオンにしてから、[次へ] をクリックします。
たとえば、[Web 層 (HTTPS トラフィック)] の横のチェック ボックスをオンにして、[次へ] をクリックします。
[記憶域] ページで、[次へ] をクリックします。
[!メモ]
ESX ホストに割り当てられている記憶域は、VMM で記憶域分類の管理または割り当てを行うことはできません。
[ライブラリ] ページで、次の操作を行います。
[保管済み VM パス] ボックスの横の [参照] をクリックします。[インストール先フォルダーの選択] ダイアログ ボックスで、ライブラリ サーバーを展開し、セルフサービス ユーザーがバーチャル マシンの保管場所として使用するライブラリ共有またはライブラリ共有内のフォルダーをクリックしてから、[OK] をクリックします。
たとえば、VMMServer01\Marketing ライブラリ共有内に作成した StoredVMs フォルダーをクリックします。
[読み取り専用ライブラリ共有] 領域で [追加] をクリックし、セルフサービス ユーザーが使用できる読み取り専用リソースを管理者が保管できる場所として使用する 1 つ以上のライブラリ共有を選択し、[OK] をクリックして、[次へ] をクリックします。
たとえば、SEALibrary および NYLibrary というライブラリ共有の横のチェック ボックスをオンにします。
[容量] ページで、プライベート クラウドの容量の限度を設定して、[次へ] をクリックします。 既定の値をそのまま使用することも、[最大値を使用] チェック ボックスをオフにして次のリソースのクォータを設定することもできます。
クォータの種類 説明 仮想 CPU 指定した数の CPU で提供される容量と同等の処理容量をプライベート クラウドに設定します。 実行中のバーチャル マシンに対して適用されます。 CPU のクォータを設定しても容量が持続的に保証されるわけではありません。プライベート クラウド内のホスト間で使用できる CPU の総容量が保証されるだけです。 メモリ プライベート クラウドに展開されるバーチャル マシンで使用できるメモリのクォータをギガバイト単位で設定します。 実行中のバーチャル マシンに対してのみ適用されます。 メモリのクォータを設定しても、容量が持続的に保証されるわけではありません。 たとえば、プライベート クラウドがホスト上で使用できるメモリが 2 GB、その他の場所で使用できるメモリが 2 GB の場合があります。
レプリカ バーチャル マシンの容量をオーバーコミットする方法の詳細については、「System Center 2012 R2 UR6 の VMM では、レプリカ VM 用のクラウドとホスト グループの容量をオーバー コミットするオプションが提供されるようになった」を参照してください。記憶域 プライベート クラウドに展開されるバーチャル マシンで使用できる記憶域容量のクォータをギガバイト単位で設定します。 動的なバーチャル ハード ディスクの場合、クォータは最大サイズに基づいて計算されます。 カスタム クォータ (ポイント) バーチャル マシン テンプレートを介してバーチャル マシンに割り当てられる総クォータ ポイントに基づいて、プライベート クラウドに展開されるバーチャル マシンのクォータを設定します。 クォータ ポイントは、バーチャル マシンの予想サイズに基づいてバーチャル マシン テンプレートに割り当てることのできる任意の値です。 カスタム クォータは、VMM 2008 R2 で作成されたセルフサービス ユーザー ロールとの下位互換性用に提供されています。 バーチャル マシン プライベート クラウドに展開できるバーチャル マシンの総数を制限します。 [機能プロファイル] ページで、[ESX サーバー] の横のチェック ボックスをオンにしてから、[次へ] をクリックします。 組み込みの機能プロファイルは、サポートされるハイパーバイザー プラットフォームごとに、バーチャル マシンに対して設定できる最小値と最大値を示します。
ヒント[ライブラリ] ワークスペースでカスタム機能プロファイルを作成して、プライベート クラウド内に作成されるバーチャル マシンで使用するリソースを制限することもできます。 組み込みの機能プロファイルに関連付けられている設定を表示する、またはカスタム機能プロファイルを作成するには、[ライブラリ] ワークスペースを開き、[プロファイル] を展開して、[機能プロファイル] をクリックします。 機能プロファイルのプロパティを表示できます。または、[ホーム] タブの [作成] グループで [作成] をクリックし、[機能プロファイル] をクリックして、新しい機能プロファイルを作成できます。 ESX のカスタム機能プロファイルを作成する場合は、ファブリックの互換性が [ESX サーバー] に設定されていることを確認してください。
[サマリー] ページで、設定を確認して、[完了] をクリックします。
[ジョブ] ダイアログ ボックスが表示されます。 ジョブの状態が [完了] になっていることを確認して、このダイアログ ボックスを閉じます。
プライベート クラウドが作成されたことを確認するには、[VM とサービス] ワークスペースで [クラウド] を展開します。
作成したプライベート クラウドが表示されます。
ヒントプライベート クラウドで使用されているリソースおよび使用可能なリソースの情報を表示するには、[VM とサービス] ワークスペースで [クラウド] を展開して、プライベート クラウドをクリックします。[ホーム] タブの [表示] グループで、[概要] をクリックします。[表示] グループで、[VM] または [サービス] をクリックして、プライベート クラウドに展開されているバーチャル マシンおよびサービスの情報を表示することもできます。
プライベート クラウドのライブラリが作成されたことを確認するには、[ライブラリ] ワークスペースを開いてから、[クラウドのライブラリ] を展開します。 プライベート クラウド名が一致するプライベート クラウドのライブラリが一覧表示されます。 プライベート クラウドのライブラリを展開すると、その構成内容によっては、読み取り専用ライブラリ共有が [保存済みバーチャル マシンとサービス] ノードと共に一覧表示されます。
作成したプライベート クラウドは、1 つ以上のユーザー ロールに割り当てることができます。 プライベート クラウドを既存のユーザー ロールに割り当てる、またはプライベート クラウドを割り当てるときにユーザー ロールを作成するには、[VM とサービス] ワークスペースで、割り当てるプライベート クラウドをクリックします。 次に、[ホーム] タブの [クラウド] グループで、[クラウドの割り当て] をクリックして [クラウドの割り当て] ダイアログ ボックスを開きます。 既存のユーザー ロールを選択する場合は、ユーザー ロールのプロパティを変更できます。[ユーザー ロールを作成してこのクラウドを割り当てる] を選択すると、ユーザー ロールの作成ウィザードが開きます。
セルフサービス ユーザー ロールの作成方法については、「VMM でセルフサービス ユーザー ロールを作成する方法」を参照してください。