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ソーシャル メディア: ソーシャル テクノロジとビジネスの関連を深める 4 つの方法

ソーシャル メディアとソーシャル テクノロジが普及しましたが、これらを最大限に活用する方法を決めるのは皆さんです。

Scott Klososky

ソーシャル メディアとソーシャル ネットワーク、およびそこから生まれた一連のツールは、ほとんどの組織で戦略的手段として採用されています。ソーシャル メディア ツールに精通するには、まず、収益の増大とオフィスのコスト削減の両方につながるソーシャル メディアの要素を実装する必要性について理解する必要があります。

非常に多くの人が、ソーシャル ツールを単なる販売とマーケティングのツールだと考えています。ですが、実際には、ソーシャル ツールには、IT グループを含む事務管理部門で有効な使い方が多数あります。この点をしっかり念頭に置いて、現在のあらゆる組織に欠かせないソーシャル テクノロジの概念をいくつか紹介しましょう。

1. 情報の流れの構築: 最も話題に上らないソーシャル テクノロジの原動力は、あらゆるテーマについて莫大な量の情報がリアルタイムで Web を飛び交っていることです。たとえば、公認会計士、医師、弁護士、または野球選手の場合、仕事の成果を大きく左右する可能性がある数 MB ものデータが毎日 Web にアップロードされています。しかし、実際に利用するのは、役立つ可能性があるデータのうち、3% だけかもしれません。

ソーシャル ツールを使用すると、このような膨大な情報を集計およびフィルター処理して、重要な情報に気付けるようになります。このプロセスはすべての組織に組み込むことができます。従業員に、最も役立つ情報源を紹介し、この情報源から情報を集計およびフィルター処理して管理可能な状態にするために使用できるツールについて教育しましょう。しょせん、現在の経済は知識経済なので、賢い者が成功を収めます。ソーシャル ツールを使用して最新かつ適切な業界情報を利用すれば、さらに賢くなります。

2. 組織の発言: 影響力の強い発言を Web で発信することは、すべての組織に役立ちます。ブログ、Twitter、Facebook、ポッドキャスト、テキスト メッセージなど、このような発言を発信できるチャネルは多数あります。組織の発言により利用者と対話する機会が生まれるので、組織は利用者の心をつかむチャンスを得られます。このチャンスを得る唯一の方法は、組織の発言を通じて重要なコンテンツの流れを提供することです。組織が、ブログ、Twitter、Facebook などのツールを使用して利用者と対話する場合に、最も犯す可能性が高い 3 つの失敗は、次のとおりです。

  • 具体的で人間らしい調子の欠如: どのチャネルを使用する場合も、すべての発言に人間らしさが感じられるようにする必要があります。発言に、おもしろみ、魅力、または意外性を持たせます。退屈なコンテンツを読む気にならないのは、皆さんも利用者も同じです。
  • 発信の頻度: コンテンツの発信頻度が高すぎると、利用者はうるさいと感じ、その組織の発言を無視するようになります。たとえコンテンツがすばらしくても、情報過多になれば、利用者は注目しなくなります。一方、コンテンツの発信頻度が低すぎると、利用者の潜在的な評価が低下します。最適な頻度は、利用者とコンテンツの種類によって完全に異なります。発信頻度についての厳格な規則はありません。
  • コンテンツの不適切な組み合わせ: 組織の発言を通じてコンテンツを発信する場合は、役立つ情報を発信することに留意する必要があります。たとえば、コンテンツの 80% を販売に関する情報にすると、スパムのように見えます。意見だけを発信すると、利用者が論説記事にうんざりすることがあります。役立つコンテンツを提供するには、事例、事実や数値、有益なリソースへのリンク、意見、および製品や企業情報を組み合わせて含める必要があります。

3. オンライン評判管理 (ORM): 好むと好まざるとにかかわらず、どのような規模や性質のビジネスでもオンラインで評判が形成されています。現在では 20 億人近いインターネット ユーザーは、オンラインでの対話やコメントにより、サービス プロバイダーや小売業者に関する意見を共有しています。ユーザーが組織や製品名について言及すれば、そのコメントを検索できます。

つまり、見込み顧客が、あなたの組織やビジネスに関する情報を検索すると、このようなコメントを読むことができます。そのため、現在、組織では正式な ORM プログラムを実施する必要があります。プログラムの手順は簡単です。聞き取りプロセスと、ドキュメントや契約のポリシーを制定し、測定システムを実装するだけです。

4. クラウドソーシング: より低コストで、短期間で、革新的な作業を行う機会があれば、だれでも飛び付きます。それがクラウドソーシングの将来性です。現在、75 個以上のユーザーのクラウドソーシング プロセスを支援する Web サイトがあります (crowdSPRING、99designs、LogoTournament、InnoCentive、mturk など)。

従来は社内や近隣ベンダーで行っていた作業を、インターネット ユーザーを利用して行う方法を学習します。この方法を学習すると、戦略上大きなメリットを得られる可能性があります。クラウドソーシングの利用方法をすばやく学習するには、実際に試してみることをお勧めします。リスクが低いうえに、効果は絶大です。クラウドソーシング市場は急成長を遂げているので、今が利用しどきです。

おまけとして、この記事で紹介したソーシャル テクノロジの概念を復習しましょう。2 つの概念はフロントエンドの収益増大に直接つながり、もう 2 つの概念は事務管理部門の業務に役立ちます。Facebook や Twitter だけがソーシャル テクノロジだと考えている組織幹部は非常に多いのです。

実際には、ここで紹介した 4 つの概念を使用すると、すべての組織は投資した時間からすぐに収益を回収できます。現在は 4 つの概念が特別なものに思えるでしょうが、ビジネスの継続に欠かせなくなる日は、そう遠くありません。

Scott Klososky

Scott Klososky は、複数の企業で CEO を務めた経験があり、2 冊の新刊『Enterprise Social Technology』(Greenleaf Book Group Press、2011 年) と『The Velocity Manifesto』(Greenleaf Book Group Press、2011 年) の著者でもあります。Klososky は、新興テクノロジの傾向を分析することを専門としています。自身のスキルを活かして、組織や指導者の成功と業界全体の進歩を支援しています。また、世界各地で講演やコンサルティングを行い、Fortune 500 の企業、大学、NPO などの上級管理職と共同作業を行っています。詳細については、EnterpriseSocialTechnology.com (英語) または TheVelocityManifesto.com (英語) を参照してください。

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