vprintf 系関数

更新 : 2007 年 11 月

vprintf 系関数は、引数リストへのポインタを使用して、指定されたデータを書式化し、特定の出力先に書き込みます。この関数は、実行されるパラメータの検証、ワイド文字列またはシングル バイト文字列のどちらを受け取るか、出力先、および書式設定文字列でパラメータを使用する順序を指定できるかどうかによって異なります。

_vcprintf、_vcwprintf	vfprintf、vfwprintf
_vfprintf_p、_vfprintf_p_l、_vfwprintf_p、_vfwprintf_p_l	vfprintf_s、_vfprintf_s_l、vfwprintf_s、_vfwprintf_s_l
vprintf、vwprintf	_vprintf_p、_vprintf_p_l、_vwprintf_p、_vwprintf_p_l
vprintf_s、_vprintf_s_l、vwprintf_s、_vwprintf_s_l	vsprintf、vswprintf
_vsprintf_p、_vsprintf_p_l、_vswprintf_p、_vswprintf_p_l	vsprintf_s、_vsprintf_s_l、vswprintf_s、_vswprintf_s_l
_vscprintf、_vscprintf_l、_vscwprintf、_vscwprintf_l	_vsnprintf、_vsnwprintf

解説

vprintf 系関数は、次の表に示す対応する関数に似ています。ただし、vprintf 系関数は引数リストへのポインタを受け取りますが、対応する関数は引数リストを受け取ります。

これらの関数は、次のようにデータを書式化して出力先に書き込みます。

関数	対応する関数	出力先	パラメータの検証	位置指定パラメータのサポート
_vcprintf	_cprintf	コンソール	null 値の有無をチェックします。	不可
_vcwprintf	_cwprintf	コンソール	null 値の有無をチェックします。	不可
vfprintf	fprintf	ストリーム	null 値の有無をチェックします。	不可
vfprintf_p	fprintf_p	ストリーム	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	可
vfprintf_s	fprintf_s	ストリーム	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	不可
vfwprintf	fwprintf	ストリーム	null 値の有無をチェックします。	不可
vfwprintf_p	fwprintf_p	ストリーム	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	可
vfwprintf_s	fwprintf_s	ストリーム	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	不可
vprintf	printf	Stdout	null 値の有無をチェックします。	不可
vprintf_p	printf_p	Stdout	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	可
vprintf_s	printf_s	Stdout	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	不可
vwprintf	wprintf	Stdout	null 値の有無をチェックします。	不可
vwprintf_p	wprintf_p	Stdout	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	可
vwprintf_s	wprintf_s	Stdout	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	不可
vsprintf	sprintf	buffer で指定されたメモリ	null 値の有無をチェックします。	不可
vsprintf_p	sprintf_p	buffer で指定されたメモリ	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	可
vsprintf_s	sprintf_s	buffer で指定されたメモリ	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	不可
vswprintf	swprintf	buffer で指定されたメモリ	null 値の有無をチェックします。	不可
vswprintf_p	swprintf_p	buffer で指定されたメモリ	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	可
vswprintf_s	swprintf_s	buffer で指定されたメモリ	null 値の有無および書式が有効かどうかをチェックします。	不可
_vscprintf	_vscprintf	buffer で指定されたメモリ	null 値の有無をチェックします。	不可
_vscwprintf	_vscwprintf	buffer で指定されたメモリ	null 値の有無をチェックします。	不可
_vsnprintf	_snprintf	buffer で指定されたメモリ	null 値の有無をチェックします。	不可
_vsnwprintf	_snwprintf	buffer で指定されたメモリ	null 値の有無をチェックします。	不可

引数 argptr は va_list 型であり、VARARGS.H および STDARG.H で定義されています。変数 argptr は va_start で初期化しますが、後続の va_arg の呼び出しで再初期化できます。argptr は、引数 format 内の対応する指定に従って変換および送信される引数のリストの先頭を指します。format の書式と機能は、printf の引数 format と同じです。vprintf 系関数は、va_end を呼び出しません。vprintf 系関数の詳細については、上の表に示された対応する関数の説明を参照してください。

vsprintf 関数とは異なり、_vsnprintf 関数が buffer に書き込むデータは count のバイト数以内です。

名前に w 挿入辞が付くこれらの関数は、w 挿入辞が付かない関数と対応しており、その対応する関数のワイド文字バージョンです。ワイド文字関数では、buffer と format はワイド文字列になります。それ以外では、各ワイド文字関数の動作は、対応する 1 バイト文字セットの関数の動作と同じです。

_s サフィックスと _p サフィックスが付いている関数は、セキュリティが強化されたバージョンです。このバージョンは、書式指定文字列を検証し、無効な書式指定文字が使用されているなど、文字列の書式が正しくない場合は例外を生成します。

_p サフィックスが付いているバージョンの関数では、提供されている引数を書式指定文字列で置き換える順序を指定できます。詳細については、「printf_p の位置指定パラメータ」を参照してください。

vsprintf、vswprintf、_vsnprintf および _vsnwprintf 関数の場合、重なり合う文字列間でコピーした場合の動作は未定義です。

セキュリティに関するメモ :
format がユーザー定義の文字列でないことを確認してください。詳細については、「Avoiding Buffer Overruns」を参照してください。_s サフィックスまたは _p サフィックスが付いているセキュリティが強化されたバージョンの関数を使用する場合、ユーザーが提供する文字列に無効な書式指定文字が含まれていると、例外が生成されます。

参照

参照

ストリーム入出力

fprintf、_fprintf_l、fwprintf、_fwprintf_l

printf、_printf_l、wprintf、_wprintf_l

sprintf、_sprintf_l、swprintf、_swprintf_l、__swprintf_l

va_arg、va_end、va_start