コンテナ : クライアント アイテム
更新 : 2007 年 11 月
ここでは、クライアント アイテムについて説明します。クライアント アイテムを派生できるクラスについても説明します。
クライアント アイテムとは、別のアプリケーションに属するデータ アイテムであり、OLE コンテナ アプリケーションのドキュメントに含まれているか、このドキュメントで参照されています。ドキュメントに含まれている場合は埋め込みアイテムと呼び、別の場所に保存されていて、ドキュメントから参照されている場合はリンク アイテムと呼びます。
OLE アプリケーションのドキュメント クラスは、CDocument ではなく、COleDocument クラスからの派生クラスです。COleDocument クラスは、ドキュメント/ビュー アーキテクチャ (MFC アプリケーションで使用) に必要なすべての機能を CDocument クラスから継承しています。COleDocument クラスには、ドキュメントを CDocItem オブジェクトのコレクションとして扱うためのインターフェイスも定義されています。そのコレクションの要素の追加、取得、削除などを行う COleDocument メンバ関数も定義されています。
コンテナ アプリケーションは、COleClientItem の派生クラスを 1 つ以上持つ必要があります。このクラスのオブジェクトは OLE ドキュメント内の埋め込みアイテムまたはリンク アイテムを表します。ドキュメントから削除されない限り、これらのオブジェクトは存在しています。
CDocItem クラスは、COleClientItem クラスおよび COleServerItem クラスの基本クラスです。これら 2 つのクラスから派生されるクラスのオブジェクトは、それぞれ OLE アイテムとクライアント アプリケーション間、および OLE アイテムとサーバー アプリケーション間を中継します。新しい OLE アイテムをドキュメントに追加するたびに、MFC フレームワークによって、クライアント アプリケーションの COleClientItem 派生クラスのオブジェクトが、ドキュメントの CDocItem オブジェクトのコレクションに追加されます。