ユーティリティ スポットライトUSB Flash Drive Manager
Lance Whitney
ユーザーが業務で使用するすべてのファイルまたは多くのファイルを保存するために、USB フラッシュ ドライブに依存する度合いが高まっている場合は、このようなドライブをより効果的に管理できるツールを提供する時期を迎えているのかもしれません。1 つの解決策として使用できるのが、とても便利な Microsoft USB Flash Drive Manager です。また、このユーティリティには無料で利用できるというメリットがあります。このユーティリティを使用すると、フラッシュ ドライブ上にあるファイルをコピー、削除、またはバックアップしたり、実用的なさまざまな作業を実行したりすることができます。USB Flash Drive Manager は、マイクロソフト Web サイトからダウンロードして、ご利用いただけます。
このユーティリティをインストールするには、ダウンロードされた UFDSetupWizard.msi ファイルを実行します。このファイルを実行すると、スタート メニューのプログラム一覧に、Microsoft USB Flash Drive Manager というショートカットが作成されます。プログラムを起動すると、[USB Flash Drive Manager] ウィンドウには、タブ付きのセクションに分かれたさまざまなコマンドが表示されます (図 1 参照)。
[Overview] (概要) タブには、特定の機能に対応した各タブへのリンクが表示されます。タブをクリックするか、[View] (表示) メニューのコマンドをクリックすると、特定の機能に対応したタブに移動できます。
最初の機能は、Copy Files (ファイルのコピー) です。この機能を使用すると、フラッシュ ドライブとハードディスク間でファイルを簡単にコピーできます。このタブのウィンドウには、フラッシュ ドライブ上にある全フォルダとファイルのアイコンが一覧表示されます。アイコンが表示されているウィンドウとエクスプローラの間でファイルやフォルダをドラッグ アンド ドロップすることで、フラッシュ ドライブとハードディスク間でファイルをコピーできます。
このウィンドウは、OS 環境に統合されるため、他のコマンドも使用することができます。アイコン ウィンドウでフォルダやファイルを右クリックして、[削除]、[名前の変更]、[送る] などの一般的なコマンドを実行できます。その他のオプションを使用すると、すべてのファイルを一括で削除したり、USB ドライブをエクスプローラで開いたりすることができます。
2 つ目の機能は、Backup/Restore (バックアップ/復元) です。この機能を使用すると、このユーティリティによって設定された既定のディレクトリである My Documents\Microsoft USB Flash Drive Backup に、フラッシュ ドライブ全体の内容がバックアップされます。各バックアップ フォルダには、UFD Image という文字列の後に通し番号を追加した UFD Image 1 や UFD Image 2 のような既定の名前が付けられます。この機能を使用すると、イメージ ファイルを任意の USB ドライブに復元することができます。
図 1 USB Flash Drive Manager を使用すると複数の USB ドライブにあるファイルを把握できます
3 つ目の機能は、Properties (プロパティ) です。この機能を使用すると、ドライブのラベルを変更したり、ドライブを接続したときに Drive Manager を自動的に起動する autorun.inf ファイルを作成したりすることができます。4 つ目の機能は Manage Library (ライブラリの管理) です。この機能を使用すると、バックアップの名前を変更したり、バックアップを PC から削除したりすることができるので、ドライブ イメージのバックアップの管理に役立ちます。
最後の機能は Settings (設定) です。この機能を使用すると、ドライブ イメージ ファイルの既定のバックアップ ディレクトリを変更したり、バックアップを格納するために PC に必要なディスクの空き容量を指定したりすることができます。また、フラッシュ ドライブに WIFI ネットワークの情報を保存するオプションもあります。これは複数の PC に同じワイヤレス設定を適用する場合にとても便利です。このオプションを使用するには、ネットワーク名 (SSID) を入力し、暗号化キーを割り当てる必要があります。また、暗号化アルゴリズムは、WPA と WEP のいずれかを選択できます。ワイヤレス設定をフラッシュ ドライブに保存したら、この設定を適用する必要がある他のコンピュータにフラッシュ ドライブを接続して、設定を適用できます。
複数の USB ドライブを接続、管理、および切り替えることは可能ですが、一度に表示できるのは 1 つのドライブの内容のみです。このユーティリティでは 4 GB までのみ読み取りにしか対応していない、4 GB を超える大きな容量の USB ドライブでは、すべての内容が表示されないことに注意してください。
USB Flash Drive Manager は、Windows XP (Windows XP Home Edition、Professional、および Media Center Edition) と互換性があります。また、このユーティリティを使用するには、Microsoft .NET Framework 1.1 が必要となります。
Lance Whitney は、IT コンサルタントであり、トレーナーであり、テクニカル ライターでもあります。Windows のワークステーションおよびサーバーをカスタマイズすることに数えきれないほどの時間を費やしてきました。元々はジャーナリストでしたが、15 年前、IT 業界への転向を実現しました。