編集長から情報をインテリジェンスに変える
Joshua Hoffman
「印象を決める要素の割合は、話の内容が 1 割で、話し方が残りの 9 割を占める」という古い諺があります。いささか誇張されているのは否めませんが、一理あると思います。だれも理解や関心を示してくれなければ、せっかく持っている情報の正確さや重要性も無意味になります。
データを提示する際には、これが顕著に表れます。読者の皆さんの中には、世界最高のアイデアがひらめく人がいるかもしれません。 水を燃料に変える方法がひらめいたり、もっと現実的な問題としては、会社の経費を大幅に削減する方法がひらめいたりするかもしれません。加工していない膨大な量のデータを提供して、だれかの関心を引くことができればよいのですが、それではうまく行きません (しかし、水を燃料に変える方法を思い付いたなら、他人の関心を引くのはたやすいことでしょう)。そこで問題となるのが情報とインテリジェンスの重要な差異で、それが今月のメイン トピックです。
情報はそれ自体で強力なツールですが、だれかが何かを判断するのに役立つ形で提示すると、インテリジェンスになります。今月号では Microsoft Press の協力を得て、新刊『Microsoft Office SharePoint Server 2007 Best Practices』で取り上げられているビジネス インテリジェンスについての有益な情報を提供しています。この書き下ろし記事では、読者の皆さんの組織でビジネス インテリジェンス ソリューションを構築する際に SharePoint や Excel を効果的に活用する方法を紹介しています。とにかく覚えておいていただきたいのは「印象を決める要素の割合は、話の内容が 1 割で、話し方が残りの 9 割を占める」ということです。
また、これまで TechNet Magazine であまり注目されていなかった Microsoft Dynamics についても取り上げています。多くの読者の方々は中小規模企業にお勤めだと思いますが、Microsoft Dynamics は、そのような規模の企業向けのソフトウェア パッケージです。幸運にも Microsoft Dynamics CRM の MVP 資格保有者である Aaron Elder 氏を迎え、Dynamics CRM 4.0 の展開計画やその検討事項についての記事を執筆していただきました。
また、お約束どおり、今月号から、Greg Shields が担当する新コラム「何でも屋」の連載がスタートします。すべての記事で、読者の皆さんに役立つ実用的な情報を提供するように努めていますが、皆さんが SharePoint Server や Exchange Server などの専門家ばかりでないことは承知しています。このコラムは、何でもこなす IT プロフェッショナル向けの情報を提供することを目的としています。初回となる今月号では、Server Core を取り上げています。今後は、IT プロフェッショナルの必須ユーティリティ総まとめ、簡単なネットワーク アクセスの保護、バックアップと復旧の新しい手法などのトピックを取り上げる予定です。この新連載コラムへのご意見もお待ちしております。ぜひ tnmag@microsoft.com (英語のみ) までご意見およびご感想をお寄せください。
—Joshua Hoffman
次のマイクロソフト技術支援スタッフに心より感謝します。 Yury Berezansky、Jamie Fiorda、Andrew Mason、Michael Murgolo、Sanjeev Nair、Jez Sadler、Jim Truher、Brad Wilson、Edwin Yuen