ユーティリティ スポットライト: Windows Live Essentials 2011 の概要
Windows Live Essentials には、画像の編集と共有、ビデオの編集、およびインスタント メッセージングに使用する一連のアプリケーションが同梱されています。
Lance Whitney
Windwos Live Essentials 2011 では、さまざまなツールとアプリケーションが提供されます。一部のツールは、個人ユーザーやホーム ユーザーを対象としていますが、多くのツールは、ビジネス環境でも実際に使用して作業に役立てることができます。10 月のコラムでは、Windows Live Mesh 2011 を取り上げましたが、今月は、9 月に公開されたばかりの Windows Live Essentials に同梱されている他のツールとアプリケーションをいくつか紹介します。
Windows Live Essentials 2011 には、Live Mesh 以外に、Windows Live Messenger、フォト ギャラリー、ムービー メーカー、Live メール、Live Writer、ファミリー セーフティ、Bing バー、Messenger Companion、Outlook Connector Pack、および Microsoft Silverlight が同梱されています。Windows Live Essentials 2011 の全容については、Windows Live Essentials のダウンロード ページを参照してください。ダウンロードした wlsetup-web.exe ファイルを実行すると、インストールするプログラムを選択するオプションが提示されます。
Windows Live フォト ギャラリー
Windows Live フォト ギャラリーは、ごく基本的な機能を備えたフォト エディターですが、便利な機能も用意されています。高性能で高価なフォト エディターの代わりに使用できます。特に、仕事で写真を編集する必要があっても、機能が豊富で高価なアプリケーションが必要ない場合に便利です。
名前から想像できるように、フォト ギャラリーでは、写真とビデオを整理することが可能で、検出されたすべてのアイテムの縮小版が表示されます。Windows の画像とビデオのフォルダーやライブラリ以外にも、ローカル フォルダーやネットワーク フォルダーをスキャンして、追加の画像を取り込んで表示できます。フォト ギャラリーは単純なオーガナイザーとしてだけでなく、便利なエディターとしても使用できます。
簡単な編集であれば、色、露出、ノイズ除去など、さまざまな要素を自動調整できます。また、さまざまな効果を使用して、画像の色合いを変更したり、カラー写真を白黒写真に変換することもできます。詳細な編集が必要な場合は、色温度、色合い、彩度など、いくつかの特徴を手動で調整できます。フォト ギャラリーでは、特定の要素を調整するオプションとしてヒストグラムも表示されます (図 1 参照)。
図 1 Windows Live フォト ギャラリーでは画像の要素を簡単に編集できます
件名、場所、またはキャプションを使用して写真にタグを追加して、タグの情報に基づいて写真を検索できます。また、Facebook や YouTube などのサイトに個別の写真または画像のスライド ショーを投稿できます。セキュリティ上の理由から、多くの企業では、ソーシャル ネットワーキング サイトへのアクセスが制限されているので、ソーシャル ネットワーキング サイトとの統合は、ビジネス ユーザーにとって問題となることがあります。ですが、ソーシャル ネットワーキング サイトへのアクセスが許可されている企業では、このオプションを利用できます。
Windows Live ムービー メーカー
フォト ギャラリーと同様に、ムービー メーカーでも基本的な機能が提供されています。ムービー メーカーでは、ビデオを編集できるので、高価なビデオ エディターが不要な場合や購入する余裕がない場合に便利です。また、シンプルなツールなので、多くのサードパーティ製のエディターよりも使いやすいという長所があります。
他のビデオ エディターと同様に、ビデオ、写真、および音楽を追加できます。また、すべての主要な形式の画像とビデオのインポートをサポートしています。特定のシーンを移動したり、開始ポイントと終了ポイントを設定してシーンを切り取ったり、音声を調整したりすることができます。ムービー メーカーには、シーンの切り替えをスムーズに行うのに役立つアニメーションなどの視覚効果が用意されています (少数ですが便利です)。また、独自のタイトル、キャプション、クレジットを作成することもできます。ビデオの出力形式は、標準の 4:3 またはワイドスクリーンに対応した 16:9 で設定できます。
ビデオの作成が完了したら、WMV ファイル形式でビデオを保存します。保存したビデオは、電子メールで送信したり、DVD に直接焼いたり、Facebook や YouTube などのサイトに投稿できます。ムービー メーカーを使用すると、コンピューターで表示するための高解像度の形式またはモバイル デバイスで表示するための低解像度の形式で WMV ファイルを作成できます (図 2 参照)。
図 2 Windows Live ムービー メーカーは無料で使用できるビデオ エディターです
Windows Live Messenger
Windows Live Essentials の IM クライアントである Windows Live Messenger には、基本的なインスタント メッセージングの機能とビデオ チャットの機能が用意されています。他の多くのツールと同様に、対話型の操作が増えています。Facebook の友達に、更新情報をお知らせするメッセージを送ったり、電子メールを送ったり、チャットしたりすることができます。Outlook や LinkedIn などの他のソーシャル ネットワーキング サイトから連絡先を追加することもできます。
その他のツールについて
ビジネス環境とニーズによっては、Windows Live Essentials 2011 に同梱されている他のツールやアプリケーションの使用も検討する価値があります。
Windows Live メールは、マイクロソフトが提供する電子メール クライアントの 1 つです。マイクロソフト製品を使用している多くの企業では Outlook を使用しているので、Windows Live メールは個人で使用するツールとして適しています。Outlook Connector Pack は、Windows Live メール アカウントのメールをインポートするツールですが、Office Live メールのメッセージを表示することもできます。これは Office Live アカウントを使用している小規模な企業に便利な機能です。
Windows Live Writer は、ご自分のブログをお持ちの方が個人で使用するのに適したアプリケーションです。このアプリケーションを使用すると SharePoint (または専用のサードバーティ ブログ サービス) に直接ブログ記事を投稿できるので、SharePoint でイントラネット ブログや社内ブログをホストしている場合に便利です。
総合的に見て、Windows Live Messenger、フォト ギャラリー、および Movie Maker は、サードパーティ製のソフトウェアにかかるコストを削減する必要があるビジネス ユーザーに受け入れられる可能性が高いツールです。もちろん、会社のポリシーでソーシャル ネットワーキング サイトへのアクセスが制限されている場合、IT 管理者は、これらのアプリケーションがソーシャル ネットワークと統合されていることに配慮する必要があります。
Windows Live Essentials 2011 は、Windows Vista、Windows 7、および Windows Server 2008 SP2 以降で実行できますが、Windows XP はサポートされていません。
Lance Whitney は、ライターであり、IT コンサルタントであり、ソフトウェア トレーナーでもあります。Windows のワークステーションおよびサーバーをカスタマイズすることに数えきれないほどの時間を費やしてきました。元々はジャーナリストでしたが、1990 年代前半に IT 業界への転向を実現しました。